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【読書】成瀬は天下を取りに行く       著:宮島未奈

商品概要

「島崎、わたしはこの夏を西武に捧げようと思う」。
各界から絶賛の声続々、いまだかつてない青春小説!

2020年、中2の夏休みの始まりに、幼馴染の成瀬がまた変なことを言い出した。
コロナ禍に閉店を控える西武大津店に毎日通い、中継に映るというのだが……。
M-1に挑戦したかと思えば、自身の髪で長期実験に取り組み、市民憲章は暗記して全うする。
今日も全力で我が道を突き進む成瀬あかりから、きっと誰もが目を離せない。
発売前から超話題沸騰! 圧巻のデビュー作。


読書メモ
「この夏を西武に捧げようと思う」
 …閉店する百貨店に毎日通いテレビに映り込み続ける。夏の思い出作り。
・「将来地元の滋賀県にデパートを建てようと思う」
 …のち東京の西武池袋本店に視察を敢行
・「お笑いの頂点を目指そうと思う」
 …M-1の予選会にエントリー
・「髪は月1センチ伸びるのは本当か?」
 …潔く坊主頭になり高校時代を過ごす
・「シャボン玉を極めようと思う」
 …糊の配合にこだわり天才少女に
・「200歳まで生きようと思う」
 …その気になればできるはずだと確信している
・高校ではかるた班入り…ちはやぶるを全巻読破して入部

スケールの大きい、馬鹿げた(?)構想を本気で取り組む変人成瀬あかり。
ときどき地元祇にも掲載されるハイスペックで秀才な彼女。
マイペース過ぎて他人と一線を画し続ける。
彼女が紡ぐ「成瀬あかり史」から目が離せない島崎みゆき。
時に振り回され、時に支えながら「あかり史」をせっせと紡いでいく。
本人は大真面目だが、他人にはたいてい不審者にしかみえない行動。
しかし、全てにおいて地道な努力を惜しまない。
M-1でのネタ作り、稽古、ネタ作りのくだりはとても面白かった。
途中、かるた班では広島のかるた部の男子に見初められ、琵琶湖ミシガンデートも実施。
危なっかしいのにカッコよくて目が離せないと言わしめる
島崎、親の転勤で大学から東京へ行く。
そばにいるのが当たり前に思っていたみゆき喪失に
目覚め・学習等全ての調子を崩す人間味も披露

常人の理解を超える
マイペースで孤高の成瀬あかり
明晰な頭脳を引っ提げ
興味のあるジャンルで天下取りを目論み、
最大の理解者島崎みゆきの存在・支えを得て突き進む物語
→私も大真面目に思い立ったことや決意したことに対して、
 家族・同僚から全く理解が得られないことがままあります。
 地道な努力を積み上げていく姿に感動すら覚えました。
 失いかけたチャレンジスピリッツを
 呼び起こしてくれる良作に巡りあえました。
 
 仕事への好奇心は枯渇しきっておりますが、
 何か自分の興味・趣味に突き進んでいこうと思います。
 挑戦・行動・没入が当面のテーマとなりました。

追伸:女子大生編へと向かわず、
   また中学二年生に時を戻して
   無茶苦茶やる続編を期待したい。 



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