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26コマ履修登録した男

※この記事は10月上旬に執筆されたものです。

みなさん「宿題」なき長い夏休みを存分に味わったことと思います。そして10月の訪れとともに,大学生の秋授業が始まりました。しかし,実は秋学期は夏休み終盤から始まっているのです。そうです,履修登録です。先輩や同級生からいわゆる「楽単」の情報を集め,「履修を組む」というイベントがあるわけです。おそらく殆どの大学生はもう終えていることでしょう。そこで1つお訊きします。「あなたの履修計画は週何コマですか?」

少ない人で6~8コマ,多い人で15コマくらいでしょうか。ちなみに僕は

26コマ

です。

これがどれほど大変か想像できない方のために一応説明すると,小学2年生のコマ数が週26コマですから,それと同じくらいです。(スゴさが伝わらない?)
ここで時間割を見てみましょう。

26コマの時間割

いかがでしょうか。大学生がやたらと避けたがる1限は週5で入っています。

 

ここからは,なぜ僕がこのような履修計画を立てたのかについてお話ししたいと思います。

僕は現在東大理一の2年生です。東大には進学選択(旧 進学振り分け;通称 進振り)という制度があり,入学時には専攻を決めず,代わりに2年生の夏に専攻を決めることになります。この制度は理転や文転が比較的簡単にできるといった利点がある一方,進学先は成績の良い学生から決めていく仕組みのため,点数勝負が入学後1年半も続くという負の側面があります。僕は入試の成績が合格者平均を下回っており,希望の学科に進学するためにはかなりの勉強量が必要でした。それだけなら良いのですが,良い成績を取るため,自分が得意な物理系の科目ばかり履修し,歴史や経済など,「興味はあるけど文系の人には勝てない」ような科目からは逃げ続けました。結果,希望の学科に進学できましたが,そのとき教養を身に着けていないことに気がついたのです。「もうGPAなどを気にして生きたくない!」

そして僕は失われた教養を取り戻すように,空きコマを徹底的に潰していきました。そしてできたのが上の時間割表です。もしかするとここで疑問が出るかもしれません。

なんでこんなに取れるのか?

ここでゲーテの名言を引用しておきます。

「人生は全て次の二つから成り立っている。
したいけど、できない。
できるけど、したくない。」

ゲーテ

これに基づいて説明します。「したいけどできない」,つまり制度上の問題で履修単位数に上限があるパターンですね。事実,多くの大学でこの制限が設けられています。東大も例にもれず原則1学期30単位という制限があります。「原則」というのがミソで,実は2年生の秋学期は例外になっています。つまり取り放題。今流行りのサブスクってやつです。そんなのたくさん取ったほうがオトクに決まってます。

もう1つ,「できるけどしたくない」パターンですが,これは完全に甘えです。履修登録なんて数回のクリックでできるんですから。しかし,気持ちはわかります。履修登録せずに,授業を聴講すればいいじゃないか,と。そうすればGPAも下げず,教養も身につく。でもそれって面白いですか?履修登録は覚悟の表明でもあります。もし履修登録をせずに聴講する場合,課題を一切出さなくて良いし,テストを受ける義務も権利もありません。何なら出席しなくても良いわけです。そうなるとどうしても甘えが出てしまいますよね。それで授業内容を修めた気になるなど愚の骨頂です。僕はそんな自己欺瞞に満ちた人生を送りたくないです。

 

 そんなこんなで週26コマ履修登録したわけですが,今期の目標は「フル単」です。すべて「可」でも良い。とにかく全て取りきりたいと思っています。このブログでは毎週26コマ履修男が体験したり感じたことをレポートして行きたいと思ってます。応援よろしくお願いします。それではまた。



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