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またこの日常が

観客側でクラスターは発生してないのに、選手側はあちこちのクラブや球団で陽性者が観測されている世知辛い世の中だ。
名古屋戦行っちゃおうかな、終電間に合わないから流石に無理だなと思っていた3月3日、ガンバ大阪でクラスターが発生した。一度は活動再開したものの陽性者が増えたことで二週間のチーム活動休止。代表ウィークも重なり、気が付けば3月は羊のように過ぎ去っていた。ブランク1ヶ月、今季消化済みのリーグ戦は、たったの1試合。今年こそ優勝やと意気込んだ2021シーズンは、初っ端から思いっきり出遅れている。
UNOでいうなら、前の奴が5ターン連続でスキップ出してきた感覚。わたしならそいつを殴り飛ばしてる。だから休止期間中、コロナを殴り飛ばしたくて仕方がなかった。

1ヶ月待ちわびた一戦は、不安とその何倍もの喜びを乗せてやってきた。
この1ヶ月で学んだことは、スタメン発表まではその試合が本当に行われるのかまだわからないということと、サッカーのない日常は最高につまらない(当社比)ということである。
まぁコンディション的な問題は間違いなく存在するだろうが、んなもん知るか。とにかくサッカーを見ることができるという、少し前であれば当たり前だったことへの感謝はガンバに関わる誰もが持っていたはずであった。

サンフレッチェ広島0(0-0、0-0)0ガンバ大阪

復帰戦はスコアレスドロー。活動休止前唯一の消化済み試合が敗戦だったため、今季初勝ち点となった。
はっきり言って上出来でしょ。社会人だって土日休みを挟んだだけで月曜日の仕事はなんかぼんやりしてるのに、1ヶ月休んだらまともに仕事ができるとは思えない。監督含む現場は、必死にコンディション調整と試合勘や連携の向上に励んだのだろう。頭が下がる。
そして何よりも、新加入のチアゴ・アウベスがスタメン抜擢で出色のパフォーマンスを見せたのがとても良かった。見るからに人の良さそうなブラジル人アタッカーは、上からチアゴ、下からチアゴ、バイタルにチアゴ、中盤の底にもチアゴとたくさんの影武者を引き連れて攻撃を組み立ててくれた。

オフシーズンにガンバが珍しく強気で回したブラジル人三連ガチャ。本命レアンドロ・ペレイラ、大穴ウェリントン・シルバ。えっ、チアゴは?
ぶっちゃけ新加入選手の中で期待値はそこまで高くなかったと記憶している。実際ACLの外国人枠を予想するとき、外されてること多かったしね。わたし自身もSNSで、『2014年のリンスみたいな存在になってくれたらいいな』とスーパーサブ発言してました本当にすみません。土に埋まってお詫び申し上げます。
今のところチアゴと韓国代表のチュ・セジョンが新加入フィット率ワンツー。そういや、チアゴは活動休止中もバイクトレーニングしてる姿をSNSにあげてたもんな。そういう選手には、誰だって報われて欲しい。

何年も前、部活で1日休むと体を戻すのに3日掛かると言われたことを思い出す。たかだか学生の部活でこれなのだから、プロの選手はもっと繊細なんだろう。ボールタッチの多い中盤の山本やら井手口は軒並み試合勘が薄れてそうだった。
まぁその辺は別にいい。試合は続くわけだから。彼らが完全復活するまで、コンディションのいいメンバーでどこまで凌いで勝ち点をもぎ取れるか。そこが問題であり、今チアゴに求められているものだと思う。

次節、ホーム福岡戦。なんと1ヶ月遅れのホーム開幕戦になる。斜めストライプの1stユニもお披露目だ。
白いアウェイユニはどこのクラブも大差ないからね。チアゴ含む新加入選手たちに青と黒のユニフォームが馴染むのかどうかもまた気になるところである。
まぁ心配はいらないか。短期間でこれだけチームに馴染める選手なのだから、きっとユニフォームもよく似合っているはずだ。

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