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札束が紙切れになった瞬間を一生忘れない inspired by あんちゃさん


#お金 #学歴ロンダリング #ターニングポイント #学歴差別

西大井駅のマクドナルドは、一生忘れない。 byあんちゃさん

35歳の時、お金がただの紙切れになった瞬間を、
新宿西口のゆうちょ銀行で味わった。
学歴ロンダリングの第一歩として看護大学編入に合格、
入学金・授業料210万円をキャッシュで振り込んだ。

初めて札束に触ったとき、この紙切れで
自分の人生変えられると確信した。
210万円は大金だけど、ただの紙切れだった。
後生大事に持っておく紙切れではなかった。
一万円札の原価は約20円。
この時ワタクシは一万円札に、
20円も価値があるとは考えてなかった。

自分の学歴が最底辺であることは、
ことあるごとに自覚させられた。
二言目には「医師会卒が」「准看上がりが」と
罵られたことは一生忘れない。
今のままでは一生「進学コースのくせに」
「医師会卒のくせに」「准看上がりのくせに」と
言われ続ける。

気にしなければいい、関係ないと声をかける人は、
立派なレギュラーコースの人たちだった。
差別を味わって来ない人からの慰めは、
全くなんの役にも立たない。
学歴を無視して正職員として就職する、
お金に困らず老後の心配もない働き方だと、
頭ではわかっていた。

でも、このままでいたくない。
この人たちに
「進学コースの准看上がりに、
こんなことを言われて恥ずかしくないの?」と
言いたかった。
歪んでるとでも、なんとでも言って欲しい。
ワタクシはリベンジするために生きている。

東京都中野区のボロアパートを借りて、
編入学準備を始めた。
なぜ地元で進学しないのか聞かれたが、
「誰でも入れるような地方の看護大学に
行く意味がない」と返事した。
何様と思われてもいい、地方に行けば行くほど
受験資格は緩くなる。
そんな大学で学士を取ってもリベンジにはならない。

週3〜4回派遣の仕事を入れて、
仕事以外の日は予備校に通い小論文と英語の勉強をした。
専門科目である看護よりも、重要だったからだ。
今のようにインターネットで時事ネタを収集するのが
一般的ではなかったので、新聞を取り、
近所の区立図書館で本を読んだ。

自分のアパートメントで集中できないときは、
近所のファミレスで勉強した。
1日一回は800字以上の小論文を書き、
英語長文を読解した。
社会人の勉強のいいところは、雑念がないところだ。
とにかく集中できた。

編入学に失敗したらどうしよう、といつも不安だった。
失敗したら看護師をやめようと考えていた。
しがみついてお金が稼げても、自分が潰れる仕事はしたくない。
派遣先の人から「週3日しか働かないなんて」とよく言われた。
「そんな働き方でいいの?」と諭された。
こっちにはこっちの事情がある。
外野の返事や見られ方など気にする余裕はなかった。

必死で勉強した甲斐があり、編入学試験に合格した。
学費が高い私立しか受からなかったけど、上等だった。
この紙切れくらいの金額は、また稼げる。
そんな根拠のない自信だけはあった。
それよりここで尻込みする方が、
自分の人生が終わる気がした。

「そんなにお金かけないといけないの?」とも
よく言われた。
お金で解決できることほど、安上がりだということを
知らない人の言葉だ。
そんな人のアドバイスを聞くほど、
決心はゆるいものではなかった。

それから無事に大卒という学歴を手に入れ、
5年後長崎に行くことになった。
東京を離れることにためらいはあったけど、
良い出会いが長崎でたくさんあった。
大学院に進学し、看護教員になり、
「なぜ高学歴のあなた方が知らないのか不思議」と
言いたかったセリフを言い、
相手を気まずくさせることができた。
それ以上に学ぶことの楽しさや
良き人との出会いがあり、得るものはたくさんあった。

もしあの時キャッシュで払ったのが不動産ローンだったら、
今の自分はいない。
リベンジもできていなかった。

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