#フリーライダー #無報酬労働 #持続させないために #搾取

　香港で大変なことが起こっているのはSNSで流れてくる情報で知っていたけど、PLANETSチャンネルで緊急放送をするほどとは。諸事情で寝込んでいたのでリアタイで見られなかったけど、宇野常寛氏のツイートでコスパ度外視で運営する人にこんなこと言わせるなんて…となんとも言えない気持ちになりました。

　そんなに「無料」が好きな理由が知りたい。「無料」に並んで時間を浪費してまでおトク感が欲しい理由が知りたい。
　そんなにあなたのおサイフは切羽詰まってますか？

目次
1．いつから日本人は人材を使いつぶすようになったのか
2．無料は本当におトク？
3．ボランティアを「タダ働き」と理解した日本

1．いつから日本人は人材を使いつぶすようになったのか

　人材を浪費すると人口が減っているから、人材確保はできない。おまけに人材育成も間に合わない。高度成長期のベビーブームのままの人間のアタマの中を、直接若人が受け継いでいる。

　一旦できるとわかったら、なぜかその人に集中して仕事を押し付ける状況は見過ぎるくらい見てきた。押し付ける側は「わからない」「できない」と笑顔で甘える。それが人材を疲弊させることにはまったく気づいていない。

　ワタクシは都合よく他人に消費され続けてきた。だから自分ができることは言わないようにしている。うっかり職歴を知られようものなら、タダ働き同然のことをさせられて、またクラッシュするのは火を見るより明らかだ。

　つい最近ワタクシが寝込んだのは、「自営業者は、最初はお金にならないこともしなきゃいけないから」と押し付けられたタダ働き。ようやく断ることができるようになり、心身ともに穏やかに過ごせるようになったのに。
　無報酬労働を押し付けてくるその輩は、断ることができない。その代わり自分より格下の人間に、「出来る」と引き受けた仕事を都合のいい理由をつけて押し付ける。人材を浪費した結果は、責任逃れして何をやっていいのかわからないフリーライダーしか残らない。

　フリーライダーでやってきた人間は「自分で行動する」、これがわからないのでただそこにいるだけだ。フリーライダーは人材ではない。

2．無料は本当におトク？

　無料は資源の浪費です。トクどころか大損です。今回の周庭さんの緊急ハンプラは、香港の現状を多くの人に知ってもらいたいから宇野常寛氏が無料公開に踏み切りました。ゲストは社会学者の張さんと文芸批評家福嶋亮太さんも加わりました。　全く日本のニュースも情報番組も取り上げない状況を、写真などを使って説明されていました。放送のアーカイブを見て無料に踏み切った理由がわかりました。

　では、無料で提供するためにどれだけPLANETSが予算と時間を削ったのでしょう？出演料は？スタジオの光熱費は？宇野常寛氏のスケジュールは？運営したスタッフは？今後も無料で放送するのであれば、資金はどこから出てくるのでしょう？

　予算オーバー・スケジュールオーバーですぐに番組はなくなります。番組がなくなれば、視聴するオーディエンスは情報を得られなくなります。結局損をするのは意地汚く無料を求めるワタクシたちです。「自分の身銭は切りたくないけど、タダは大好物」と意地汚い性格はおまけについてきますけどね。

3．ボランティアを「タダ働き」と理解した日本

　2020東京オリンピックのボランティアは結局どうなったんでしょう。日本はタダか低賃金で人をこき使う習慣が、いつの間にかできましたね。「善意」「厚意」「やりがい」という言葉でだまくらかして。全部有償にして、人雇った方がどれだけ経済が回るか全くわかってらっしゃらない。

　「ボランティア」って確か阪神淡路大震災あたりから流行り始めた言葉（はい、言葉です）ですけど。語源とか本来の意味とかは、各自ググってくださればありがたいです。「ちょボラ」という甘ったるい言葉も流行りましたね。善意と正義と模範を表す、そしてタダ働きさせるのに、都合のいい言葉です。自分のぬるい未熟な承認欲求などを満たしてくれる、ただのマスターベーションです。

　ボランティアの報酬は「大変だったわねえ」「尊敬するわ」という、どうでもいい社交辞令の言葉です。

まとめー無料好きな輩、自分たちが資源を食いつぶす自覚をしろ

　ワタクシももちろん無料サービスは大好物です。ですが、必要であればお金を払ってサービスを買います。理由はそのサービスを続けて欲しいから。財源なしで続くサービスなんてあり得ません。お金だけじゃなく、人材もです。せめて自分のことは自分でやりましょう。
　「できない」「わからない」のフリーライダーは、自分たちが搾取する側の自覚を持ちましょう。
　もう植民地主義の時代はとっくの昔に終わっていますよ。

　弊記事パレートの法則ーフリーライダーは人材クラッシャーも合わせてお読みください。

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