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東ティモールのお葬式

2月ですねー。最近は夕方の雨の影響でよく停電しています。1,2時間で復旧すればいいんですが、夜中までかかる場合は儀式のようにロウソクを灯してひたすら復旧を待ちます。

さて、東ティモールに関するBlogや情報誌をみたところあんまり取り扱われていなかったので、今後、ティモールの冠婚葬祭に関することを僕なりにまとめていこうと思います。(地域差がかなりあると思うので、参考程度にご覧ください)

今回のトピックはお葬式について(写真良いのがなかったので、少なめです)

こういうとなんかあれですが、東ティモールでは頻繁に人が亡くなります。毎月の様に誰々さんが亡くなったという話を聞きます。大概は病気か交通事故です。医療レベルやインフラの整備がまだまだなので、しょうがないと思います。他にもまれに、自然災害(土砂崩れに巻き込まれる)、殺人(毒殺、射殺、撲殺)、自殺、ワニに食われるなどもこっちにいて聞いたことがあります。まあいろいろありますが、今回は亡くなってからの部分をフォーカスします。

東ティモールでの、お葬式の流れ

1. 故人の家で最後の別れ : 3日 ~ 1ヶ月間
2. お墓へ埋葬(土葬)
3. 故人の家に集う期間 : 40日間
4. 喪に服す期間 : 40日〜1年間
5. 故人の魂とのお別れ : 1年後

各項目についてもう少し詳しく、説明していきます。

1. 故人の家で最後の別れ : 3日 ~ 1ヶ月間

まず、ご遺体を家族の元に移動させます。と同時に、家族親戚一同に訃報を連絡します。故人の家では棺にご遺体を安置し、花束で棺を埋めます。その際に、故人が好きだったものを置く方もいます。家の前には黒い布を垂らしたり、柱にくくり付けたりします。

家にご遺体を置いておく期間は地域によってまちまちなようですが、ディリだと一応決まりがあり1~3日、地方だと最大1ヶ月間だそうです。大体一週間くらいが平均だそう。ちなみにこの差は、地方だと連絡が他県の家族まで行くのに時間が掛かる、また、故人の家に来るのに時間が掛かるためです。

また、家族や親戚は身体の一部(男性は腕、女性は頭が多い)に黒色の布を身に付けます。特に親しい方が亡くなった人(父母兄弟など)は全身が黒色の服を普段着として身に付けます。

2. その後、お墓へ埋葬(土葬)

家庭によりどこの地域に埋葬するか決まっています。霊柩車はありません。ご遺体を運ぶ際は、先頭にご遺体を載せた車、それに引き続き、親戚一同がバイクや車でお墓まで追いかけます(パレードのようです)。町や村レベルの場合、親戚一同で棺を担ぎ、みんなでお墓まで歩いて運んで行きます。

↑車でお墓に向かっている様子。

3. 故人の家に集まる期間 : 40日間

亡くなってから40日間は毎晩故人の家に集まり、みんなでご飯を食べ、お祈りをします。また、腕や頭に付けている黒い布は40日経つと外すことが出来ます。しかし、特に親しい方が亡くなった人は40日以降も黒い服を身に付け続けます。

4. 喪に服す期間 : 40日〜1年間

40日~1年目までは喪に服す期間となっており、黒い服を身に着けている人はイベントに行くことは出来ますが、ダンスを踊ってはいけません。

5. 魂とのお別れ : 1年後

亡くなってから1年が経つと亡くなった方との魂とお別れが出来たとされており、黒い服や布は家族であっても外すことが出来ます。

以上が東ティモールのお葬式の流れでしたー。


また、死者の魂が戻ってくると言われている祝日が11月にあります。コレも過去に書いていたので、詳しくはコチラをどうぞ⇒ お盆について

東ティモールにいると、沢山の人生ドラマに遭遇します。形は方法は違えど、基本的な感情の部分は一緒やなーと感じます。


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