あえていうなら「適用障害」

心が病む。

そんな経験が誰しもあるのではないか。

環境の変化、対人関係、漠然とした不安、希望がない未来など、何がきっかけかわからない。
それこそ、人それぞれ、十人十色だろう。

誰の身にも起こりうることなのに、心が病んだことを認めてはいけない風潮があるのも謎だ。

これから書くのは、僕の心が疲れ、社会は簡単に僕を見捨てるような感覚になった時のことを書く。

結婚
職場異動
やったことのない仕事内容
過酷な労働

これらが重なった。

こうやって羅列すると、それで病む?っと僕自身も思ってしまうから怖い。

僕は常駐型の外部検証会社の正社員。

結婚もしたし、僕自身新たなフィールドを望んでいたし、レベルアップしたかった。

ちょっと気合いが空回りしていたところもあるだろう。

新たな現場で心機一転。

しかし、初日から面食らう。

文化、判断基準、スピード何もかも今までと違うのだ。
心を許せる知り合いも1人もいない。

最初の1週間、とにかく周りにくらい着くだけでヘロヘロだった。
朝早くから、終電までがすぐにデフォルトになった。

僕はQAエンジニアだ。
しかし、PMOとスクラムマスターの仕事もやることになっていた。

一向に安定しない品質。
蓄積していく疲労感とストレス。

3日連続で会社に泊まることも数回あった。

でも、続けた。

毎朝、出社するか迷うくらいの状態。
全てを投げ出してどこかに逃げたい気持ちを抑え込み、区切りを作って、その環境から抜け出すと決めた。

そもそも、しんどい期間を頑張って乗り越えても、僕の手元には何も残らないし、手に入らない。
給料だって安月給のまま。

何が責任なのかも対して説明出来ないくせに、最低限の責任を果たさねば!っと、

どこを切り取っても、この時の僕はおかしくなっている。

勇気を振り絞り、自社に抜けたいとお願いし、同時に2wくらい有給使ってリフレッシュしたいと伝えた。

現場を抜ける話に関しては、契約期間の節目などもあり、わりとすんなり行けた印象。
常駐先の社長から社員や業務委託でというありがたいお話を頂いたが、丁寧にお断りした。

問題だったのが2wの有給。

ここに対して、僕の当時の担当の営業があれこれ言ってきた。

診断書を持ってこないと認められない。

有給ですよ?
なんで診断書がいるねん!!

多分、隙間なく何処かに放り込みたかったのであろう。

辞めたいが、辞めるに辞められない。世界から色が無くなった。

とりあえず心療内科に行った。
先生と話していても、先生からは疲れてしまったんだね。
とだけ言われ、もちろん薬の処方も無し。
そのまま帰されそうになった。

それではマズイ!!

そこで先生にことの経緯や、なぜ心療内科に来たのかと、リフレッシュのためにも有給休暇が今の僕には必要だと伝えた。
リフレッシュに関しては先生も同意。

診断書が必要と言うと先生が唸り始める…

う〜ん…あえて言うなら適用障害かなぁー

っと。

そんな、無理やり今の状態に名前をつけてもらい、高い診断書を手に、無事有給休暇を手に入れた。

世の中には本当に苦しんでいる人だっている。

そんな人達からしたら、この時の僕なんて茶番でしかない。
正直、僕もそう思う。
でも、誰だって憂鬱になったり、気持ちが落ちる、心が疲れる時はある。
そのために有給休暇というシステムを上手く活用して、英気を養えるなら、本当に潰れる前に自分を管理出来るなら、その行動は

セーフ!!

ナイス!!

と言われていいのではないか??

しかし、当時はこんな社会だった。

この時理解した。
自分のために社会が機能するのではない。
誰かの社会のために自分が機能させられていたんだと…。

このあたりから、見えない首輪みたいなのがものがずっとあるような気がし出した。

そこで、開き直った。

ワクワクしないなら、僕にとってマイナスなものは基本全部怒られない程度に適当でいいやと。

反抗、反発するほどのエネルギーは無いが、ある程度適当にやろうと。

真面目であること。

これは、自分の人生に対してあるべきことだと思う。

社会や会社に対して、クソ真面目でいること。
それは自分の人生を生きる上で、非常に不真面目な行為だと今の僕は考えている。

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