木の香りのするカフェで春を思う

午前中にヨガへ行った帰り、気になっていたカフェに立ち寄った。
都会のど真ん中だけど緑豊かな場所にあるこのカフェは、壁一面がガラス張りになっていて、天気がいい日にここで珈琲を飲んだら気持ちいいだろうな、と通りかかるたびに気になっていた。

お昼時でお腹が空いていたので、カウンターでパンを2つ頼んだら、おてふきが2つ付いてきた。席についてから周りの女性を眺めると、だいたいみんな1つのパン+珈琲。二人分と思われたのかなぁ、と思いながら、モシャモシャと完食。野菜たっぷりのサンドイッチと、バターが香るクロワッサン。野菜をたくさん取ると、何だかいい事をしているような気持ちになって、自己肯定感が上がる感じがある。単純だ。

店内をぐるりと見回すと、テーブルや椅子だけでなく、天井まですべて木が使われている。ほんのり木の匂いがして心地いい。この香りで体を満たしたいと思い、すーーーっと息を深く吸い込んでみた。ぷはーーーーっと口から息を吐くと、体の中から木の香りがただようような気がして面白くなり、何度か繰り返した。

一瞬満席になったけど、しばらくしたらまた空いてきてほっとする。人が多い場所が苦手だ。満員電車に乗らなくていいこと、平日のガラガラのカフェでのんびりできる時は、フリーランスになってよかったなと思う。

食事を終えて、窓の外に流れるダウンを着込んだ人の群れをぼんやりと眺めていたとき「元気になったなぁ、私」と、ふと思った。

一昨年の秋頃、ストレスで体調を崩して会社を1ヶ月休んだ。異動して復職したけど、体調が安定せずに結局辞めた。
「ストレスで体調を崩す」のがどういうことかよくわかっていなかったんだけど、要は「自律神経が乱れた状態になる」ということらしい。
自律神経が一度乱れると、すぐには戻らない。ストレスの原因になるものが無くなったからといって、体調を崩す前の状態に戻るわけではないのだ。

症状は人にもよるだろうけど、私の場合は予期せぬタイミングで動悸が出るようになり、電車でよく酔うようになった。あと、気圧の変化で体調を崩すことも多くなった。

最近は体調を崩す頻度は少なくなってきたけど、未だに具合が悪くなることは度々ある。1ヶ月の休職のあと復帰した時に、体調が戻らないことに苛立ちを感じていたけど、1年経ってこれなんだから1ヶ月で元に戻るわけないよね、と今ならわかる。

体調が悪いと気持ちも滅入るもので、あの頃は自分の体なのに思い通りにコントロールできないことにイライラしていたし、いつ具合が悪くなるかもわからないから家にこもりがちで、それもストレスだった。

ちゃんと午前中のうちに起きて、ヨガに行って体を動かし、その後少し足を延ばして行きたかったカフェに行く……なんていう、普通の人なら普通にできることも、できなかった。というか、やる気にならなかった。

立春が過ぎ、ここ数日は少し暖かくなった。もうすぐ春がくる。桜が咲いたら、お花見に行きたい。お弁当を持っていって、シートをひいてのんびり日向ぼっこしたら楽しいだろうな。晴れた日には、オープンテラスのカフェでお茶をするのもいい。引越しの予定もあるから、物件探しもしないと。

新しい季節に思いを馳せつつ、桜のソフトクリームを食べる子どもを眺めながら、珈琲をすすった。

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中村 英里

ただのブログ

イラストや文章で、毎日をざっくりつづります
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