バイト先の休憩室に常設されている自販機のラインナップから、ぐんぐんグルトが消えた。

上昇する湿度によって汗ばむことが多くなった昨今、ますます仕事終わりのぐんぐんグルトが美味しくなる季節に、自販機のラインナップから消えた。

何故だろう。もしかして、私以外にぐんぐんグルトを飲んでいなかったのか？あんなに美味しいのに？

様々な感情が目まぐるしく私の頭上を旋回していく。

右手には120円。先程までぐんぐんグルトを買おうとしていた小銭があった。

一度握りしめた銭は引っ込めることなど出来ない。

かといって、ぐんぐんグルト以外を買う気にも中々なれなかった。

ウンウンと唸りながら思考を凝らし、長々と考えた末にオレンジジュースを購入。

ゴクゴクと飲んでみると酸味に口内が刺激されジンジンとした旨味がジワジワと広がる。

更にグビグビと飲み進めて、あっという間に完飲するも、やっぱり心の何処かで私は、ぐんぐんグルトを求めているらしく、

ゴクゴクするほど倍々にぐんぐんグルトへの思いが強まり、益々グビグビと飲みたくなる。

ツラツラとクドクド書き連ねた所で、ぐんぐんグルトは戻ってこない。その事実に陰々滅滅な気分になる。

なので、このことを家族に喋ったところ、

「うるさい。黙って他のを飲め」と一言いただきました。

ぴしゃりってこういうことを言うんだなと。

明日からオレンジジュースを飲みます。