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AとB (詩)

Aくんとはね、いつも色んなところに遊びに行った。
同じところには二度と行かなかった。
Aくんと行った場所、地図に赤ペンで印をつけたら。
毎日、赤が広がって。
あっという間に真っ赤になった。

Bくんとはね、いつもお家で遊んでた。
私の家とBくんの家を行ったり来たり。
他の何処にも行かなかった。
Bくんの家までの道、地図に赤ペンでなぞったら。
どんどん、赤が濃くなって。
あっという間に真っ黒になった。


過ごした時間の長さはおんなじ。
会った回数もおんなじ。

たけど2つの地図は全然違う絵になった。

どっちも大事で、どっちも大好きで。
選べない。


AくんはBくんとの地図を見て反省した。
君を振り回しすぎてしまったかな?
僕は君を癒せなかった。

BくんはAくんとの地図を見て焦った。
君を閉じ込めすぎてしまったかな?
僕は君を楽しませられなかった。


僕はするっと身を引くよ。
僕には勝てる気がしない。

2人は、同時に去っていった。


私は赤い地図と黒い地図と、赤いペンを捨てて、
今度は真っ白い地図を1枚だけ用意した。


そして青いペンに持ち替えた。


読んでくださるだけで嬉しいので何も求めておりません( ˘ᵕ˘ )