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飯田鉄写真展「球体上の点列」【第2期】「球体演戯」

展示入れ替えで第2期が始まったので高田馬場へ。

東京で撮ったカットと、初めての海外旅行で撮ったカット。
パリのル・ブルジェ航空宇宙博物館で撮ったと思われる黎明期の飛行機、クレマン・アーデルのアヴィオンIIIの、蛾と蝙蝠の混ざったような奇々怪々な姿に見入る。

最初の個展(1975年)で展示したものを中心に「ナンダカヨクワカラナイ」写真多めとのこと。
(この最初の個展である「写真都市」のDMも展示してあった。)
科学博物館の地下にあった人体骨格や剥製などを撮った写真は高校3年の時に撮ったもの(レオタックス + キャノン35mm/f1.8 Tri-X マイクロドールで4倍増感)、いろいろ懐かしい。
 
東京で撮った中では、着信専用の黒電話、卓上鏡など、見ることで思い出す「あの頃当たり前にあったアレコレ」。
撮影時のピントは微妙に外れているが、プリントのピントは合っている(粒が見えている)写真があり、これも銀塩の写真では当たり前のようにあった事。

第1期「揺らし箱」の叙事に対して、第2期「球体演戯」は叙情寄り。
同時期に新宿のオリンパスギャラリーで開催されている「PEN10周年記念写真展-私とPENの10年」で展示されている作品群は、この路線の延長線上にあるものだった。

(2019.6.30 記)

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