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スポーツ観戦にいく観客が行って帰ってくるまでの動きが見えるツイッターの”ハッシュタグ”キャンペーンが面白い。〜スポーツ観戦のカスタマージャーニー〜

新年から私のツイッターのタイムラインで、面白い動きがありました。

スポーツ観戦に、観客が行って帰ってくるまでの動きが見えるツイッターの”ハッシュタグ”キャンペーンで、元日本代表岡田監督が率いるFC今治のフロントスタッフを勤めている中島氏が以下のつぶやきからスタートしたものです。

そして、これらは、スポーツの観戦の”体験価値”を考える上で示唆的な動きですので、今回はそのことについて掘り下げた記事にしました。

まずはこのツイートから。

中島氏が、正月休みを利用して、京都の西京極でで行われる京都ハンナリーズ VS 新潟アルビレックスBB試合の試合を、バスケのルールも詳しくない初心者の観客視点で行って帰ってくるまでの間に、気が付いたことをリアルタイムでつぶやいていくという趣旨の動きでした。

目次
・中島氏の記事について
・他のスポーツ観戦にもキャンペーンが飛び火
・スポーツ観戦も観劇も、人の余暇時間をいただくもの
・余暇時間の王様、ディズニーリゾート

中島氏の記事について

この動きの発端や、実際に #僕が西京極に行って帰ってくるまで の流れは、本人によって以下のnoteにまとめられています。

記事の中で触れられていることをざっくり書くと、

一緒に観戦に行ったのは、中島氏の友人である楽天NBAの通訳をする新川さん、そして名古屋オーシャンズで現役フットサル日本代表の星さんの2名。

前日まで、全国高校ラグビー、V3リーグ、Bリーグのどれに行くかは決まっていなかったけれど、チケットをさっと手配できるBリーグを選んだこと。

そして、今回選ばなかった全国高校ラグビー、V3リーグではチケット購入を検討する段階でどのようなことを思ったのか。そしてBリーグのチケット購入ではどう感じ、どこがよかったのか。

試合開始前に到着して、周囲を散策する様子、例えば、アリーナ外に子供達が実際にバスケが出来るスペースがある、キッズ向けのお絵かきスペースがある。演出はこうだったよ!などなど、観戦に行った3人それぞれの視点で投稿。

などが書かれております。詳しくは上記のリンクから記事を見に行ってください。

他のスポーツ観戦にもキャンペーンが飛び火

そして、この動きが一つのムーブメントとなり、翌日は別の方々によって、Fリーグのフウガドールすみだ対名古屋オーシャンズの試合に向けて #墨田体育館に行って帰ってくるまで という”ハッシュタグ”キャンペーンに展開しています。気になる方は、ぜひ上記のタグも見に行って見てください。

スポーツ観戦も観劇も、人の余暇時間をいただくもの

スポーツ観戦における、リアル・カスタマージャーニー。観客がどう動いて、どう感じているのかを追えるのです。これスポーツ界に止まらず、他のイベントにも飛び火しそうな楽しさがあるなと思いました。

私のつぶやきに、原田さんが、観劇やクラシックのコンサートにも使えそうと反応されました。まさに。私も同感です。

人の余暇時間を、自分たちの”コンテンツ”のために動いてもらうには、その手前にあらゆる”課題”があることを把握し、その課題を掴んで(動いてもらうために必要なことをして)解決して行くことが求められるからです。

この”ハッシュタグ”キャンペーンの、何が面白いかというと”体験価値”をいかに高められるか?という視点でのヒントが詰まっていること。

このタグが面白いのは”イベント性”の高いところに、観客が行って帰ってくる流れが拾える(リアル・カスタマージャーニーが見える)というのは表層で、興業する側は、その日の観客の行動の中から”体験価値”をいかに高められるか?という視点でのヒントがたくさん詰まっていることなのですよね。

”イベント性”の高いところに人を集めるのは、人の余暇時間をデザインする必要があります。言い換えれば”非日常を創出すること”です。人の余暇時間を、自分たちの”コンテンツ”のために動いてもらうには、その手前にあらゆる”課題”があることを把握し、その課題を掴んで解決して行くことが求められます。

人の余暇時間をデザインするというのは、スポーツ観戦に例えるならば、つまり、どこのタイミングで興味を持ってもらうか?興味を持ってもらって、観戦に行きたいと思ってもらうことという興味づけの部分がまず起点となりますよね。

そして、実際に行こうと思ったところから、ウェブサイトを探す、チケットを購入する、当日を迎えて、その会場までのアクセスでどう思うのか。会場についてから試合開始までにどんな体験をするのか。

試合中ではどのようなことを思うのか。試合が終わった後、会場付近でどう過ごすのか。帰宅するまでにその余韻をどう感じるのか。などなど。

余暇時間の王様、ディズニーリゾート

こうした人の余暇時間をデザインするという視点に立つと、例えば、プロ野球は年間で2500万人の観客を集め、Jリーグ(J1・J2・J3)合計580万人を集めていますが、圧倒的な存在があります。それは、日本で年間3000万人近くの方々の余暇時間を楽しくしているディズニーリゾートです。

ディズニーリゾートはどうしているのか。興味づけの起点やアクセスの設計、そしてディズニーリゾートが舞浜駅からの空間演出にどうしてこだわっているのか?が見えてくると思います。

観客の動き、つまり、今回のようなリアル・カスタマージャーニーを想像する。あらゆるポイントでの体験を想像すること。そして、どこをどうやって”体験価値”向上に繋げて行くのか。今回の”ハッシュタグ”キャンペーンがそれらを考えるいい機会になりそうです。

著者のTwitter

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