マイナースポーツの普及とは「街づくり」-スタートアップ思考とタイミングの話

こんにちは。佐藤奨(さとうつとむ)です。

マイナースポーツの普及とは「街づくり」であると思っています。

スポーツ普及の話として、スポーツ系のスタートアップとして注目を集めている AR型スポーツHADOの開発元であるmeleap社をスポーツビジネス軸で掘り下げた以下の記事が多くの方に読んでいただきました。

この記事では、HADOという新しいスポーツの認知拡大に向けて、どのような課題があるのか、スポーツのスタートアップ企業の現在と、これからを切り取った記事となっています。

今回の記事と合わせて読んでいただくことで、スポーツのスタートアップ思考の現在とこれからをイメージしやすくなると思います。

私は、BMXの普及に携わっていますが、2013年から関わりはじめ6年間の月日が経とうとしています(スポーツビジネスに関わりは2010年ごろからです)これまでの活動で、様々な課題にぶつかってきました。

BMXは五輪種目ではあるけれど、まだ多くの方に知られていない種目であり、この競技の普及活動を続けるうちに、特定のスポーツの普及活動は「街づくり」だなと感じるようになりました。

そしてマイナースポーツの普及は、スタートアップ的だなとも感じます。今回に関しては、マイナースポーツの普及とは「街づくり」-スタートアップ思考とタイミングの話を書こうと思いました。

・マイナースポーツの普及とは街づくり

普及活動に取り組んでいて思うのは、競技に関わる興味関心を高める活動、競技場運営、興業(大会)、そして選手の認知向上に繋がる活動、そして経済活動の創出と継続、つまり、その競技を取り巻く全てに関わることなので、特定のスポーツの普及をしていくことは、そのスポーツの「街づくり」であると思っています。

「街づくり」といっても、実際の建物をつくるわけではありませんが、競技を普及するとは、競技に関わる全てをつくることですから、そこに関与する人が住むために必要な全てを構築していく、つまり「街づくり」のようだと思っています。

この「街づくり」を実現させるためには、特に資金や人材が必要ですが、そのどちらの資源も乏しいマイナースポーツでは、それらが少ない中で進める必要があります。まず土地を開拓するところからやるのに近いところがあります。

土地を開拓し「街づくり」をすることは、その”街”を経営することです。つまりその競技(スポーツ)での「街づくり」のために、どうしていくかを経営視点で考える必要があります。

・マイナースポーツの普及はスタートアップ色が強め

まず最初に、マイナースポーツを普及していくことは、スタートアップ色がかなり強いです。つまり、存在しないマーケットを創造するところから考える必要があります。普及のためにどんな力が必要かというと、まさにスタートアップ経営に必要な要素のほとんどが同じと考えてます。そしてハイリターンの難易度も高い。

最近スポーツビジネスで先行事例を生み出している人の多くに共通するのは、スタートアップの経験を積んだ方、上場企業経営者、大企業の社長などの経歴を持つ方が多いです。つまり「スポーツ特有」の「何か」ではなく「経営の経験」をスポーツにも転用していると考えるのが吉と思います。

・「スポーツ特有」の「何か」より経営経験が活きる

「スポーツ特有」の「何か」を語りたがる人が多いですが、先行きの見通しもない複雑な状況(カオスな状況)から成果を出していくということは、特有の何かより「経営の経験」の方がスポーツビジネス経営に近いのだと考えています。つまり経営力を持つ人がスポーツでも成果を出している。

もしスタートアップとマイナースポーツの普及の違いをいうならば「タイミング」です。スタートアップというのは、時流を掴んでこれから大きくなると考えられているマーケットに参入していくのに対し、マイナースポーツの普及は、大きくなっていなかった特定の競技の認知普及をしていく部分が違います。つまり今がタイミングではない場合がほとんど。

・商売・ビジネスと同じく「タイミング」が鍵

「タイミング」という時流のない中で、マーケットを創っていくのはとてつもなくハードルが高いです。1つの小さな組織でそれが行えることはほとんどなく、大きくなると思われるマーケットにいくつものスタートアップが参入して熾烈な競争を繰り返してこそ、マーケットが創造されていくことの方が多い。

「タイミング」という時流のない中で、特定の競技の認知普及を推し進めると、多くのケースで「押し売り」っぽくなります。知ってもらうためには「押し売り」要素も必要ですが、多くの場合で、それは懸念されます。社会の中で求められるタイミングの中で、どう受け入れられるかを考え(いかに押し売りじゃないように受け入れてもらえるかを考える)必要があります。

私の関わるBMXであれば、2020年の東京五輪が控える今こそがその「タイミング」の一つであると考えています。五輪が終われば当然ながら今の「タイミング」が終わります。五輪までに何ができるのか?そして終わった後のことも今から考えておく必要があります。

2020年の五輪中が一番の山場を迎えるならば、今できることは、その頂上を少しでも高くできるような施策を打つこと。今取り組むことで、角度を1度でも2度でも高まるような施策をすることで頂上の高さが変わってくると思っています。

そして「タイミング」が終われば下り始めます。少しでも高くなった頂上から下り降りれるようにするべきですし、少しでも高いところ、かつ少しでも緩やかになるように施策を打つべきなのです。まさに今、それに取り組んでいるところです。

・「タイミング」は自らつくれるか?

ここで言う「タイミング」とは、社会が動くタイミングのことです。そして五輪を引き合いに出しましたから、日本の国民レベルで社会が動くことを指しています。そこで感じることは、「タイミング」は自らつくれるか?つまり社会から関心を惹きつけるようなムーブメントを自ら起こせるか?という話です。

ストレートに言うならば、「タイミング」づくりは無理とは言わないけれども、とてつもなくハードルが高いと言わざるを得ません。もちろん社会からの関心を惹きつけてムーブメントを起こすのが得意なPR会社が存在していることも確かです。ただし自力でPRをするならまだしも、PR会社にお願いするのには莫大なお金がかかります。

資金的な資源が乏しいマイナースポーツが、自ら国民的な関心を生み出す「タイミング」をつくることは、ほぼ不可能であると考えることが正しいでしょう。(無理とはいいませんが..)

・「タイミング」づくりが難しいならスモールビジネス的な堅実路線も

こうした指摘がある通り、スモールビジネス的に、まずは手堅くやるという方法もあります。スモールビジネスとは何かと言うと、小規模資金で出来るビジネスのこと。

スポーツ軸でいえば、少人数のトレーニングや、大会の運営などもその類です。Tシャツ・グッズの販売、競技活動に繋がる商品販売もその一つでしょう。こうしたことをコツコツやることでじわじわと普及に繋げることも出来ると思います。(ただし、そもそも需要がない中で、その競技を軸にビジネスするのはとても難しいのですけれどもね)

・まとめ

まとめますと、スタートアップ的なのは、マーケットが育ち、社会の関心を集められる「タイミング」で一気に規模を大きくする傾向があるのに対して、スモールビジネスとは堅実に着実に活動を成長させていく方法です。タイミングを自ら創出することが難しいならば、堅実路線が望ましいでしょう。

特定のスポーツの普及とは、その競技で開拓していくようなもの。つまり、その競技を取り巻く全てに関わることなので、特定のスポーツの普及をしていくことは、そのスポーツの「街づくり」である。

「街づくり」をしていく方法としては、スタートアップ的とスモールビジネス的な路線が存在していますが、タイミングがない場合は堅実路線が望ましいというお話でした。

以上が、マイナースポーツの普及とは「街づくり」-スタートアップ思考とタイミングの話でした。

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