それでも「プロ野球」が日本のスポーツの王様だ。歴史と接点から紐解くプロ野球人気の秘訣。

こんにちは。佐藤奨(さとうつとむ)です。

それでも「プロ野球」が日本のスポーツの王様だ。歴史と接点から紐解くプロ野球人気の秘訣、について書いてみます。

近年、JリーグがDAZNからの2100億円もの巨額の放映権獲得のニュースや、東京五輪が近づいたことによる五輪競技への注目の高まり、Bリーグの躍進などスポーツビジネス界でも次なる人気スポーツの誕生が心待ちにされています。

そんな中、現時点での日本スポーツ界のトップランナーといえば、まぎれもなくプロ野球ですが、近年はテレビ中継が減る、巨人戦の視聴率が下がっているため、ひょっとして人気が低迷してる?他のスポーツに押されがち?と感じられる部分もありますが、実際はどうなのか。

私の視点では、他のプロスポーツの躍進はあれど、これからもしばらくは「プロ野球」が日本のスポーツの王様であり続けるだろう、と考えており、それはどういうことなのかをお話をしたいと思います。

目次
プロ野球は常にニュースがある
ニュース性は作られたもの”でも”ある
このプロ野球の牙城はいつか崩れるのか?
他のスポーツでも取り組めることはあるのか?

プロ野球は常にニュースがある

まずは、プロ野球が王様という理由は、常にニュースがあり、常に取り上げられている、ということです。

プロ野球の1年を振り返ると、春はキャンプに始まり、シーズン開始から最後まで毎日ニュースで取り上げられます。その日に活躍した選手、月ごとのMVPの発表もあるし、新人の活躍などなど、テレビや新聞、ウェブニュースで常に取り上げられ・・・

10月ごろにシーズンが終了すれば、CSが始まり、日本シリーズ。それが終わったら今度はドラフト会議、契約更新のニュース、移籍のニュース、秋季キャンプやら、沢村賞の発表など賞の発表、侍ジャパンの試合が入って、、気がついたら365日ニュースがあります。

そう、プロ野球は常にニュースがあり、常にテレビや新聞のスポーツニュースの中心であり続けます。

ニュース性は作られたもの”でも”ある

気がついたら365日ニュースがあるプロ野球ですが、このニュース性があるという読み手側の視点に加え、ニュース性は「作られたもの"でも"ある」というメディアの発信者側がニュース性を高めた都合もあります。

それがどうしてか。つまり、メディア側はどうしてニュース性を高めたのか。

それを語るには、プロ野球の草創期を振り返る必要があります。

セリーグとパリーグが分かれてスタートした今から約70年前の1950年の、それぞれの顔ぶれはこんな感じです。

鉄道系7球団(セリーグ阪神・国鉄、パリーグが西鉄・阪急・近鉄・南海・東急)、新聞系4球団(セリーグ読売新聞・中日新聞・西日本新聞、パリーグが毎日新聞)、映画系2球団(セリーグ松竹、パリーグが大映)、その他2球団(セリーグ広島・大洋)

という顔ぶれでした。

お気付きの方は、新聞系4球団も入っているのかと思われたでしょうし、あの巨人のナベツネさんのいらっしゃる読売も草創期の顔ぶれです。

そしてタイトルのニュース性は作られたものでもあるというのは、新聞系メディアがプロ野球を持ちあげてニュース性を生み出した部分もあり、それによって新聞が売れて行くように仕掛けました。つまりニュース性は作られたもの”でも”あるのです。

さらに、これも影響が大きいと考えているのが草創期は鉄道系7球団あったこと。

というのも、鉄道はかつて車社会じゃなかった時代の生活における交通のインフラであり、鉄道は通勤だけでなく、ファンたちが試合会場に行くために必要な交通機関であることに加え、新聞コンテンツを売る場所、つまりプロ野球との接点の場所でもあったわけです。

今やほとんどの人が通勤中にはスマホをいじっていると思いますが、かつての情報との接点の多くは新聞でした。人気コンテンツであるプロ野球について書かれた新聞の販売は、プロ野球との接点の創出に加え、鉄道会社が試合観戦者の移動やこれらの新聞販売で売り上げをあげることにも役立ったわけです。

プロ野球が常に新聞の見出しになるようなニュースを作ることで、新聞系の球団も、鉄道系の球団も恩恵にあずかることが出来たのです。

とはいえ、元々の野球人気というのは六大学野球、つまり大学野球の方が圧倒的な人気だったのですが、ミスタープロ野球と言われる長嶋茂雄氏六大学野球のスターからプロ野球の人気球団である読売巨人軍への入団、そして初年度から長嶋氏の大活躍が掛け算して、一気にプロ野球人気が爆発したのです。

つまりは1950年代後半のプロ野球との接点という下地(新聞系メディアと鉄道)長嶋茂雄氏という国民的スターの存在でプロ野球の地位が不動のものとなり、その後のテレビ放映のスタートの段階で人気選手を軸に番組を作り上げるスターシステムの追い風を受け、プロ野球は王様となったのです。

このプロ野球の牙城はいつか崩れるのか?

プロ野球がスポーツの王様となってから60年あまり。他のスポーツの隆盛に加え、テレビ中継の数も減り視聴率も下がり、王様の牙城が崩れるのではないかという推測が立ちそうですが、実際はどうでしょうか。

私の見解では、今後もしばらくは崩れないのではないか。テレビ・新聞の影響度は一時期よりは落ちても、それでも365日ニュースに取り上げられますから、リーチ数、接点の数は圧倒的です。

さらに、テレビ中継の数は減っても、日ハム、広島、ソフトバンク、楽天などに代表される通り、かつてに比べると、地域・ローカルのファンがしっかりと根付いた他、2018シーズンの年間入場者数は、西武・千葉ロッテ・ソフトバンクの3球団が過去最高の入場者数を記録。さらに2018シーズンはセパ両リーグとも過去最多の入場者数を記録したのです。

足元の人気は下がるどころか、上がっているのです。つまり、プロ野球の牙城は今後もしばらく崩れそうにないでしょう。

他のスポーツでも取り組めることはあるのか?

ここまで、プロ野球は常にニュースがあることやニュース性は作られたものでもある、さらに、過去最多の入場者数を記録するプロ野球の牙城はしばらく崩れることはないと書きました。

ここで考えたいのは、私自身も、いわゆるマイナースポーツと言われる知名度の低いスポーツの普及に取り組む身ですが、こうしたプロ野球のようなメディアの力を利用したマス向けの毎日のニュースづくりと、ニュース性づくりが自分たちもできるのか?という視点です。

もちろん願望としては、365日マスメディアに発信されるニュースを持ちたいし、ニュース性を高めて取り上げてもらいたいという想いはありますが、、実際のところ、プロ野球のようなマス向けなスケールではじめることは、ほぼ不可能でしょう。それかDAZNみたいな会社つくるか?でしょうか。笑

そんな中で、どうやったらそのスポーツの知名度をあげられるのか?というと、スケールは新聞社に比べたら圧倒的に小さいかもしれませんが、自力のメディアを育てることだと思っています。

つまりオウンドメディアです。SNSや自前のブログメディアが非常に大事になると思いますし、私もそう思って取り組んでいます。

さらには、そうした活動やメディアを起点として、いかにファンコミュニティを育てて行くか。

マスメディアに相手にされにくいスポーツである以上は、マス向けのアピールはPRは頑張るものの、ハードルは高いです。打ち手の現実路線として、ブログやSNSなどの情報発信媒体は低コストで作りやすくなっていますので、自分たちの力で自分たちの色で発信場所をつくることでしょう。

他のスポーツでも取り組めることはあるのか?だと、プロ野球の球団のような(毎日ニュース性があり、取り上げられる)ことはほぼ不可能ですが、マス向けの広く浅くの打ち手が取れないのであれば、その競技に関心の高い人の数を積み上げながら大きくして行く。自力自前の中で、メディアを育ててファンコミュニティを構築して行くことならばできる、と考えています。

いやぁ、しかし、プロ野球はマス向けにできて羨ましい。でも他のスポーツは、同じことは不可能なので、メディアを育ててファンコミュニティを構築することが大事だと思っています。

以上が、それでも「プロ野球」が日本のスポーツの王様だ。歴史と接点から紐解くプロ野球人気の秘訣、の記事でした。

参考記事
セントラル・リーグ入場者推移(1950年-2018年)
http://npb.jp/statistics/attendance_yearly_cl.pdf
パシフィック・リーグ入場者推移(1950年-2018年)
http://npb.jp/statistics/attendance_yearly_pl.pdf

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