ドラムの神々に学ぶ 第3回 ハル・ブレイン

世界の名ドラマーを紹介する「ドラムの神々に学ぶ」。第3回はハル・ブレインです。
今年2019年に90歳で亡くなりましたが、生涯で35,000曲以上の録音に参加したレジェンドです。

「賢者は歴史から学び、愚者は経験から学ぶ」という言葉があるように、ドラムの神々が残した軌跡を追いかけ、賢者を目指しましょう。

それでは行ってみましょー!


ハル・ブレインのプレイスタイルを簡潔にまとめると…
①左手はレギュラーグリップ、かつスティックは反対に持つ
②肘主動+プルビート+ヒールダウン+①=独特のタイム
③歌に重なっても邪魔をしないフィルインのチョイス
④35,000曲以上を任された、誰もが認める安定感とテクニック

ではひとつずつ解説していきましょう。


①左手はレギュラーグリップ、かつスティックは反対に持つ

ハルがドラムを始めたのは12歳、当時はジャズが大人気でしたから、レギュラーグリップは自然なチョイスです。しかしスティックの持ち方は反対で、チップ側を持って叩きます。
おそらくスネアの音量、音色を太く大きくする狙いがあるのでしょう。


②肘主動+プルビート+ヒールダウン+①=独特のタイム

ハルは肘主動であり、肘主動の理想的なフォームを体得しています。プルビートの使い手で、タイムも長くて気持ち良い。映像が少ないので確証はありませんが、キックのタイムを聴く感じ、主にヒールダウンがメインだと思われます。
そこに①の要素が加わることで、ドラム全体で独特のタイムを表現しています。


③歌に重なっても邪魔をしないフィルインのチョイス

ハルは手数が多いタイプで、隙間を見つけてはフィルを入れていきます。時には歌のバックでもバシバシ叩いていることがありますが、全然邪魔にならないどころか、彩りとして欠かせないフレーズになっているのが凄いところ。僕も参考にしています。


④35,000曲以上を任された、誰もが認める安定感とテクニック

もう信じられない数ですよね…。ちなみに演奏した曲は全米1位が約40曲、10位以内が約150曲あるそうです。さらに1966年度から6年間、グラミー賞最優秀レコード賞に輝いた曲のドラムはハルの演奏です。レジェンドですレジェンド。


以上、ハル・ブレインの紹介でした。いかがでしたか?
ハル・ブレインに興味が湧いたら、YouTube等でぜひプレイを観てくださいね。
それではまた次回をお楽しみに! お疲れ様でしたー!



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