ドラムの神々に学ぶ 第1回 スティーブ・ガッド

今日から不定期で、世界の名ドラマーを紹介していきたいと思います。「賢者は歴史から学び、愚者は経験から学ぶ」という言葉があるように、ドラムの神々が残した軌跡を追いかけ、賢者を目指しましょう。

今日ご紹介するドラマーは、スティーブ・ガッドです。「ドラムの神様」と呼ばれる方なので、第1回目にピッタリですね。
それでは行ってみましょー!

スティーブ・ガッドのプレイスタイルを簡潔にまとめると…
①マーチングの技術をドラムセットに応用
②タップダンスの技術をフットワークに応用
③洗練されたボディーコントロール
④オールジャンルこなせる対応力

ではひとつずつ解説していきましょう。

①マーチングの技術をドラムセットに応用

軍楽隊のドラマーであった叔父の影響でドラムをはじめ、ガッド自身もアメリカ陸軍の軍楽隊に3年間所属。そこで培われたマーチングの技術をドラムセットに応用しています。
様々なルーディメンツを組み合わせたリズムパターンやソロは圧巻。ガッドの登場により、マーチングの技術はドラム演奏の基礎として、全ドラマーの必修科目となりました。

②タップダンスの技術をフットワークに応用

ガッドのペダルの踏み方は「アップダウン奏法」。教則ビデオでは、ダウンビートはかかとをつけて踏み、アップビートはつま先で踏むと説明があります。
ハンドテクニックでもアップダウンがありますが、要は同じことを足でやっているわけですね。
これは元々得意だったタップダンスの影響だそうで、音楽以外のジャンルから技術を持ってくる柔軟性、その大切さを教えてくれます。

③洗練されたボディーコントロール

「自然と身体がスティックについていく」と本人が言うように、無駄のないスティックワークとボディームーブ。
ガッドはプルビートの使い手。肘主動ですが、スティックは割と浅めに持っています。そのためタイムはそれほど長くはないですが、アップダウン奏法のキックとタイムが揃っているため、音符の並びは凄まじく綺麗です。

④オールジャンルこなせる対応力

百戦錬磨。ジャズ、フュージョン、ロック、R&B、ラテン、何でもできます。譜面にも強く、8分もあるスティーリー・ダンの「Aja」等、難しい楽曲も簡単に録り終えてしまいます。
スタジオミュージシャンとしてのスキルを全て兼ね備えている、まさに「ドラムの神様」です。

いかがでしたか?
スティーブ・ガッドに興味が湧いたら、YouTube等でぜひプレイを観てくださいね。
それではまた次回をお楽しみに! お疲れ様でしたー!

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