ドラムの神々に学ぶ 第4回 ジム・ゴードン

世界の名ドラマーを紹介する「ドラムの神々に学ぶ」。第4回はジム・ゴードンです。
ハル・ブレインの後釜として頭角を表し、数々のレコーディングに参加。Derek and the Dominosの名曲「いとしのレイラ」のドラムはこの人です。

「賢者は歴史から学び、愚者は経験から学ぶ」という言葉があるように、ドラムの神々が残した軌跡を追いかけ、賢者を目指しましょう。

それでは行ってみましょー!


ジム・ゴードンのプレイスタイルを簡潔にまとめると…
①全体的にハル・ブレインの影響が垣間見えるフォーム&アプローチ
②パワフルかつ繊細なダイナミクスコントロール
③メロディックな歌うドカドカフィルイン
④超一流ですら憧れるタイムとグルーヴ

ではひとつずつ解説していきましょう。


①全体的にハル・ブレインの影響が垣間見えるフォーム&アプローチ

ゴードンは名プロデューサー、フィル・スペクターのセッションチームに在席していましたが、チームのファーストドラマーはあのハル・ブレインでした。間近でハルの演奏を見て、多くを吸収、昇華し、徐々にセッションで活躍するようになります。


②パワフルかつ繊細なダイナミクスコントロール

ゴードンの演奏は、ハルと比べるとパンチのあるパワフルなサウンドが特徴です。レギュラーグリップ、肘主動ですが、スティックを長く持ってグリップエンドを持つようにしています。遠心力を利用してパワーを出すためでしょう。
それでいてタップストロークの音量、粒立ちは見事。大きい音から小さい音まで完璧にコントロールされています。


③メロディックな歌うドカドカフィルイン

ゴードンも手数が多いタイプです。隙間があればドカドカ入ってきます。ドラムがメロディーを歌っているかのように聴こえる、タムの音程感を大事にしたフレーズが印象的です。


④超一流ですら憧れるタイムとグルーヴ

ゴードンのプレイは、当時の超一流たちからも憧れの的だったようです。あのジェフ・ポーカロが「ジム・ゴードンと比べたら、僕の演奏はカスみたいなもんさ」と話すほどに。「もう1人のジ厶」、ジム・ケルトナーも「やっぱり1番はジム・ゴードン」と讃えていました。
プルビートによる長いタイム、飛び跳ねるようなグルーヴは圧巻です。

ただ…ゴードンは80年代にドラッグ中毒と精神病を患い、後に母親を殺害し、現在も刑務所に服役中。その演奏を聴くことはもう叶いません。


以上、ジム・ゴードンの紹介でした。いかがでしたか?
ジム・ゴードンに興味が湧いたら、YouTube等でぜひプレイを観てくださいね。
それではまた次回をお楽しみに! お疲れ様でしたー!


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