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キック(バスドラム)の踏み方←そもそも踏みません! フットボードを上下に動かすだけです テキスト版 Moyashi先生のドラムレッスン

あなたのドラムライフを「最適化」するドラムオプティマイザー、Moyashi先生こと持冨です。

今回はキックの踏み方です。そもそも「踏む」という言葉のせいで力が入ってしまい、上手くプレイできない人が多い印象です。ペダルを正しく扱えるようになれば、脱力して音量とスピードを上げることができますよ。

それでは行ってみましょー!


では結論から。キックはそもそも踏みません。「踏む」のではなく、ペダルのフットボードを上下に動かすだけです。

「踏む」という動作は、体重をかけながら足を振り降ろします。「踏み込む」という感覚に近い人が多いかもしれませんね。しかし、踏み込むと必然的にビーターを打面に押しつける「クローズ奏法」になりますよね。10年以上講師をしていますが、指導経験上、9割以上の人がこのクローズ奏法で演奏していました。


で、ここ重要です! クローズ奏法を基本としている間は、絶対にスピードは速くなりませんし、音量が出ていたとしても良い音ではなく、アタック音の強いうるさい音しか鳴りません。ではどうするかというと、クローズ奏法の逆、「オープン奏法」を覚えることが必須です。

オープン奏法は、ビーターを打面に押しつけない奏法です。バスケットボールのドリブルのようなイメージですね。

これを覚えるには、体重をかけて「フットボードを踏み込む」のではなく、「フットボードを上下に動かす」という感覚を掴まなくてはいけません。

では感覚を掴むためにどのような練習が効果的なのか? 1番手っ取り早い方法は、「ペダルのスプリングを外す」ことです。

やってみれば分かりますが、スプリングを外して踏み込むと、ビーターは二度と戻ってきません。
ビーターはスプリングのおかげで戻ってくるわけですが、キックのスピードを上げるには、ある程度勝手に動くペダルに足の動きを合わせなければなりません。
そこでまずスプリングを外し、バネの力が無くてもビーターを戻せるように練習します。ビーターを戻すには、体重が乗らないように「フットボードを放り投げる」イメージで足を動かします。

つまり、フットボードから足を離してください。

よく教則本などで「足をフットボードにつけたまま踏む」と解説されていますが、これは半分間違いです。テンポが遅いときはそれで良いのですが、速くなればなるほどフットボードと足の裏の接触時間は短くなります。

スプリングを外したまま連続して踏めるようになったら、スプリングを戻します。先程と同じ感覚でフットボードを扱い、ビーターを返していきます。やりづらくても、スプリングはあまり強く張らない方が習得は速いです。
こうして慣れていけば体重をかけない踏み方を覚えるので、逆にクローズ奏法で踏むのがツラくなっていきます。その域まで行けばOKです。


ここで疑問を持った方も居るでしょう。
「クローズとオープンじゃ音色が変わるし、クローズの音色を使いたいのだけど、どうしたら良いの?」。

僕がオススメしているのは、オープン奏法を基本としましょう! ということ。基本はオープン奏法で演奏し、クローズ奏法を使いたい場合は、スプリングを「クローズ奏法になっちゃう」ところまで弱くすると良いです。
両方を使い分けたい場合は、どちらもコントロールできる加減を見つけるようにしてください。こうすれば基準ができるので、スプリングの強さに迷うことも無くなります。最近のペダルは調整箇所も多いですから、基準を設けて簡略化していきましょう。


最後にもうひとつ。
先程テンポが速ければ速いほどフットボードと足の接触時間が短くなると解説しましたが、接触している箇所が多くてもブレーキがかかってしまいます。
なので僕は、靴の縁を使って踏んでいます。

こうすることでブレーキがかからず、さらに以前解説した下半身のフォームを無理なく作ることができるのでオススメです。下半身のフォームについての動画は、動画概要欄とコメント欄にリンクを載せておきますので、まだ観ていない方はそちらをどうぞ!

今回は以上となります、いかがでしたか?
疑問等あれば、コメント欄にコメントをいただければと思います。
それではまた次回お会いしましょう、お疲れ様でしたー!

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