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リズム感に人種の違いは関係ない!「プッシュビート」と「プルビート」を解説 テキスト版 Moyashi先生のドラムレッスン 初心者〜中級者向け

あなたのドラムライフを「最適化」するドラムオプティマイザー、Moyashi先生こと持冨です。

今回は常々あやふやに語られている、リズム感についてのお話です。
よく雑誌とかネットの評論で目にしますよね、「黒人特有のリズム感が気持ちいい」とか、「独特なグルーヴが最高」などなど。

これらは「よく分からないもの」として、何となく語られていることが多いですが、僕が創案したリズム理論「2ベクトル理論」の根幹である、「プッシュビート」と「プルビート」を覚えれば、説明が可能になります。リズム感に人種の違いは関係ないので、理論上どんな演奏も再現可能ですよ。

それでは行ってみましょー!

プッシュビートとプルビートとは一体何か。まぁ名前の通りですが、プッシュビートはリズムを「押して」演奏するビート。プルビートはリズムを「引いて」演奏するビートです。

なんのこっちゃ? と思う人が多いかと思いますが、リズムの取り方はひとつじゃないんです。リズムは「押し」と「引き」、ふたつの取り方があり、みんな同じように演奏しているつもりが、二手に別れているんです。
また厄介なことに見た目で分かりにくいので、これに気がつく人はほぼ居ません。

特に日本人は気がつきにくい環境でもあります。何故かというと、日本人のほとんどが押しのリズム、プッシュビートの使い手だからです。みんな同じリズムの取り方なので、違和感が無いから疑問も生じないんですね。

では「押し」「引き」がどう違うのか、具体的に解説しましょう。

まずは「押し」のリズムであるプッシュビートから。プッシュビートは、スティックを振るときに上から下に向かって、押すように力がかかり、着地と同時にカウントを取ります。ダウンストロークが基本動作になっていると言えば分かりやすいでしょうか?


それに対して「引き」のリズムであるプルビートは、スティックを振るときに下から上に向かって、引くように力がかかり、振り上げと同時にカウントを取ります。こちらはアップストロークが基本動作になっています。

本当にこれだけで演奏が変わります。
演奏を聴き比べてみたい方は、YouTubeにプッシュビートとプルビートを比較した動画を投稿してありますので、そちらをご覧いただければと思います。

日本人のほとんどがプッシュビート、対して海外はプルビートの使い手が多いです。黒人のノリと言われるのは、このプルビートのことであり、グルーヴマスターと言われている方々は、そのほとんどがプルビートで演奏しています。

フォーム改善の動画でもお話しましたが、過程があって結果が生まれます。プルビートという過程があるから独特のノリが生まれ、さらにフォームを洗練させることでグルーヴマスターが生まれるわけです。

プルビートの会得は簡単です。先程解説した通り、下から上に振り上げながらカウントを取る。アップストロークを基本動作とするだけです。というか、これが正しいフルストロークなんですけどね。

一般的に常識とされているフルストロークは、動きが2段階になっています。表拍で振り下ろし、裏拍で振り上げる。これではダウンストロークとアップストロークが繋がっているだけで、フルストロークとは言えません。

裏拍に目盛りを付けて、リズムキープを簡単にするためにこのようなフルストロークが広まったようですが、そもそもタイムを理解すれば、音の長さを聴いてリズムキープすることが可能になります。一生懸命、身体や左足を動かしてリズムを取る必要も無いんです。

正しいフルストロークを覚えればプルビートになり、リズムキープも簡単になりますよ。

今回は以上となります。いかがでしたか?
疑問等あれば、コメント欄にコメントをいただければと思います。
それではまた次回お会いしましょう、お疲れ様でしたー!

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