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駅伝王国 福島

 実は福島県出身です。福島ではマラソン大会が活発に行なわれており、ランニングが盛んな都道府県の一つでしょう。

今年の都道府県対抗男子駅伝では東北勢初の優勝福島県チームが勝ち取りました。とても興奮しましたね。この優勝からもわかるように、現在の学生や実業団で活躍している選手の中には福島県出身の選手がたくさんいますし、日本長距離界の歴史には多くの福島県出身の選手の名前が刻まれています。実は駒澤大学や東洋大学など、箱根を沸かせる大学の監督にも福島県出身の方が多くいるのです。

ふくしま駅伝

 名実共に駅伝王国となった福島ですが、特にそれを特徴付けているのは毎年11月に開催されている「ふくしま駅伝(市町村対抗福島県縦断駅伝競争大会)」でしょう。これは福島県の全市町村(一部合同チームあり)対抗で行う駅伝大会であり、福島県白河市から福島市の県庁までの約95km全16区間でつなぎます。

しかもチームは中学生以上の男女混合チームで編成され、中学生や高校生の区間、一般の区間、シニアの区間というように幅広い年齢層のランナーが市町村の代表として走ります。

当日は福島県内でテレビ中継されますし、沿道には応援している人たちがたくさんいて、県内の大きなイベントとして広く認知されています。

駅伝王国のエコシステム

 現在活躍している福島県出身のランナー達も、中学生や高校生の頃にこのふくしま駅伝に出場しています。実は僕もこの大会に中学生の頃から現在まで参加しています。

当時はあまり考えていなかったのですが、中学生の頃にこの規模の駅伝大会に参加できるということが、実はとても良い経験をさせてもらっているなと今になると思います。

県内の実力のある同世代のランナー達と競争することができますし、高校や実業団で活躍するすごい選手と一緒のチームで走ることができます。またテレビ中継されたり沿道でたくさんの人たちから応援され、注目されます。中学生でこれだけの注目を集める大会はなかなか無いのではないかなと思います。

中学生の段階からそういう経験ができることで、駅伝や陸上競技に対する想いが刺激され、その後、高校や大学、社会人で活躍する選手が出てきます。そしてそういう人達がふくしま駅伝に参加することで今度は自分が子供達に刺激を与える側になります。

もちろん小学生などもっと小さい子供達もふくしま駅伝で走っているランナーをみて、駅伝に興味を持ってくれる子達もたくさんいるでしょう。

また全市町村が毎年開催されるふくしま駅伝に向けて準備を行うため、福島県全体でのランナー育成に繋がります。

このように福島県にはふくしま駅伝を通じて、若いランナーを育てるエコシステムが構築され、それが偉大なランナー達を育て、駅伝王国・福島を築いているのだと思うのです。

 今後もふくしま駅伝は続いていきますし、福島県出身のランナー達が活躍しているニュースをみて、ランナーのみならず県民の多くが勇気をもらっています。走ることで福島県がどんどん盛り上がっていってほしいですし、僕もその一員になれるように活動していきたいなと思います。