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極限の絶望を歌うユンギに託せる希望。「극야(極夜|Polar Night)」|D-DAY(2023年)

忘れもしない、2021年3月12日(金曜日)。
その日。
突然「BTS」の沼に落ちた新規ARMYです。

そして、クリエーターとして信用できるところ…創作者/表現者としてのミン・ユンギ|MinYoongiを推すタイプのユンギペンです。
どこか不完全で、つねに焦りを抱えていて、誰よりも、次はもっとうまくやってやろうと目を凝らして世の中を見ている。
“天才”のように言われるが、すべてが不安、準備、先回り。周りの期待を慎重に汲み、つねに少しだけ期待を超えて相手を安心させる。
それが私のミン・ユンギです。

代弁する責任

すでに、アンダーグラウンドで “ラッパー”として活動していたミン・ユンギが、練習生を経て “アイドル”としてデビューし、自我の葛藤や想像を超えて人気者となってしまい多くの“愛を受ける”ことになった居心地の悪さから自ら生みだした、もうひとりの人格「Agust D」。
最初のMixtapeを発表したのが2018年(三部作の1作目「Agust D」)。
その内容は、デビューまでの辛酸と、デビュー後に苦しんだ批判や悪意への反逆であった。
その後、2作目の「D-2(2020年)」を経て、2023年に公式ソロアルバムとしてリリースしたのが「D-DAY(2023年)」。
2023年は、BTS(防弾少年団)のデビューからちょうど10年。
十分な結果を残したミン・ユンギが、その立場を得て敢えて自らの口で発信するメッセージは社会や業界への真摯な苦言-問題提起だった。

選べてしまう偽善と無礼
ただ自分の気分に合わせた解釈


多くの真実と、多くの偽りとの間で
おれたちはちゃんと世の中を見ているか

ミン・ユンギ本人が(BTS(防弾少年団)7人が)晒されてきた無責任な報道や流言 ー 特に、「グループ活動を休止する」と発表した2012年6月13日以降に浴びせられた誤解や曲解に対する、冷静な視線。
渦中のまさに中心にいる本人でありながら、全体俯瞰を内から外から見る。

この眼力こそが、ミン・ユンギ=SUGA|Agust D 。

一方は世界中のファン(ARMY)を楽しませるアイドル「SUGA」、一方は“恨(ハン)”を原動力にするラッパー「Agust D」。
あえて分離させてきた2つのペルソナが10年の成熟を経て融合…。そんな今のユンギだから発信できる“明るい場所であるはずのステージが、実はずっと陽が差すことない闇だった=極夜の表現。

極夜|Polar Night=一日中太陽が出ない暗黒の日。

ただ、この真っ暗闇に見えている場所も一日を終えれば夜が来る。そして、明けない夜はない…。

夜明け。

暗闇に差す一筋の光は、ミン・ユンギがこじ開けた10年目を通り過ぎるための扉、彼自身が引き受けた開拓の轍、誇らしげな彼の背中。

「극야(極夜|Polar Night)」|D-DAY(2023年)


...と勝手なことを書きました。
「극야(極夜|Polar Night)」のここが好き、ここをこう読んだ、など聞かせていただけると嬉しいです。
ぜひコメントを、お願いします💙


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