見出し画像

誰もが皆年を取る

ついにその日がやって来た。

20年来通っている近所の店がある。
ガキはあまり来ない、静かな店。
ほぼ常連、知った顔。変な酔っぱらいは居ない。
多い時は週に2度。コロナ時は年2回。常連とは言えない来店数だけれど。
以前より奥様の体調が良くない話は聞かされていた。
そして、奥様の最大のストレスは店に出る事。
そう言う事もあって、年内で閉めるという事を先日聞かされたのだった。
そろそろ潮時かな・・と思っている・・とは1年前に聞かされていたから
ついにそのタイミングが来たのか、と残念な気持ちで一杯になった。
誰もが年を取るのだから、いつまでもは有り得ない。
いつかはやってくる事だったから。
マスターは75歳。もう少しやって居たかったとは言っていたが、
年齢的な事を考えると、あと数年だっただろう。
こういう時、勝手なのは客。
「行くとこ、無くなっちゃうよー」確かにそうだ。
でも、常連と言えるほど顔を出していたか?言えた義理ではないだろう。

しかし、20年。よく通ったもんだ。こんなに行っていた店は無かった。
20年前、私30代。若かったなあ・・・夜遅くまでよく飲んだなあ。
一度、朝4時迄飲んで居た事もあったよね。
そしてマスター75歳、よくぞ今まで続けて下さった。

閉店迄あと何回行けるだろうか。
でも、こういうのって、やっぱり寂しいね。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?