【雑感】まちを巡ってみて見えたもの

3年前はまちづくり会社というところで、衰退傾向のある街を活性化させるためにテナント運営や色んな事業を自治体と民間と共同で仕掛けるようなことをしていました。

1ヶ月前に街の外れから街中に引越ししたので、街中へのアクセスが可能になり、当時夜な夜な街中を徘徊しては色々分析してたことを思い出して、ここ最近また徘徊熱が高まっております。

当時、といってもたった3年前ですが、まちづくりの仕事を離れてからも、街中には新しい店が出来ていたり、大きなショッピングビルが解体・更地になっていたりと少しずつの変化は感じるのですが、コロナの状況もあり街を練り歩く人の姿はまばらです。夜の9時といえば、金土なら2軒目へはしごする酔っ払いをよく見かけたのですが、今はほぼ皆無。改めて飲食店の危機感を感じました。

現在、ニュースでもよく見る通り、飲食店は苦境に立たされております。イートインの自粛を鑑みて、テイクアウトを実施するお店が散見されますが、他にどうすればわからないといった印象を受けます。それでも儲からないお店はコロナだけでなく色んな要因があってお客を引き込めていないわけで、従来の都会のように一見さんがひっきりなしで回転するという環境下ではなく、地方はやはりその店ごとのファンづくりが求められるわけです。
つまり常連さんを増やしていくのが地方での商売に適していると。
ただし、そのお店が本当に美味しいのがどこも共通して前提であると同時に、店主のキャラが誘い水になっていることもあるので、そういったお客さんを引っ張るための地方ならではのやり方であるとも言えます。

以前飲食店の路上営業について記事を書いたのですが、ここ最近夜の街を徘徊してみたところ、その施策に乗っかっているお店は皆無でした。

安易に路上営業といっても、特に飲食店は衛生的なことや周辺への配慮などの店側へのリスクが大きく、周辺環境に左右されるところがあると思います。
ともすれば、こうした施策に乗っかったがために店の評判を落としかねない事態も充分想定されます。

ならば、ただじっとお客さんを待つのかと言ってもジリ貧ですから、仕掛ける策について以下のように自分なりに考えてみました。


①マイクロビジネスの可能性

このコロナの状況で、大きな事業展開と大々的な集客は難しいです。ならば、規模を縮小してのスタートなら資金的にも難しくないので、元手が小額のビジネスを始めるチャンスともいえます。

初めは小さく始めて、徐々に大きくしていくのはどのビジネスにも共通しているのでしょうが、収益化も徐々に大きくしていくために、一人一人のファン作りをしていく。例えば、いきなり店を持たずに、小さな間取りのスペースを借りてバーを始めるとすれば、席数も数席に絞り、あくまでこの席数での回転で収益を見込み、それに対する経費も計算してからの小さなスタートとする。

街中に出ると、案外夜遊びを欲している人はちらほらいたりするので、引っ張る可能性は充分にあります。2軒目狙いでもよいわけですし、休業もしくはコロナ対策を講じるあまり客足が遠のいてしまっているお店と比べてローリスクでやれるわけです。

②ビジネスではなく趣味の延長から

友達を誘ってそうめん流しをやるのでもいいですよね。竹と水とそうめんがあればやれるので、場所も選びたい放題です。そもそも流しそうめんって最高に楽しいじゃないですか。
少人数で賑やかなことをしていると、それまで家でおとなしくしていた人がひょっこり現れたりします。そういう人も果敢に誘っても成立するものであれば問題ないわけです。

これは、ただ単に趣味の延長というわけではなく、おもしろいことをしている人がいるというサインと顔を知ってもらうことに意味があります。このおもしろいことを共有するということが、このマイナスの状況からのプラス要素に転じるということになり、好奇心への強力な刺激になります。

以前SWOT分析の記事を書きましたが、要は強みと弱みを把握することで物事を実行するときの大きな指針になってくれたりします。長所短所を理解していた方がやることへの責任所在もはっきりして負えるようになるので、適当なことは出来なくなるという側面もあります。渾身の流しそうめんをしてやりましょう。


③じっくり語る

先週の土曜日に、スイーツのお店をやっている友人と役所勤めのはじめましての方と3人で飲みに行ってきました。焼き鳥の小さな店でしたが、8時ころ意外とお客さんは入っており、しかし10時ころには僕たちだけになってました。その時に店員さんから一言『まだまだいてもらっていいですよー』ということだったので、ここからハイボール10杯おかわりしました。

おかげで、ほぼ貸し切り状態で友人と自分たちの今後のことや今考えていることをしっぽり話すことができたと思っています。

やはり客単価は落ちているのは明らかです。おそらくどこのお店もそうでしょう。ざっと見た感じ24席が一時満席、それが10時にはガラガラ。正直1回転で留まっている印象。お客さんの滞在が2時間程度でペアで8000円の売り上げとなると、1日の売り上げが10万円届かない。月で300万円弱。店員さんも4人くらいいたからなかなかに厳しいだろうな。土曜日でこれだとお店側もげんなりしているはず。

少数精鋭で飲みにいく分にはローリスクなので、あとはお店の様子を伺ってから入るようにすればさほど危険はないと思っています。やっぱりみんな自粛しているんですね。
こういったお店の状況も把握できるし、じっくり友人たちと話もできて一石二鳥だと思いますが、帰ってから嫁にしこたま怒られました。。

そんな感じで、今の地方の飲食店の状況も伝えつつ、その中でできることを書いてみました。
どんな状況でも楽しんだ方が絶対にいいし、前向きに考えることでしかアイデアは出てこないと思っています。
それが後々どこかで役立つかもしれないなと思うと、日々何ができるのか考えるのが楽しくなりませんか?アイデアはタダなので、色々妄想してできることを探してみませんか。

長々とお読みいただきありがとうございました!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?