【雑感】徐々に淘汰されつつある地方のお店

まちなかを散策しているときに、もう一つ気になったことです。

まちなかを回っていると、『なんでこの店やっていけてるんだろ?』って思ったことはないですか?
どう見てもお客さんはいないのに、店は構えている。でもただお店を開いているだけみたいな。いつの商品かもわからない、埃まみれ、店主不在など。

いわゆる年金やその他不労所得でなんとなく継続させているお店のことですね。
別に売り上げが立たなくてもそれらで生活費は担保されているので困ることがない。地方にはそういったお店が今も数多く存在しています。

『別に困ってないからほっとけ』とその店主に言われたらそれまでですが、何が問題かというと、それだけでビジネスチャンスを潰しているということです。

主に3つ。
①他の人に貸せばよい
②こういう店がまちの質を下げている
③あの頃はよかったが口癖

元々そこで商売をされていた老齢の方は、いわゆるバブル期の恩恵を未だ忘れることができず惰性のままにお店をやってしまっている。いわゆる惰性店です。
年齢的にも年金などが入るので、最悪生活はできるから危機感がない。

→つまり、本当にただそこにお店が『あるだけ』なんですね。

まちづくりの仕事を通じて、こうした場面はたくさん見てきました。

こうした方でもっとも厄介なのは、

生活に困っていない

これに尽きます。

稼ぐということがもう目的じゃないんですね。
こうした方がお店をされているのには、さまざまな理由があります。
親から継いだものだとか、思い入れがあるからだとか。
さらにこうした方を生み出してしまった要因に、地方には空き家と共に土地が多くあり、新規で店作りするにあたっていくらでも始められるわけです。
都会なら店がひしめき合っているから取り合いですよね。なんなら家賃が払えず、即立ち退きですよ。
地方のあるまじき実態が見え隠れしているんですね。

ならばどうするか。
立ち退いてもらうのは無理、やめてもらうのも無理、誰かに貸すのも無理。
自治体もこうした現状には手が出せていません。

先ほど言ったように新たな空き家土地でお店を作る動きは今どんどん出てきています。

我が街は今年大河ドラマの影響により、観光客が大幅に増えておりましたが、
コロナで公共事業がストップしたりして当初の需要は得られていません。
今の状況でできることはされていますが、インパクトはなくこのまま大河ドラマが終了するとともに静かにビジネスチャンスも通り過ぎていくのだろうと思っています。
こうした機運は時のものなので、ここをあやかろうとするのは卑しいし、この需要に合わせたお店づくりというのも本末転倒でしかないと思います。
一時的なニーズに合わせるのではなく、自分がどうしたいのか、という本質的なものが何事においても大切だと思っています。こんな状況でも集客しているお店は確実にあって、コロナや観光客などをもろともしない軸を持っているからこそ主な集客層である地元民に愛されているわけですね。
外部からの流入はおまけでしかないんですね。

こうしたお店が伸びていき、そうでない店は淘汰されていく。
ただ、淘汰されて別のやり方で再出発するならばまだしも、先述のとおり、何にも感じない古くからの惰性店も相変わらず存在します。こうしたお店はコロナだろうが観光だろうがなんだろうがなびかないある意味鉄のような意志をお持ちですw

これを問題と思うのか、ほっとくのか、今まちづくりに関わっている人の意識に差があればあるほどずっと解決されないまま放置となるでしょうね。
実際にアプローチはあったのですが、にっちもさっちもいかないのが現状だったと記憶しています。とはいえ、これをいかに解決するかがまちづくりに関わる官民の今後のテンプレートとなるチャンスではあるんですけどね。

僕が思うには、スタートアップに対する賃貸などの協力を仰ぎたいですね。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?