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ボツ漫才#2「割り箸」

A この前、スーパーで弁当を買ったんやけど、その時、店員さんに「お箸はどうしますか?」って聞かれたんよな。
B うん。
A それで、「お箸1本ください」って言ったのよ。
でも、お箸の数え方は、一本じゃなくて、一膳やんか。
B 正確にはそうやな。
A だから、店員さんに「お箸の数え方知らんやつがお箸を貰おうとすなよ」って思われた気がするのよ。
B 考えすぎやろ。お箸の数え方間違えることくらいよくあることやろ。
A お箸の数え方知らん奴が弁当買ったらだめやんか。
B そんなことないやろ。
A だって、犬のことを一台って数える人が犬を飼ったらだめやんか?
B 犬のことを一台って数える人はおらんやろ。
A 今、お箸の話してんねん。何で、犬の話してんの?
B お前が言い始めたんやろ。
A 結局、こんな奴が弁当食べたらあかんと思って、全部捨てた。
B やりすぎやろ。
A それくらい恥ずかしいことなんよ。だから、二度と間違えんように、帰り道にずっと、「お箸の数え方は一膳、お箸の数え方は一膳」って復唱してたのよ。
B 怖すぎるやろ。歩いてる人に変な人だと思われるぞ。
A あれ以来、反省の意味も込めて、割り箸くださいって言わんようにした。
B 反省することでもないから。次、貰うときから、一膳って言えばいいやん。
A この前、一本って言ってたやつが、いきなり一膳って言うのは恥ずかしいやん。
B 恥ずかしくないよ。ちゃんと学習したんやなって思ってくれるよ。
A 学習したと思われるのが恥ずかしい。
お箸の数え方ごときを勉強したと思われるのが嫌や。
A お前めんどくさいな。ほな二度と割り箸貰うな。
A お前、的外れなこと言ってくんなよ。話に割り箸刺しすぎや。
B 箸に引っ張られすぎや。それを言うなら話に水を差すやろ。
A 実は、間違えたのは、割り箸だけじゃないんよ。レジ袋を一袋じゃなくて、一枚って数えてしまったんよ。
B それは、どっちでもいいやろ。もうええわ。

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