米中貿易戦争 #3 中国企業の倒産

とうとう始まったようだ。

中国から米国の輸出入する企業の倒産が始まったようだ。最後のひと押しは、米国がかけた関税ということで、トランプ政権の対中国戦略は、着実に機能しているようだ。ナヴァロの戦略通りである。


設備投資が中国から逃げている。


こちらは、キャピタルフライト。外国資本が中国から逃げて引き上げている。株式市場にこれが多く出ている。

そもそも、アジアの発展は、効率が良いのではなく、「インプットが多いからアウトプットが多かっただけ」(=外国からの投資額が大きかったから、GDPが上がっただけ)というのが、竹中平蔵氏のかつての分析結果であったのだが、その投資というインプットが中国からは逃げている。


毎度おなじみチャイナテックの方も、資金調達がバカらしいことにそろそろ迂闊な投資家さんたちにもわかってきたようで、バリュエーションがつかず、IPOも滞っているとのこと。こちらの面でも、資金流入は難しそう。


自国の通貨が弱くなり、関税もかかっているので、中国の物価が上がっている。一般庶民の不満も募るだろう。


中国製品を仕入れて、米国のamazonで売る業者も仕入れを控えているとのこと。関税分を負担すると利益が出ないところもあり、価格以外で差別化ができない製品の関税による打撃は大きそうだ。業者の「客が来ないという目に見えない損失」という言葉が重い。


不動産価格も下を向き、資産効果も剥がれる。不動産デベロッパーは、完成在庫がだぶつくと資金回収のために値引き販売するものだが、これがすでに始まっている。不動産価格は下を向き、資産デフレに向かったことに抗議する民衆が絶えない。中国ではよくある光景であるようだが、かつての日本を見るような中国の資産デフレの20年が始まるのだろうか。


軍事的にも中国の強気も限界に。偶発的な接触が戦端を開くことはよくあることだが、双方がホットラインで繋がると戦線の拡大は防げる。南シナ海で現時点で両軍がぶつかれば、戦闘における中国の敗退は明らかである(その後の核ミサイル戦争は世界の悲劇につながる)。偶発的な戦闘の開始の可能性が高まるにつれ、現実的な対応を中国が必要となったのだろう。この中国国防相の緊張した顔が全てを物語っている。


さらなる経済的な圧力もかけていて、中国からの郵便物が安いのを封鎖するために、郵便領域でも米国は中国を締め出すために、自らが脱退している。中国の経済を潰すための貿易戦略の実行が徹底されている。


おまけに、統計をいじっていることで有名な中国の統計さえも、リーマンショック並みに落ち込んでいる。実態はもっと悪いだろう。


中国の終わりの始まりは、すでに始まった。意外に終わるのも早いかもしれない。

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