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クレイジー・リッチ


ラブコメってなんてご都合主義な…思いながらも最後涙ぐむ自分がいて
何だかそのカタルシスを味わうためにみてるんだわとも思う
そんなことを思いながら今作はエンドロールを観ました

というわけでいつもの愛と教養のラブコメ映画講座を観るシリーズ
最近鬱々としていてパアーッと派手なのみたいわー
って気持ちだったところにタイムリーに取り上げられていたのが、
この作品「クレイジー・リッチ」です。
主演はハスラーズのコンスタンス・ウーと相手役はシンプル・フェイバーではっきりしない夫役だったヘンリー・ゴールディング

恋人ニック(ヘンリー・ゴールディング)に誘われて彼の故郷シンガポールを訪れたレイチェル(コンスタンス・ウー)は、彼がアジア屈指の不動産王の御曹司であることを知る。突然セレブの世界へと足を踏み入れたレイチェルの驚きも束の間─ニックの母や家族親戚には金目当ての交際と思われ、さらには元カノや社交界のセレブ女子からの嫉妬は深く、二人の仲を引き裂こうとする。そんな苦境の中、レイチェルとニックは家族を説得しようと決意するが、“セレブ一族の壁”が大きく立ちはだかるのだった…果たしてレイチェルはこの荒波を乗り越え、“本当の幸せ”を見つけることができるのか─!?
公式サイトより

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この作品はハリウッドでアジア系がメインの作品で大ヒットした歴史的作品!ということらしいのだけど、映画教養が低い私的にはそうなんだー?ってくらいの知識で観ました。でも考えたら霞のように出ていたgleeのハリー・シャムJr.も12月公開のラブコメ映画の主演なのでもう時代はそういう感じなんだろうね。ハリーの映画見たいけど日本で観られるといいなあ。そもそも自動翻訳での理解なので映画じゃないかもしれない…

人種、性別、生まれた家や場所どうしようもないハンデや特典をランダムに与えられて自分じゃどうしようもできないことが沢山ある。私だって北海道じゃなくて東京に生まれていたらもっと色々可能性が広げられたのにとか、家が裕福だったら子どもの頃あれが習えたのに…とかそういうこと沢山思う。

レイチェルは自分の力で、経済学の教授という地位を手に入れたのに。シンガポールの人々は彼女をタグだけでしか見ない。♯ニックの恋人 ♯アメリカ人 ♯母子家庭とかそんな感じ。だからこそ勝負の麻雀のシーンで「これが、私」ってあえて言ったのだと思う。タグじゃない私を見なさいって。
この作品って全体的にそういう物の見方に対する抵抗が全体に溢れていて、冒頭のロンドンのシーンも単なる「アジア人」「中国人」としか見ていなかったホテルマンの偏見に満ちた感じとか。「妻」「母」「金持ち」「セレブの夫」そういた一括りにされることに対して抗ったり、諦めたり。慣れてったりそんな人たちの姿が豪華絢爛の中の隙間に潜んでいる。あと、喧騒ってどこか寂しい。グレートギャッツビーの物悲しさにも通じる。オールアジア人キャストでこれをやってヒットさせたこと自体がこのタグ付けでのものの見方に対するアンチテーゼだよね。同じアジア人でも別の人間だよ!って。
今まで中国人(北の方と南の方)、台湾人、香港系カナダ人と一緒に働いたことあるけどみんな全然違うもん。同じ中国人でも違う。あとカナダ人は表情筋の使い方が本当に違う。

ごちゃごちゃと思想的なことを書いたけど、シンプルに嫁姑絡めた爽快な恋愛モノなんだよね。ものすごくエンターテイメントだし明るいしカラット見れるし笑いどころも沢山ある。伝統のある古い家の跡取りが、それを全く理解しない最新カルチャーの嫁候補を事前準備なしに連れてきた!みたいな感じ。そもそもニックがもう少し事前準備とかしておけばもう少し円満だったんじゃないの?という気もしないでもない。配慮不足や楽観的観測で、レイチェルが不必要に敵視されたり辛い思いをしたりしているのに、何でそこ気が付かないの??この手の相談は発言小町や5chの家庭板まとめで死ぬ程出てくる定番なのに!でもそこがおぼっちゃまなんだろうね。

従姉妹のアストリッドが素敵で良い子すぎたけど不憫だった。ラストはハリーで救いがある感じにしているけど。少しでも嫌なところとかあればまだあの酷い目具合も納得するんだけど綺麗すぎた気もする。あと名前が覚えにくくてアストリッドにアラミンタとアマンダと「ア」が多いの…。顔と名前覚えにくい族としてはなかなか難しかったです。あとハリー・シャム・Jr.はラストでクレジット大きく表示されるほどの働きをしてなくないか?もう少し出すなら出してくれよ!

レイチェルとニックはこの後どっちの国で暮らすのかなあ。レイチェルなら2人に愛がある限りは何とか戦っていくんだろうなとは思う


上記を書いた後にAmazonの読み放題に原作が含まれているのを発見して、現在読み始めています。今ちょうどバチェラーパーティーのあたり。エレノアとか登場人物の設定はだいぶ違うけれどシンガポールのお金持ちの背景がとてもわかりやすいです。なのでこの映画が気に入った人は読んだ方がいいかも。これ読み終わったらまた見返したいなーと思っています。

さらに読み終えての追記。ハリー・シャムJr.のあの役は続編ありきの役なのねということを理解しました。でも映画ヒットしなかったらどうするつもりだったんだろう?続編はこのコロナ禍でどうなっているんだろうか?脚本家の1人が降板したとかネガティブなニュースもあるので心配。エレノアは原作と全然違うのでよくぞ映画のエレノアのような人にしてくれてありがとう!って気持ち。原作はコミカルな部分もあるけど、私は映画の誇り高いエレノアの方が好きです。


その他のまとめはこちらです
https://note.com/32co32ym/n/n73f3c8984c8d
マガジンでもまとめています

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