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ポンツーンの必勝法を考えてみた

2022年8月、海外でのポーカー、どこでやろうかなって考えてたのですが、ポーカー以外の条件考えたら、ポンツーンがまたやりたくてフィリピンにしました。

ポンツーン(ポントゥーン)といえば、ブラックジャックから派生したテーブルゲーム。ブラックジャック好きな人から見ると、パチモンのブラックジャックというイメージがあるかもしれません。勝てないブラックジャックみたいな・・・。

実はこのゲーム、ある場面ではかなり勝てる。それはあとで解説しますが、基本的に選択の幅が大きく、かなりアグレッシブに勝負してチップを一気に増やせることも。そして、みんなでワイワイとやる感じは楽しいです。

ちなみに、ポンツーンといってもイギリスのポンツーンと東南アジアのポンツーンにはルールに大きな違いがあり、今回、紹介するのはフィリピンのなかでもPAGCOR直営(フィリピン・アミューズメント・アンド・ゲーミング公社)のカジノフィリピ―ノ(Casino Philippino)で行われているルールです。

ウォーターフロント・マクタン

ブラックジャックとの違い

用語

・「サレンダー」は「ビジネス」(business)
・「ダブル・ダウン」は「バイ」(buy)
と言います。「ヒット」を「ツイスト」と言ったり、「スタンド」を「スティック」という言い方もあるようですが、現場ではあまり使われていませんでした。ブラックジャックと同じ用語を使っても通じます。
Aと絵札の「ブラックジャック」は「ポンツーン」と言います(笑)。

基本的な違い

トランプのカードのうち、10を使いません。1デッキ48枚です。8デッキを一組としてシャッフルマシンを使っていました。
ブラックジャックのダブルダウンにあたるバイをした後も、スタンドかヒットかバイを選択することができます。ただし、バイは最大3回までで、ヒットだけを選択したあとにバイはできません。
サレンダーはビジネスと呼びますが、ヒットかスタンドを選択できる場面やペアAのスプリットの後の場面など、いつでもビジネスを選択できます。この場合はスプリット後の各ハンド個別にビジネスを選択でき、バイをしていた場合はその分も含めて半額のチップが返却されます。

バイが3回までできる!

ブラックジャックをやりこんだ人ならわかると思いますが、10のカード、つまり絵札が出にくい状態になっているとディーラーが有利です。ポンツーンはカードセットの基本的な部分でディーラーが有利になっている分、プレイヤーに有利になるようなルールが多く存在します。

配当のタイミング

ブラックジャックとの違いは、勝敗の判定、配当のタイミングにもあります。
Aと絵札の「ポンツーン」のときは直ちに、1.5倍の配当があります。
ハードの21のときは、その時点で勝ち確定で直ちに配当があります
(ソフトはAを11と数えられる状態、ハードはAが無いかAを1としか数えられない状態)
つまり、ディーラーが「ポンツーン」を出しても、勝ちは勝ちです。

ソフトの21の場合は、ディーラーが21を出すと引き分けになります。ソフトでもハードでも、「ポンツーン」の場合でも、プレイヤーがソフトの21の場合は引き分けです。

ディーラーのアップカードがAだったときのインシュアランスはありますが、2.5倍の配当です。そういうルールなのでイーブンマネーのようなものはありません。

特別な役

ブラックジャックと同様にポンツーンは1.5倍の配当です。

ハードの21の場合は、直ちに配当がありますが、その中で特別な役が存在します。
ファイブカード 1.5倍
5枚以上のカードを引いて21になった場合には、「ポンツーン」と同じ1.5倍の配当です。
678スート 3倍
同じスートで678の3枚で21になった場合には3倍の配当。
スリーセブン(777) 3倍
777の3枚で21になった場合には3倍の配当。

その他のルール

PAGCOR直営のカジノフィリピ―ノでのルール
・ディーラーはハードの16以下、ソフトの17以下ではヒットを選択する。
・ディーラーのアップカードがAのときは、ビジネスはできない。
・スプリットは2回まで(最大3ハンド)。
・ペアAのスプリットのときも、再スプリットできる。ペアA
のときのスプリットは、ヒットはできないが、ビジネスは選択できる。(ちなみに、ペアAのスプリット後、ディーラーのアップカードが絵札、9、8のときはビジネスを選択したほうが有利。また、ディーラーのアップカードがA、絵札のときは、スプリットはしないほうが有利。)
・ペアベットは10倍の配当

ベーシックストラテジー

ディーラーのバースト率

ポンツーンの10の無いカードのセットでディーラーのバースト率を計算しました。
8デッキのシャッフルマシン使用なのですが、簡単にするために無限にデッキ数があるものとして計算しています。

ポーンツーンのディーラーのアップカードと結果の関係

ブラックジャックに比べると、6からAまでの強弱が若干ゆるやかな感じです。

ベーシックストラテジー表

そうして計算したベーシックストラテジーはこのように。

ポンツーンベーシックストラテジー
(H:ヒット、S:スタンド、B:バイ、SR:ビジネス)

ブラックジャックのときとの違いは、12は必ずヒットになるというところでしょうか。
いつバイを選択するかは難しいところですが、ディーラーの6に対してプレイヤーの5~7はバイが1回だとすると期待値が賭けの元本をやや下回るのでバイしないほうがよいのですが、複数のバイの可能性を考えると、バイの方がよいだろうと思います。
中には小さい数字のハンドの時は積極的にバイをしまくる人もいます。

ソフトハンド、ペアの場合のストラテジーや詳細の計算結果は有料の部分に記述します。

で、お気づきの通り、バイをすべき場面というのがブラックジャックよりも圧倒的に多いです。
8でもバイの場面が多い。
バイの後もヒットすることができるので、8のときにバイして、3が出てたら、11なので、さらにバイです。

このアグレッシブな感じにプレイできるところが、このゲーム最大の魅力でしょうか。

ウォーターフロント・セブシティのロビー

もしや、負けないゲームなのでは

前回8月にプレイしたとき、4日連続で最初に買ったチップの倍以上になるという連勝ぶりだったので、もしかしてこのゲーム負けないのではと一瞬、錯覚しました。
勝ち続けると、こんな風になります。

アジアのカジノあるある

みんなが私に相乗りしてくる

アジアの賭場のあるあるなのですが、席に座っていないのに後ろから相乗りしてくる人々がやたら多いです。バカラでもブラックジャックでもそうだろうと思います。

この写真のときは、私がプッシュやビジネスなどを挟んで20連勝くらいしていて、テーブル周辺にいた3人が相乗りしてきました。そこへ、ディーラーの5に対して、私は3と5の8。1回目のバイのあと、2が出て10。さらに2回目のバイ。

で、後ろの人にも「バイするのでチップを出して」って言ってるところ。

こういうのは盛り上がります。

ただ、私の賭けるときの考えは、連勝しててもベット額を減らしたりするときがあるので、自分よりたくさん賭けてきたり、分不相応な額を出してる人にペースを乱されないようにという気持ちになります。

ポンツーンおばさんの戦術

どうもテーブルに座っていたり、周囲にいるのに、全然自分からはメインのボックスにベットせずに他のプレイヤーのプレイを見たり、相乗りだけしてくる人がいる。

そのような人は、
1、持っているチップが最低ベッド額(ウォーターフロント・セブシティだと300PHPで700円くらい)に満たないか、少ない額でプレイしたいので、ほかのプレイヤーのベット額に合算してもらう。
2、ツイてそうなプレイヤーに乗っかるという信仰を持っている。(なぜかこれは多い。)
3、ポンツーンおばさん
のいずれかだと思います。

私が勝手にそう呼んでいる「ポンツーンおばさん」とは、相乗りが主目的ではなく、バイやスプリットのときに活躍します。他のプレイヤーのプレイスタイルを見て、ブラックジャックと同じようにプレイしているプレイヤーを見分けています。だいたい端の席に座ってる。

で、他のプレイヤーがバイが有利なのに賭けていないときだけ、バイをしたいと持ち掛けてくる。バイをしないと決めていたそのプレイヤーにバイをしたいと言って、チップを置いていく。そのあとはそのプレイヤーは同じようにプレイをするだけ。勝ったら、バイの分は配当をもらう。

つまり、勝率が良いときだけプレーしているのである!

私が初めてプレーしていたとき、ディーラーが5、私は8の場面で、「ヒット!」と私が言った時、端っこに座っていたポンツーンおばさんはカタコトの日本語で声をかけてきた。
シャチョーサン!ワタシ、ココニカケテモイイ?
で、ディーラーもこういう人が多いのをわかってるみたいで、本当にヒットでいいのって顔して、私がオッケーして順当に勝つと、ちゃんと私の分の配当と、彼女の分の配当を区別して返してくれた。

たぶん、このゲームのハウスエッジを除いた各プレイの配当の期待値は90%台くらいなんじゃないかと思うが、ポーンツーンおばさんの戦術が成り立てば、100%以上の成果を出せる。

最初はなれなれしく話しかけてきてフィリピンパブみたいだなと思ったのだが、何回かやってみて謎が解けた。

私も図に乗ってやってみたが、プレイヤーの見分けは難しい。自分がポンツーンおばさんをやってみるときのポイントは、
・ある程度、プレイスタイルがしっかりしているプレイヤーに頼む。
・複雑な判断が必要な場面はさける。
というところ、スタンドを選択する場面でもガンガンヒットするような感じのプレイヤーに乗っかってしまうと損します。
持っているチップが少なくて、これ以上はバイできないというようなプレイヤーに相乗りをさせたときも同じようにできます。

ベーシックストラテジーを守って、うまく他のプレイヤーを利用できる場面があれば、負けなくなる・・・w

そこまで確率とかを意識してなくてマネープレッシャーを感じてるのか積極的にバイしないプレイヤーに「I believe you!(キラリッ)」って感じで、チップをBUYに置いちゃうのがいい感じですw

どこでプレーできる?

ウォーターフロント・セブシティ・ホテル&カジノ

○時間 12:00~4:00 状況によって営業時間は変動する。
○場所 2階のカジノフロア
○テーブル数 約3台
○ミニマムベット 300PHP(ペソ)
○チップ ディーラーへのチップはあり。積極的に取り立ててくる(笑)。
○喫煙 禁煙。喫煙できるテーブルもある。
○飲み物 ミネラルウォーターのみ無料。レストランのメニューをサービススタッフに注文できるが、現在はテーブルでの飲食はできない。

ウォーターフロント・エアポート ホテル&カジノ

○時間 12:00~4:00 状況によって営業時間は変動する。
○場所 2階のカジノフロア
○テーブル数 1台
○ミニマムベット 500PHP(ペソ)
○チップ ディーラーへのチップはあり。
○喫煙 禁煙。喫煙できるテーブルもある。
○飲み物 ミネラルウォーターのみ無料。レストランのメニューをサービススタッフに注文できるが、現在はテーブルでの飲食はできない。

マニラにもあるし、フィリピン国内各都市にあると思うのですが、行ったところだけ。
どちらも年配のディーラーが多いのですが、熟練してて面白いです。
22のバーストで「Oh!21!…plus one!」とか。5が欲しい時にディーラーのカードを重ねて呼び込んだりとか。降りまくると「Business on Sunday?」とか。・・・勝手に演出してくる(笑)。
ペアはチップも取ってくのですが、大勝ちした時やテーブルを去るときには渡してました。

2019年までは空港に近い方もそこそこ賑わってたのですが、先月のときはほとんど閑古鳥でした。一人だけでやるときついですw

参考リンク:Waterfront Hotels & Casinos-https://www.waterfronthotels.com.ph/

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