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WBCで、「文化」と「夢」を見た

世界大会優勝、おめでとうございます。感動をありがとうございます。

私はそこそこ野球が好きです。
ほんのいっときですが、そこそこ練習もし、そこそこバッティングセンターにも通いました。
神宮球場で東京六大学野球を見に行った事も何度かあります。
そういう人間が思った今回の世界大会の感想です。

おそろしかった「予言力」

今回の大会、私は主にラジオを聞いていました。
AKI猪瀬さんという方による解説がおもしろかったのです。
海外野球に詳しく、出てきた選手の経歴を紹介してくれます。

アメリカやメキシコの投手も、一部は高く評価し、一部はそうでもない、と。
全員にビビる必要はない、ということがわかりました。
で、同時にビビったのは、ラジオで解説をしていた谷繁元信さん。
「いやな流れですね」と言った途端に相手に点が入り、「ここはまっすぐ(ストレート)に絞って」と言えばホントにストレートが来てものの見事に打ち返してサヨナラ勝ち(村上宗隆選手)。
決勝戦では「昨日(準決勝)ほどソワソワしてない。安心して見ていられる」と言って実際逃げ切り勝ち。言ったことがことごとく当たる。
「この人、予言者?」と。こわかったです。

ただ、自慢させてください。私にもそういう瞬間がありました。
私、東京ドームでの準々決勝「キューバ対オーストラリア」戦を見に行きまして(いちばん上の写真はそこで撮ったものです)、時折、数秒先の未来が見えました。
「次はひっかけて三塁ベンチ前にファールだな」→本当にそうなり、自分で驚きました。
「次は二塁の審判に打球が飛びそうだ、避けられればいいんだけど」→その真横にいたセカンドにライナーが飛びました。

でもそれは「一瞬」です。谷繁さんはほぼ全部当たっていたように思います。
里崎智也さんにもそういう力を感じたときがあります。キャッチャー出身の方は特殊能力が身につくのでしょうか。ちなみに私はキャッチャー経験はありませんし、UFOキャッチャーも全く取る能力がありません。

身上を知る


今回はラーズ・ヌートバー選手が日本代表に入ってくれました。日本で生まれ育っていない人が日本代表に入った初めてのケースです。
そしてヌートバー選手は、日本代表選手の特徴を世界に知らせる「広報役」になってくれました。
大激闘となったメキシコ戦(準決勝)。岡本選手のホームランボールをキャッチしたアロザレーナ選手がしばらく「ドヤ顔」をしていた事は多くの日本人の印象に残った事と思います。彼はキューバ生まれ。本当にドラマになりそうな生き方をしているようです。身上を知れば知るほど、応援したくなる選手です。

彼だけでなく、国を背負っているがゆえに生まれたいろんな人生があって、その国を知る良いきっかけになります。プエルトリコが国じゃないのを知ったのも野球がきっかけでした。

野球は中南米がめちゃくちゃ強いのですが、その背景については、この本にすごく詳しく書かれています。各国の実情がよく分かります。

そう考えてみると、日本のプロ野球界で活躍している外国人選手の国籍も、実は多種多彩なのですよね。アジア圏の選手も結構たくさんいます。そういう視点から野球を見ると全然違ったおもしろさを感じる私です。

「夢」だと思っていた事が

石橋貴明さんが毎週ラジオで野球について語っている番組があります。
3月19日に放送された番組(つまりまだ準決勝と決勝が行われていません)で、石橋さんは「決勝戦の最後に大谷が登板しないのか」と言い出します。これに対して五十嵐亮太さんは「それは描きすぎ。夢のまた夢」と答えます。五十嵐さんは元投手という立場上、肩をつくる時間が取れないと語っています。ごくごく当たり前のご意見ですが、それに対して石橋さんは「誰もできないことをする。だから大谷翔平なんじゃないですか」と語っています。

その模様はポッドキャストやradiko、スポティファイで聴けます。

https://www.tbsradio.jp/articles/67573/

つまり、「夢」のような話。もっと言えばマンガの世界を、大谷選手はやってしまったわけです。そりゃあMVPになるわけですね。


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