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「その言葉を選んだ理由」説明できる?

「100万PVとってから言ってくださいね」

ひとつの記事におけるPVの価値について、受講生からさまざまな意見がでたあとの、嘉島唯さんの言葉。

何本ものバズ記事を生み出してきた嘉島さんだからこそ言えるセリフだし、事実そうなのだけれど、「明日のライターゼミ」の講義を終えたいまは違う印象もあります。

講義では、メモ段階から1本の記事が出来上がるまでの過程を、ライブで披露してくださいました。その様子を拝見して、「アウトプットを支える壮絶な闘いへの自信が、この言葉に込められている」そう感じるのです。

大げさな表現や言葉、写真に対して。まだ形になっていない思いをつづった文章に対して。「なぜ、それを選んだのか?」に迫っていく、編集者とのやりとり。


なぜ、その表現なのか。

なぜ、その段落構成なのか。

なぜ、その写真なのか。


すべて説明できなければ、なにも考えていないのと同じなのです。

わたしはかつて先輩から「熱い心と冷たい頭で書け」と教わりました。ライターの熱狂だけで突っ走ると読者は置いて行かれてしまう。常に頭の中に論理性と客観性を持てという指摘だったように記憶しています。嘉島さんの話を聞きながら、ようやくその言葉が腑に落ちた気がします。


自分の振り返りのために、今回課題で書いた「好きなものについて」を残しておきたいと思います。ご意見・感想などいただけると、とてもうれしいです。


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ボールペン12種を紹介! インクの種類と書き味。
大事なのは?


お気に入りには、「普通にお気に入り」と、「よく使うお気に入り」、そして「気に入りすぎて使えないお気に入り」があるように思います。

わたしがずっと探している「お気に入り」は、青インクのペンです。
数えてみたら、ボールペンだけで12種類、3色ボールペンや万年筆のインクも含めると20種類近く持っていました


もともと青色が好きなこともありますが、「理想の一本」を求めるあまり、増えてしまったのだと思われます。

ひと口に青インクといっても、メーカーや商品によって、色も太さもさまざま。インクの種類によって得意分野や書き味も異なります。

・油性ボールペン:書き心地は重め、筆圧が必要、にじみにくい
・水性ボールペン:書き心地はサラサラ、にじみや裏写りあり
・ゲルインクボールペン:水性と油性の良いとこ取り、インクの減りが早い
・エマルジョンインクボールペン:ゲルインクと油性インクの良いとこ取り、インク溜りができる

他にも、消えるペンやマジックタイプなどもありますね。

ガンガン書きたいならゲルインクがおすすめ!と言えるほどのペン遍歴をもつワタクシ。このコラムでは、わたしの「お気に入り」の青いペンを、「書き味」と「顔つき」に分けてご紹介したいと思います。

お好みのものを見つけてください!


■ 普通にお気に入り<書き味編>

(上の写真左から順に紹介)

・HI-TEC-C(PILOT)
インク色:ブルー
芯の太さ:0.4
インクの種類:ゲルインキボールペン(水性バイオポリマーインキ)
HI-TECシリーズはカラーバリエーションとペン先の太さがとにかく豊富。ただ、書き始めに“ご機嫌斜め”なことがたびたびあって、出番少なめになりました。

・JETSTREAM(uni)
インク色:ライトブルー
芯の太さ:0.5
インクの種類:油性ボールペン
油性ボールペンなのになめらかで、ペン先のブレを防ぐ「ダイレクトタッチ」を搭載しています。カーブが苦手なのか、よくインク溜りができます。ゆっくり書けばいいのかも。

・SARASA(ZEBRA)
インク色:コバルトブルー
芯の太さ:0.4
インクの種類:水性顔料ジェルインク
一時期は、一番のお気に入りだったSARASA。なにより“サラッ”としていて書きやすい。0.5芯の方が、その良さを感じられる気がします。

・SARASA(ZEBRA)
インク色:青
芯の太さ:0.5
インクの種類:水性顔料ジェルインク
SARASAもカラーバリエーションが豊富。なのに、スタンダードな「青」を選んでしまったので、最近手が出なくなりました。

・Juice up(PILOT)
インク色:ブルー
芯の太さ:0.4
インクの種類:ゲルインキボールペン(水性顔料ゲルインキ)
なめらかな書き味。ペン先が細いので、0.4芯だと細すぎてガツガツいけない感じがあります。シリーズで出ているパステルカラーは濃い色の紙にも書けるのでおすすめ。

・ENERGEL Clena(Pentel)
インク色:ブルーブラック
芯の太さ:0.3
インクの種類:ゲルインキ
・ENERGEL infree(Pentel)
インク色:ターコイズブルー
芯の太さ:0.5
インクの種類:ゲルインキ
0.3芯を初めて試してみたのが、このシリーズでした。細すぎる……と、0.5芯を買ってみたら太かった、というワガママ全開の感想を持ったペン。握りの太さがちょうどいいです。

・Liberty(OHTO)
インク色:ブルー
芯の太さ:0.5
インクの種類:水性染料インク
太軸ならではの高級感と安定感があって、勉強用というより、じっくり考えごとをするときに使っています。つまり、めったに出番がない。


■ よく使うお気に入り<書き味編>

・bLen(ZEBRA)
インク色:青
芯の太さ:0.7
インクの種類:エマルジョンインク
“筆記振動の制御”で新しい書きやすさを、というペン。たしかに、指先からインクが滑り出ていくような感じがあります。

・Surari(ZEBRA)
インク色:青
芯の太さ:0.5
インクの種類:エマルジョンインク
なめらかなのに濃い書き味なので、たくさん書いた時に「がんばった!」感を味わえます。インクの色・ペン軸の太さ含めて、とてもスタンダードな一本。

・ENERGEL Clena(Pentel)
インク色:ブルーブラック
芯の太さ:0.4
インクの種類:ゲルインキ
・ENERGEL infree(Pentel)
インク色:ブルー
芯の太さ:0.4
インクの種類:ゲルインキ
ペン軸はクラシカルなClenaの方が好きなのですが、書くときに微妙にひっかかりを感じます。そこでいまはinfreeにブルーブラックの替え芯を入れて使うことが多くなっています。遠慮なく使い倒せる、相棒のような存在。

いっぱい書く場合は、一本のペンに替え芯を用意する方が経済的です。インクを使い切る達成感もありますしね。

問題は、飽きちゃうこと……。

そんな方は、ぜひ、数種類で使い分けを。手軽に気軽にできる気分転換です。


■ お気に入り<顔つき編>

たかが青ペンに、そんなに書くことがあるのかとお思いでしょう。あります。

ボールペンの「顔」部分について、まだ語っていないのです!

「顔」とは、軸から出たペン先部分を指します。たとえば、HI-TECの顔つきは、わたしにはイケメンと感じられないんですよね。Juice upのように、太い軸からニョコッと出ている姿は、注射器を連想してしまう……。

(左:Juice up 右:HI-TEC-C)


bLenは軸との一体感が売りなのですが、ありすぎて、手元が見えにくい気がします(どんだけワガママやねん)。比較として、超スタンダードなSurariと並べてみました。

(左:Surari 右:bLen)


書き味は好きなENERGEL infreeも、「顔」はあんまり好みじゃないのです。たぶん注射器系だからですね。

(左から0.3・0.4・0.5芯)

じゃあ、どの「顔」が好みなのかというと、めったに使わないOHTOの「Liberty」です。きりっとした孤高の美しさを感じてください。

このペン、ローラーボールペンならではの重さだけがネックなんです。たとえていうなら、ティモシー・シャラメの甘いマスクと柔らかなくせっ毛にうっとりしていたら、身体は稀勢の里だったという感じでしょうか。抱きついたらはじき返されそう。


「理想の一本」を求めて

青いペンの奥深さをお感じいただけたでしょうか。この中に、「理想の一本」が見つかるとうれしいです。

でも、わたしは。

きっと、もっと直球ど真ん中がいる!

そんな気がしてなりません。

だって、これだけ試したのに、「気に入りすぎて使えないお気に入り」の青いペンにまだ出合っていないのですから! 「会心の一本」はどこかにあるはず。そう信じて、今日も文房具売り場に向かうのです。


あ、そうそう。
ペンといえばノートですよね。すべりのよさとか、裏写りのことを考えると組み合わせは大切です。わたしのお気に入りのノートについては、次回ぜひ。


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明日のライターゼミに通い始めて一年が経ちました。ライターと編集者のやり取りを生で見られるなんて、ほんとに明日のライターゼミってありがたい場所です。

募集画面を見ながら申し込もうかどうしようか、迷っていた日のことはいまでも覚えています。あの日の自分にそっと話しかけたい。

よくやった。いい買い物したね。

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