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はじまりは

陰陽師な私の徒然日記

私は水系の陰陽師。
こういった怪しい職業は、普通は内緒にするけれど、私はみんなに言ってしまうの。
「陰陽師です」って。

だって、誰も信じないでしょ。

怪しいことはかえって言ってしまったほうがいい。
みんなの「そんなことあるはずがない」という常識が隠れ蓑になるから。

プロローグ


私の名前は、炎積 千景(ほづみ ちかげ)。

陰陽師の家系に生まれた。

でも、普通の陰陽師とは異質の系統だから、本家筋からは認められていない家系なんだけど。だから親も後を継げとは決して言わなかった。
でもきっと、後を継いでいくんだろうなっていう予感はある。

私には兄がいるけれど、我が家の系統の陰陽道は、女性が代々継いでいる。これは縄文時代から続いているしきたりなんだって。いろいろ理由はあるのだけど、それはおいおい。


我が家の陰陽道はいろいろが異質で、その筆頭が私たちの式神は精霊たちだということ。

本家筋はご先祖様とか、浮遊霊とか、以前人間だったものたちを使役して式神にする正統派の術師。

でも、私の家系はちょっと違う。

このへんで、昔はいろいろ衝突があったみたい。だから今はお互い接触しないよう暮らしてるっていうわけ。


私たちの式神は精霊たち。でも、使役もしないし、契約も結ばない。あくまでも対等な関係性。ある日ひょっこりやってきて、適材適所で助けてくれる。こちらが先に助けて、その対価として恩を返してくれるという形の時もある。私の精霊パートナーは、水系の精霊。

精霊は、水系、火系、風系、土系と自然の4大構成要素に分けられるんだけど、私は水。ちなみに、私の父親は火で、母親も火。そしてもちろん兄も火だ。

普通、火の家系からは火しか生まれないんだって。

ま、いっか。

火と水は相性が悪い。今のところ。
水は火を消すし、火は水を蒸発させることもできるから。
本来、反発し合っても、使い方によってはすごく相性のいい術が使えるそうだけど、まだまだ私の反発心が邪魔をして、なかなか一緒には仕事ができそうもない。

だからいつも私は単独行動で仕事をする。



そんな私の日記をつけていこうと思う。








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