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She saw see

あなたの居ない世界で
眠るわたしを見ていて

あなた不在の世界で
生きているの
あなた不在でも
生きていけているのよ

とてもそんな風には想えなかった
わたし、あなたの居ない世界を今
生きているの
あなたを忘れながら

1秒針が進み
生命の一滴が溢れていく度
わたしはあなたを忘れる
毎朝、目醒める度
あなたから遠ざかっていく
あれ程憶えていた
焼き付いていたはずの、あなたの熱
触れた時の心地の具合が
今日見えた朧月よりもずっと
不確かで、曖昧なの
それがとてもかなしいの


あなたの居ない世界で
眠るわたしに会いに来て

夢の中でしか会えなくなった
本当はいまも其処に
ただ、生きる世界が圧倒的な線をしいて
器から出たあなたと
まだ器の中にいるわたし
感覚に依って息するこの世界では
見えないあなたと会うので精一杯

本当はそれで十分なのかもしれない
見えないからこそ意義あるもの
尊いこともあるでしょう
それでも
あなた不在の世界に生きるわたしは
どう転んでも
欲を芯に据えたマインドで生きている
そして、埋まらない空白を抱え
主に思考で疲れきった身体を船に
虚ろに夜を漕いでいる

あなたが一体どんな顔をしているか
時折、憶える背中の気配
いつだって優しく、そして少し哀し気
透明な愛そのものの姿をした、あなた
今はただ、その表情だけがリアルに
私の世界に映る
私の中で息衝くいのち

太陽の煌めきを浴びて
あなたの白い体が銀糸よりずっと美しく繊細に
まぶしく輝く
1秒毎にあなたを忘れていく
その代わりに
1秒毎に現世よりずっと強い質量を持ったあなたが
積もって生まれていく、私の中に

もう、どこにだって行ける
だから、いつだって居てくれている
そうでしょう

I see You
私はひとりじゃない

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