見出し画像

全日本鍼灸学会にお問い合わせしてみた

こんにちは。すっかり夏ですね。じっとしていても汗がダラダラ出てきますし、しっかり水分補給をしないと脱水になってしまいます。
そんな夏から、遡って季節は春のお話し。

全日本鍼灸学会とは

全日本鍼灸学会とは公益社団法人として設立された我が国における鍼灸発展を担う学術団体のトップの組織であります。

近年,諸外国における鍼灸医学及びその関連領域の科学の進歩にはめざましいものがあり,我が国においても鍼灸医学の価値が再認識されてきています。しかも,諸外国や国との窓口を必要とする諸問題も増加しており,これらに対応しうる鍼灸医学の学会は未だ確たるものはなく,法的地位を有する学会の必要性が望まれております。また,今後鍼灸医学が社会の要求に適確に対応して行くためには,西洋医学者と鍼灸師が相互に力を合わせて鍼灸医学の研究を進めなければならないことは申すまでもありません。以上のような時代の要請をふまえ,従来の日本鍼灸医学会及び日本鍼灸治療学会を発展的に改組し,ここに社団法人全日本鍼灸学会を設立することにより,鍼灸医学を統合一本化し,我が国の鍼灸医学の中心として,国や諸外国との窓口として活動していくことが当学会の義務でもあり,責任であると感ずるものであります。全日本鍼灸学会 設立趣意書 より一部抜粋 2019.8/13アクセス

要するに私達鍼灸師の中心団体となって、研究や西洋医学者と連携して社会が鍼灸に要求する事に対応できるよう、国との窓口になって発展させていくよ!という団体である。

β世界線を目指す鍼灸業界、、、!

話は変わって私が運営する全日本鍼灸SummarizeというSNSサービスが存在する。
簡単に説明するのであれば、鍼灸業界関係者のみのコミュニティである。

これらのサービスを巡って「物語は動き出す、、、」
(CV:牧瀬紅莉栖/Steins;Gate)

論文は著作権で保護されている。

全日本鍼灸学会の発行する雑誌に投稿する際には以下の内容に同意しなければならない。

Ⅱ.著作権掲載論文の印刷、刊行、図表の引用および転載に関する許可の権限は全日本鍼灸学会に所属する。掲載論文(日本語および英語要旨を含む)のデータベース化、二次的使用、転載および複写機器による電子的/光学的複写の許諾権は全日本鍼灸学会に委託されたものとする。また、これらによる使用料は全日本鍼灸学会に帰属する。全日本鍼灸学会雑誌投稿規定 より引用 2019.8/13アクセス

要は投稿した論文を引用したり印刷したり二次利用する場合は全日本鍼灸学会に許可の権利があるよ。またそれら使用料は全日本鍼灸学会が貰うよ。って内容。

全日本鍼灸学会にお問い合わせしてみた。

問い合わせした理由はただ一つ。全日本鍼灸Summarizeで全日本鍼灸学会が発行している雑誌を共有したり、要約して伝えたりするためである。
しかしながら上述した通り、これらをする際には(投稿者本人の許可ではなく)全日本鍼灸学会の許可が必要なのだ。
あれ?と思う人がいるかもしれない。そう、Webサイトにおける引用転載に関しては全日本鍼灸学会のHP内に記載があるのだ。

全日本鍼灸学会雑誌、Japanese Acupuncture and Moxibustion (JAM)ならびにWebサイトの著作権は全日本鍼灸学会に帰属しています。これまでは引用転載希望を受け、雑誌は編集部長、Webサイトは広報部長が内容確認後許可をしていました。平成25年度の第3回臨時理事会(平成26年2月2日開催)において、標記の引用転載については所定の許可申請書の提出により、引用転載先の明確化とその記録を保管することが決定しました。ついては、引用転載を希望される場合は、許可申請書にご記入の上、必要書類とともに本学会事務局まで郵送して下さい。全日本鍼灸学会 全日本鍼灸学会雑誌、Japanese Acupuncture and Moxibustion (JAM)ならびにWebサイトの引用転載の許可申請について より引用  2019.8/13アクセス

さてここで問題になるのは全日本鍼灸SummarizeがWebサイトではないという事である。そのためどのような対応が必要なのか確認してみることにした。

2019年4月4日(木) 11:55
公益社団法人 全日本鍼灸学会 お問い合わせご担当様
初めまして。
現在私は「全日本鍼灸Summarize」という鍼灸業界関係者向けSNSサービスを完全ボランティアで展開しております。
概要と致しましては、インターネットインフラの発展により各地に散ってしまっている鍼灸に関する有益な情報データの統一化を図る、データベースを軸に、治療家同士(鍼灸業界関係者)を繋ぐコミュニティを掛け合わせたサービスとなっております。
これらは業界関係者であれば全て無料で利用できる形をとっており、オープンソースベースで共有する事で、更なる業界の発展に繋げられればと考えております。
この度ご連絡させて頂きましたのは、全日本鍼灸学会様のご活動の一つでもある学会誌について、当コミュニティ内で共有させて頂けないかというご相談になります。
全日本鍼灸学会雑誌、Japanese Acupuncture and Moxibustion (JAM)ならびにWebサイトの引用転載の許可申請について(
におきましては、Webサイトのみの指定となっており、オンラインコミュニティに関しても同様の手続きを行うことで引用転載することは可能となるのでしょうか。
臨床と学術の両方の側面から鍼灸業界を発展させていく上でのインフラの部分で何かお役に立てる部分があるかと考えております。
ご検討頂けますと幸いです。

というわけで、上記内容で連絡をした。

1ヵ月経っても返事がない

全日本鍼灸学会は毎年5月下旬から6月中旬頃にかけて年に一度の学術大会がある。しかしながら今年に関しては、5月10日~12日と比較的早い時期に行われた。
なんせ全国からこの学会を動かす首脳陣が参加するわけで、今思えば直接聞くのも悪くなかったなと思うが、なんせ1ヵ月経っていて忘れていた。

学会での発表も無事終わりホッとしている中、ふと冷静になって思う。「返事がないな」と。
どうなっているんだろうと思い電話で確認してみると、事務局の人がメールを見落としていたそうだ。
まあ時期的にも学会の準備で忙しかったのもあるし、急いで確認するとの返答を頂き、電話を切った。1~2週間で対応してくれるらしい。
対応後すぐにメールが届く。とても違和感のあるメールで宛先が担当者であろう先生宛に私の元に届いた。電話の後だから対応しましたよとの事で含めて送るのか、それとも学会・担当者・問い合わせ者の三者でやり取りをするのかーと考えずにいた。
この時点で5月15日、約1ヵ月であった。

3週間経っても返事が来ない

1~2週間で対応するとの事で、待っていたが一向に返事が来ない。再度確認したところ、メールの送り先を間違えていたとの事。
これか違和感は!
ぼーっとしていた自分が悪いのかどうなのか、これから送りますとの事で対応して頂いた。(違和感をそのままにしておくのよくないね)

この想い...とどけーーー!

6/8日に担当者よりメールが届く。
内容は現在部内で対応しているとの旨が記載されており、もうしばらくお待ちくださいと。

まあこれだけ待ったわけですし、待ちましょうよ。学会の業務だけが日々の仕事ではないわけですし。

とまあ現在に至るわけです。
こんにちは。すっかり夏ですね。じっとしていても汗がダラダラ出てきますし、水分補給をしないと脱水になってしまいます。
そんな夏から、遡って季節は春のお話し。
(無限ループって怖くね)

未だ返答がないので、気長に待とうかと思います。

α世界線で満足していいのか鍼灸業界。

もしかしたら今回のお問い合わせは「国内随一の学術団体でもある全日本鍼灸学会が2か月かけて議論しても解決しない大きな内容である可能性」もまだ否定しきれない。
もちろん失念している可能性も大いにある。
しかしながらこれだけITが発達し、世の中の動きがどんどんスピードを増している中で、それらに追いつけていない業界団体が、この業界における学術のトップであると思うと寂しさを感じる。
何がベストな選択肢であるのかどうかは誰も分からない。
しかしながら一方で、鍼灸の受療率が下がっている現状などデータでの理解しているのはもちろん、会員数が減っている現状や若い鍼灸師が加入しないことなどからもどうすればいいかの問題意識を感じているはずである。
いざ会員の声にも答えられないとなると、尚更若い人達へのリーチは難しいだろう。
若い会員の意見や思考を汲み取って反映し組織自体が変わっていくことが求められているのではないだろうか。

またこれは噂でしかないので聞き流してもらいたいが、一説によると事務員しかいなかったりと色々組織としての問題もありそうである。
鍼灸師の資格を持ちかつ常任で鍼灸業界の全体の営利に寄与する人を雇用したりしても良いと思うのだが、、、。それをするだけで、解決しそうな問題は多々ありそう。

私の問題に限らず、これに関しては組織がある以上は永遠の課題である。
今後も前向きに検討して頂きたい。

「そうじゃないよ。選択肢はずっとあったよ。でも選んだんだよ、ここを!」
「選んだんだよ、自分で!」
玉木マリ / アニメ-宇宙よりも遠い場所 より

※2019年9/5日追記

9/3日、全日本鍼灸学会の担当部署よりメールが届きました。
以下、メール文章を一部改変しつつまとめた内容は以下の通りである。

・時系列の説明
5月24日に学会の本部から先生の問合せのメール
6月11日に返事をメールで報告。
・理事会の審議事項になった旨
担当部署で検討したが、他部署との関係で理事会で審議事項となった事。
・理事会について
前回の理事会が5月10日
9月14日(土)に開かれる理事会での審議事項になった事。
・今後について
来週には、理事会の審議の結果を連絡下さるとの事。
・謝罪
理事会で審議が行われる事についての連絡を失念していた事への謝罪

・理事会の日程が決まったからなのか
・担当部内での審議が終わったからなのか
・noteにまとめたからなのか
・ツイッターを閲覧した人に全日本鍼灸学会の人がいたからなのか
noteをまとめてtwitterで更新したのが8/21、メールがきたのが9/3日なので真相は分からないですが、反応があったのは素直に嬉しいしありがたいです。

SNSの力だとしたらすげー!(SNSバカ脳)

画像1

またnote公開後にこのような引用RTを頂きました。

まさに仰られている通りで、実際、引用に関しては著作権法上、許可は不要なのでその点、ご留意ください。
(noteでは、詳しく記載せず語弊を招いてしまい申し訳ございません。)

今後も結果等含めて追記します。

※2019年9/11日追記

来週末(9/14日)とされていたが、なぜが昨日の夜には本件に関しての回答ががあった。
以下、メール文章を一部改変しつつまとめた内容は以下の通りである。

・概要について
9月7日に行われた全日本鍼灸学会理事会にて審議したこと。
・引用転載許可について
掲載記事をはじめ当会関連情報の引用転載許可に関しましても、現時点では本会規定に則り、他の学会誌等への投稿の際の引用転載許可のみであること。
・コミュニティでの共有について
学会誌という性質上、特定のコミュニティとの共有は行っていないこと。

以上大まかな内容が記載されたメールが届いていた。

質問したい内容はたくさんある。

・Webサイトの引用転載と記載されているのに、他の学会誌等への投稿の際の引用転載許可のみとされている、制限の理由について
(全日本鍼灸学会雑誌、Japanese Acupuncture and Moxibustion (JAM)ならびにWebサイトの引用転載の許可申請について-全日本鍼灸学会HP2019.9/11アクセス)
・本会規定に則りと記載がありますが、規定の記載について
(定款・会則-全日本鍼灸学会HP2019.9/11アクセス)
・オンラインコミュニティでの著作権法に則った引用について
etc...

しかしながら現段階においては投げかけるのをやめる事にした。

もし上記webサイト(特にwebメディア等の媒体)において、申請した等の前例があれば教えてもらえると幸いです。
また会員規定など本件に関係する内容が記載されているページ等は、
定款(定款・会則-全日本鍼灸学会HP2019.9/11アクセス)
しか見つけられませんでした。
上記内容に沿った記載がされているページが別途あるのであれば教えて頂けると幸いです。

一番聞きたいコミュニティで共有するための手続きについては何も返答がなかった事。
(そもそも、他の学会誌等への投稿の際の引用転載許可のみしか許可を出さないから特定のコミュニティでの共有は論外となるのかもしれないが。)

これで4月から始まった長かった案件は終わりになります。
読んで頂いた皆様、ありがとうございました。

少しでも良いなと思ってサポート頂けたら泣いて喜びます!