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AGNのエアライフルが凄いぞ!!

今回書きたいのは、私の所有するバルカン3を製造しているエアガンテクノロジー社(AGN)のエアライフルについてです。

以前バルカン3の記事でも書きましたが、AGNは同じくチェコのカリバーガンのメンバーが独立して興したメーカーと言われています。
そのせいか、両社は似たような構造があったり、共通するところが多くあります。
最近だとウラガン2にカーボンストック(ラミネートではなくドライカーボン製)仕様を発表しましたが、同じタイミングでカリバーガンはクリケット2のカーボンストックを発表しています。
またバルカン3で特徴的なプレナム反転システム(プレナムチューブとRegを反転し組み直すことでプレナム容量を増大させる)は、実はクリケット2にも採用されています。

これらにより、恐らく今でも友好な関係を気付いているのだと推測されます。

そんなAGNには現在3つの人気モデルがあります。
ひとつはウラガン。これは最近エフレンジさんが取り扱いを始めたことで、
ご存知の方も多いと思います。

もうひとつは私の所有するバルカン3。これはウラガンより後発で、より強力な第3世代ブルパップとして発売され、日本には未導入です。

そしてもうひとつがビクセンと言うUL系のペレットガンです。
この3つのラインナップはとても立ち位置が良いというか、全部欲しくなってしまうようなポジションを築いています。

それではどんな特徴があるのか、ということを説明していきましょう。

①ウラガン

ウラガン1、バレルハイトに注目
名称:ウラガン1
重量: 3500g
バレル長 : 570mm
全長:830mm
充填圧力 : 300 bar
タンク容量:500cc
コッキングシステム:バイアスロンサイドレバーアクション

ウラガンをひとことで言うと、コンパクトブルパップ、といったところでしょうか。前回の記事で書いた世代で言うと、これはまだギリギリ第2世代でしょう。
全体のデザインは、ボブキャットなどの機関部を覆いこむストックを持ったブルパップと、マーベリックのようなストックを省いたタクティカルスタイルの、ちょうど中間の形状をしています。

その特徴のひとつは、バレル→トリガーハイトの低さです。
グリップのすぐ上にバレルがくるように他のパーツを追い込んでいるので、
重心が低く、ふらつきを抑えられます。実猟で有利に働きそうですね。
これはFX インパクト、RTIプロフェットも同様の思想です。

ちなみにAGN社はこれを実現するため、オリジナルの小径(50mm)
カーボンタンクを採用しています。

それがどうした、と思う方もいるかもしれませんが、
エアライフルに採用されるカーボンタンクというのは、大体ペイントボールなどに使用されている汎用品を使っています。
これをオリジナルで作るということは、とてもコストが掛かることです。
(これはバルカン3のタンクも同じ)

AGNはこれをチェコに拠点を置くArmotech社という特殊タンクを製造するメーカーに依頼しており、一般的なアルミボトルにカーボンを巻いた仕様ではなく、薄型ステンレスボトルにカーボンを巻いた作りをしているため、強度と軽量化を両立させています。

日本ではさておき、エアライフルというのは海外では新銃で20万円程度ですから、これをワンオフするだけで相当なコスト増です。

そんなところにAGNのブレない設計思想が垣間見れます。とてもイイ!!!

これはウラガン2、日本への輸入が待たれるところ
ロングバレルの700、スラグ向けにCZノンチョークバレルを採用
デュアルタンクの(タマ)キング。
コンパクト。これは何をどうやっても日本の保安基準には通せない(笑)

またウラガンは最近、ウラガン2という新しいモデルを発表、デリバリーを始めました。

見た目はほとんど変わらないのですが、機関部はほぼ作り直しです。
大型プレナムを装備し、これは完全に第3世代と呼べるモデルです。

しかし、全く新しい銃ならば見た目も新しくした方がわかりやすそうですが…作りが違っても、同じ設計思想に自信があるのでしょう。あえて見た目を変えていません。とてもイイ!!!

ウラガン2については既に記事を書いていますので興味ある方はこちらをご覧ください。

ちなみにこのウラガンは、ノーマルタンクのウラガンと、ショートバレルのコンパクト、2ではさらに700mmバレルのロング、そしてそれぞれにKING/PRINCEと呼ばれるデュアルタンク仕様も設定されています。

ウラガン2-700に至ってはバルカン3に肉薄するスペックで、私の使い方だと、こちらのモデルでも良かったなーと思います。(バルカン購入時はまだ未発表でしたが)。重量はバルカン3と100gしか変わらないんですけどね。

こうしたバリエーションにより、ウラガンはベンチレストから実猟までオールラウンダーとしてラインナップをカバーしています。

②バルカン3

700。でも私はこのデザインが好き。
500。軽量スラグorペレットならこちらでも十分。
名称:バルカン3 500/700
重量 : 3600 / 3700 g
バレル長: 500 / 700 mm
全長:797/997 mm
充填圧力: 300bar
タンク容量:480/580 cc
コッキングシステム:バイアスロンサイドレバーアクション

これは私が個人輸入で所持しています。
※日本の保安基準に適合させたもの

700は全長997mm(バット含む)、
500は797mmなのですが、バットプレートが4cmほどあるので日本の保安基準には完全に足りません。これもスペック的にはちょうど良いモデルなんですが…

このバルカン3は、記事を読まれた方はお分かりだと思いますが、第3世代のハイパワースラグガンです。
フィールドというよりベンチレストでのスラグ射撃を考えて、全てが造られています。

にも関わらず、これはウラガンも同じですが、外部調整可能なハンマースプリングダイヤルやReg圧計も装備していません。
スプリング調整は いつもするものではない。Reg圧もセッティングに必要なだけ。故障の原因になる機能はつけない。

という思想なんだと勝手に思ってます、付いてた方が絶対売れるのにね。
でもそこがイイ!!!

③ビクセン

ビクセンロング。シンプル!
ビクセンショート。国内導入は難しい。
名称:ビクセン ロング
重量 : 2200g
バレルの長さ : 400mm
全長:920mm
充填圧力: 300 bar
タンク容量:250cc
コッキングシステム:バイアスロンサイドレバーアクション



やっときた、これが私が今一番注目しているモデル、ビクセンです。
どんな凄い特徴があるのか、と思われた方、ごめんなさい。
そんなに無いですw

ストック側をエアタンクに使う構造は随分前からありましたが、
ビクセンはそれをタクティカルスタイルの機関部と合わせています。
これにより重量は2.2kg!ショートモデルは2kgジャストです。

ショートとロングの2種類がありますがいずれにせよバレルが長いとは言えず、出力も控えめです。

これは、実猟のために設計思想を全振りしています。

また、これはウラガン1も同じだと思いますが、タンクを後ろに持っていった影響で、機関部のストライカーは前方に圧縮され、後方にハンマーが作動します。

エアライフルには大きく2つの衝撃があると言われ、ひとつはハンマーがプレナムバルブを叩く衝撃、もうひとつが弾が発射される時の衝撃です。

一般的なエアライフルでは、ハンマーは後ろから前に衝撃を起こし、遅れて、エアがペレットを押すことで後方に衝撃を生みます。
この前後逆の振動は、エアライフルの精度に影響を及ぼすと言われています。
ビクセンは前方にしか衝撃を発生させないため、精度に有利に働くと推察されます。

また前方にタンクがないため、バレル周りに自由度が生まれました。
この太いシュラウド・・・とてもイイ!

バレルも短くタンク容量も少ない第2世代ペレットガンですが、このエアライフル…バルカンと組み合わせるにはちょうど良い立ち位置なんですよね。


以上でAGNの魅力的なモデルの紹介となりますが、いかがでしょうか?
なんかAGNって良いじゃん!と思ったあなたは間違いだらけのエアライフル選びの沼にハマってますw

さて、これは妄想ですが、もし私がAGN代理店だった場合の国内ラインナップを考えてみました。

①ウラガン2-600(.22/.25):オールラウンダーエアガン
これは万人に向けたスタンダードペレットガン。ベンチレストから狩猟まで。

②ウラガン2-700(.22/.25):ハイパワーオールラウンダー(ノーマル)/スラグガン(スラグチューン)
ウラガンのロングバレルはハイパワーモデルとして、またセッティング変更でスラグ仕様も。

③バルカン3-700(.22/.25/.30):シューティングエアガン(ノーマル)/ヘビースラグガン(スラグチューン)
ノーマルはベンチレストを楽しむ方に、そしてセッティング変更でヘビースラグ仕様も。止め刺しもOK。

④ビクセンロング(.177/.22):ULペレットガン。
小型鳥類メイン、または野山を歩き回るハンティングに。

これで国内で想像しうるエアライフルの用途がほぼカバーできるはず。

ちなみに、ここまで紹介しておいてなんですが、
ウラガン1以外は日本に正規輸入はされていませんので、これらを日本で所持するためには、現段階では個人輸入が必要です(笑)

個人輸入をするためには、海外のショップで日本の保安基準に適合するように少なからずの改造してもらう必要があります。そのままでは通りません。
ですので、海外から買ったからといって安いものではないと考えた方が良いです。はっきり言って、相当な費用と労力が入ります。

そして何より、それをクリアしても、所轄の許可が降りるとは限りません(笑)所持許可申請の時点で、購入した銃は日本仕様になっているはずですので、返品は絶望的です。

また所持後も大変です。
個人輸入をした商品は、頼れるショップはないと考えた方が良いです。パーツも自分で取り寄せる必要があります。
(よっぽどでない限り、壊れるパーツと言ってもOリングくらいですが)

またお願いできるショップがあったとしても、正規の修理金額より高くつく、というか高く払うくらいの気持ちでないと、維持することは難しいと思います。そうでなければ自分自身でメンテナンスをするしかありませんね…

そうしたハードルを乗り越えてでも、どうしても欲しいエアライフルがあるのならば、チャレンジしてみても良いと思います。
個人的にはギークな仲間が増えることは大歓迎ですw


まだまだ世界には、こうした日本で知られていない良いエアライフルがたくさんあります。
それらにみんな国内正規代理店が付いて、ちゃんと輸入してくれたら一番良いんですけどね〜。


輸入代理店各社様、未輸入のメーカー、モデルの仕様、セッティングからセールストークのお手伝い、承りますよっ(笑)

ではでは。

(よーし、今回は手短に書いたぞw)

※AGNのエアライフル、俺も欲しいから代理店さん輸入してよ!と思った方はいいね、を、お願いします(笑)

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