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スーパーカブでレース 前半

初めて買ったバイクがスーパーカブ。6年前にヤフオクで不動車、10,000円ちょいだった。いまはバイクの値段が軒並み上がっていて、スーパーカブも例外ではなく、以前なら50㏄のカブで状態を気にしなければ1万円台でゴロゴロ出品されていた。ところが今やカブも、それもキャブレターのものは人気があってとても1万円台では買えなくなってしまった。

買った時は既にピンクに全塗装されていました。

初代カブはエンジンを中国製のコピー110㏄エンジンに乗せ換えたり、自家塗装したり切ったり貼ったりして楽しんだのだが、もう少し大きなバイクに乗り換えたくなって売ってしまった。そうして買った大型バイクを盗まれてしまい、通勤の足がなくなってしまったので再びカブ主にカムバックしたのが2年前である。釣りの世界では「釣りはフナに始まりフナに終わる」という格言があるが、バイクの世界でも「バイクはカブに始まりカブに終わる」のではないだろうか。それほどにカブの世界は奥深いと感じる。

中華110ccエンジンに積み替えた原型をとどめない初代スーパーカブ

時系列がむちゃくちゃだが、6年前に初めてカブを買ったときにあるサークルに入会した。スーパーカブのオーナーズクラブのようなサークルで、年に数回ツーリングをしたり飲み会をしたり、カスタムや整備の困り事があればカブのスペシャリストの先輩方に相談できたりしてとても助かるのだ。このサークルに入会したことによってその後のバイクライフが一変したといっても過言ではないだろう。

サークルの活動の中で、有志でレースに出ようという話しになった。私はレースに参加するような年齢でもないし、運転スキルもないけれど面白そうだったのでサークルのチームが参戦するレースの応援にサーキットへ足を運ぶようになった。本物のレースよろしくスポンサーを募り、その資金をレース車両の整備に充てていて、私も数回微力ながらスポンサーになってレース車両の車体にスポンサーロゴを入れてもらったりした。仲間内のレースに出すスポンサー広告なので宣伝効果はあまり期待できないけど、遊ぶなら本気で遊ばなくては面白くないではないか。レースに参加するメンバーも応援する側も本気なのである。

カブのスペシャリストが集うサークルなので、レースに使うためのベース車両を格安で提供してくれる人、整備をする人、塗装をする人などなど、かなりレベルの高い本格的なレースマシーンが完成したのである。ひょんなことから息子をそのレースの観戦に連れて行った。規模は小さくても本格的なサーキットで爆音を響かせて走るスーパーカブ。それなりに楽しかったようだが、その時はまだ私も息子もまさか自分がこのレースに関わるとは思ってもみなかったのだ。

息子は私の父、つまりじーちゃんが乗っていた90㏄のスーパーカブを譲り受け、バイトの通勤に使っていたのだが、ある時そのカブでレースに出るつもりだと言い始めた。いつか連れて行ったカブレースが印象に残っていたのかもしれない。バイト先の先輩達と3時間の耐久レースに出ることになった。フリマアプリで安い革ツナギとレーシングブーツを買い、レース用のタイヤに交換。コーナーでバンクしたときに路面と接触してしまうのでレッグシールドを切ったり、ブレーキペダルを曲げたり、ステップをV字に加工したりしてなんとかサーキットを走れる状態にし、初レースに参戦したのだ。

初レース当日はあいにくの雨模様。バイト先の先輩の一人はオフロードレースの経験者だったが、あとの3人は全くの素人。雨の中の走行は精神的にも厳しく、ずぶ濡れでガタガタ震えながらのレース。順位は忘れてしまったが結果は推して知るべしだった。しかし、息子のレースに対する気持ちは萎えるどころかますます盛り上がり、ちょうどサークルのチームでライダーの欠員が出たこともあって、その後はサークルのチームでレースに出ることになった。

カブレースに参戦して2シーズンを終えたところで

「父ちゃん、知り合いに格安でカブ譲ってくれる人居てたやんな?」

「いてるよ。なんで?」

「いつもサークルのチームのマシンで参戦してるけど、練習に使えるカブがないから練習用に1台欲しいねん。」

たしかにサークルのメンバーには色んな人がいて、中古のカブを安く譲ってくれる先輩メンバーもおられる。さっそくそのメンバーに連絡を取ると

「FI(フューエルインジェクション)の50ccだったら在庫あるよ」

と言ってもらえたのでトラックに乗って引き取りに行くことにした。

京都にあるメンバーさんの会社の敷地にはスーパーカブが何台も並んでいた。

「これやったら良さそうやから出しておいたよ。」

何台もあるカブの中からわざわざトラックに積みやすいように除けてくれていた。何台ものカブから吟味して探さないといけないと思っていたので少々拍子抜けしたが、今まで何台ものカブを扱っているメンバーさんが「良さそう」と言ってくれたので安心だ。値段は言えないが、破格の安さだった。

ベース車両。正しいビジネスバイク

これからこのビジネスバイクをサーキットで走れるレースマシンに仕上げなければならない。乗るのは息子だがバイクの整備に関してはまるで頼りないので私が整備を担当することになった。最初に手を付けたのがサブコンの取り付けである。

最近のバイクはインジェクションモデルが多くなり、車と同じようにバイクもECU(コンピューター)が搭載されています。このECUには、純正の燃料噴射量のマップが書き込まれています。マップとは、エンジン回転とスロットル開度などに合わせて燃料噴射をする設計図のようなものだと考えてください。「サブコン」とは、この純正ECUに取り付けることで、より細かく燃料補正を加えることを可能にするアイテムのことです。その名のとおり、サブのコンピューターというわけです。
https://www.goobike.com/magazine/maintenance/attachment/73/

純正のECUにサブコンの配線を割りこませる。電気のことはちんぷんかんぷんだが、説明書通りに配線を繋いでいく。いよいよ配線処理を終えて恐る恐るキックペダルを下す。あっけなくエンジンがかかった。かからないと困るのだがなんだか拍子抜けしてしまった。しかしこの状態ではまだ純正と変わらない設定のままなので、燃料の噴射量を細かく書き換える作業が待っている。その作業はサーキットでの練習走行時にやるとして、他にもいろいろと作業が待っている。

ツルツル、カチカチの純正タイヤを外し、レース用のタイヤに交換する。息子にタイヤ交換のコツを伝授する。

「タイヤレバーはリムに対して直角までや。それ以上倒したらチューブ噛んでパンクするからな。」

と、1本交換して見せる。もう1本のタイヤは息子に換えさせた。手つきは怪しいがなんとかチューブを噛まずに交換することができた。

レース用に交換したパーツを一覧にしてみた。

タイヤ 前後ブリジストンBT390
ブレーキシュー デイトナ製
レッグシールド 海外製アフターパーツ
ステップ M.A.Evo works製 レース用アルミステップ
サブコン DILTS-JAPAN製 ENIGMA
シート アウトスタンディング製 カブラシート
マフラー レース用アップマフラー
リアサスペンション タケガワ製

加工編

ブレーキペダル 純正曲げ加工
ステップ V字曲げ加工
リアフェンダー 切断
レッグシールド 下部切断

こうして出来上がったのがこちらです。


さぁ、これで準備は整いました!後半へ続きます!

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