見出し画像

宝物が増えた日

※2023年11月8日にしたたためていた文章を時差投稿しています。そのため、今日・明日などの表現が出てきますが、noteの投稿日ではなく、8日にワープした気持ちでお読みいただけますと幸いです。


多くの人がたぶんそうであるように、元々は中学生の頃にデビュー組からアイドルを好きになった人間なので、CDやMVがあることはもちろん、地上波の番組や雑誌などあらゆるメディアで彼らの姿を見ることができることが当たり前だった。

ただデビュー前のみんなを応援するようになってからはそれらが全く当たり前ではないことに嫌というほど気付かされたし、デビューしたか否かどうかにかかわらず、メンバーが揃って活動し続ける日々はとても儚いものだと知った。

この歳になると、アイドルは夢のような存在だけど実際には商業であり様々な大人の事情が絡んでいることや、そもそも芸能界で日の目を浴びる人はほんの一握りであること、なにより彼らには彼らの人生があるということを理解しているので、大抵のスキャンダルへの耐性はついたが、中学生はまだまだ幼い。

だから、当時の私がそんな様々な背景を理解できるはずもなく、昨日まであんなに楽しそうに過ごしていた彼らをもう見ることができなくなったり、グループのメンバーが減ったり変わったりするという事実がただただ悲しかった。

また、同じグループを応援していた友人がひどく感情的になっていたり、過激なファンの方を見たりしたときには少し恐怖すら感じたのが正直なところである。

こんなふうに感傷的になったかと思いきや、実生活で好きな人や彼氏ができたり、部活や受験勉強、バイトやサークル活動で忙しくなったりすると、アイドルへの興味関心そのものが薄れていったので、我ながらなんともげんきんな奴である。

ただ、常にヒットチャートには今をときめくグループの曲がランクインしており、流行りのドラマやCMで常に誰かの姿を目にすることは多かったし、かつて好きだったグループを筆頭に同事務所のアイドル全体を好きな気持ちはあったので、いわゆる"茶の間"(※イベント・コンサートなどの現場に行くことなく、テレビ・雑誌・DVDなどで応援するファンのこと)として、つかず離れずという状態が長く続いていた。


そんななかコロナの到来とともに一人で過ごす時間が増えたことをきっかけに、再びアイドルに興味を持つようになる。

その結果、2020年のサマパラをきっかけに鈴木大河くんと当時のIMPACTors(今のIMP.)の沼に落ちることになるのだが、身近な友人や同僚は既にデビューしているグループや韓国アイドルのファンばかりだったこともあり、誰かと感動を共有したり今のように想いを発信したりすることなく、一人でひっそりと彼らの活動を応援し、時に現場を楽しんでいた。

同時に、彼らを含むデビュー前のみんなを取り巻く状況を見ていて多少なりとも複雑な心境になることや、前述したような過去の経験がよぎることもあったため、「なにかあったときにショックを受けたくないからハマりすぎないようにしよう」とブレーキをかけている自分もいた。

逆に言うと心が警鐘を鳴らすくらい彼らは魅力的で仕方なかったのだ。


しかし、とうとう恐れていた日はやってきた。

こんな日が来ても大丈夫なように心の準備をしていたはずなのに、いざデビューどころか表舞台で姿を見れなくなるかもしれないとなったときには「やっぱりこの日が来たか」なんて思えず、すごく後悔した。

なんでもっとちゃんと目に焼き付けておかなかったんだろう。

なんで「こんな素敵なグループがあるんだよ!」って周りの人に勧めてみなかったんだろう。

なんで「応援しているよ!」って声をもっとたくさん届けておかなかったんだろう。

私のちょっとした行動でなにかが変わるわけはないのだが、そんな馬鹿げたことを思うくらいひどく悔いが残ってしまったのであった。

傷つきたくないから深入りしないように…と予防線をはっていたはずなのに、結局それゆえに後悔することになったというなんとも皮肉な話である。

だから、7人が夢を諦めずに再び姿を現してくれたあの日、「ごめんね」と「ありがとう」の気持ちと共に、今度こそは絶対に後悔しないように自分なりに精一杯応援しようと決意したのだった。

実はこのような想いが
noteを始めた動機の一つでもある。


そんな私にとって7月14日、8月18日、10月16日に続いて、本当に今日は奇跡みたいな日だと思う。

有給をとって待機していた午前10時半頃、TOBEというロゴが入ったダンボールが届いたときは、あまりの嬉しさで玄関先で荷物を受け取ってから部屋に戻るまでのたったの数メートルの間に思わず箱を落としそうになるくらい手が震えてしまった。

配達してくださった佐川急便のお兄さんが
神様に見えました。

普段は適当にダンボールの封を開けるけれど、この箱はなんだかとても神聖なもののように思えてハサミで丁寧に丁寧に開封した。

そして封を開けている間はなんとか泣くのをこらえていたし、なんならダンボールを見てもまだ半分夢見心地だったけれど、CD3枚を手に取った瞬間、ほどよい重量感がダイレクトに伝わってきて「あぁ…本当にCDができたんだなあ…」と一気に現実感が増し、自然と涙があふれてしまった。

CDやグッズを買ってこんなに嬉しいのは人生で初めてかもしれないと本気で思った。

開封時の記念写真

彼らの血と汗と涙の結晶であり、PINKY.へのギフトでもあるこのCDは一生の宝物だ。

開封後はぐーぐー鳴っているお腹を無視してしばらくCDや写真などのグッズを眺めていたが、なんだかずっと胸がいっぱいで、空腹のはずなのに昼食はうまく食べ進めることができなかった。

と言いつつも、結局は完食するあたりに、かつて悲しみに暮れていた中学生の影が全くなくなった自分のたくましさを実感したのだけれど…。

中学生の私が、まるで初恋のように浮き足立っている今の私を見たら笑うかもしれない。

だけど、刹那的だからこそ愉しい部分もあるし、なにより「永遠を信じてみたくなるグループを応援するのは意外と悪くないものだよ」と伝えたい。

ただ、やはりこの世に永遠は存在しないことは分かっているので、これからまたたくさんの変化があると思うけれど、結成から今日に至るまでメンバー全員が揃って活動していること、デビューしたこと、CDがリリースされたこと、一つ一つすべてに感謝の気持ちを忘れずに自分なりに精いっぱい応援していきたい。

そんなことを改めて思った昼下がりでした。

"ここからが愉しいから"の言葉通り、
夢のような日々をありがとう。
一生の宝物になりました。
本当に本当にありがとう。
そして心からおめでとう!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?