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育て方の違い

※この物語は私の経験が元となったフィクションです。

登場人物
A:優秀。30代。フリーランスで親会社に仕事があるときだけ呼ばれる。
B:Aより10歳下。Aより10年後に会社に勤務。20代。アルバイト。時給を下げられるぐらい無能だったが、実績が評価され3年かけて時給を元に戻してもらった。

20年前にある会社があり、AとBという人がいました。
AとBは技術の仕事をしていましたが、育て方が違いました。

Aは技術担当の親会社の社員と懇意にしていました。
Bは営業担当の親会社・会社の社員と懇意にしていました。

Aは優秀なので社員にいつも褒められていました。
Bは無能なので社長・社員にいつも怒られていました。負けん気が強そうなのと、いつ辞めてもいいと思われていたのでしょう。

Aは技術担当の社員から、この会社は社員が偉い、社長も役員もましてやアルバイトなんて無能な人間だ。と育てられました。
Bは営業担当の社員・社長・役員から、親会社・会社の経営状況を聞いていました。ここの社員(Aも含む)はよそでは働けない人間、Bはよそで働けるタイプだから、ここでずっと働くなんて考えるな。と育てられました。

AはBに仕事できるアピールをしていました。
BはAの「Aが月いくら稼いでいるのか」「親会社から仕事がいつ来るかわからないからアルバイトもできない」という話を聞きのがしませんでした。Aは「親会社の仕事しかしていないこと」「Aの稼ぎでは将来生活はできないこと」を知りました。

Bはある日、技術担当の社員ともめて、社長・役員・一部の営業担当社員以外から悪口、陰口を言われるようになりました。
Aも社員と一緒になってBの悪口、陰口を言いました。

Bはこの会社に将来はないと思い、来年の3月までに退職すると宣言して、宣言通り退職しました。
AはBが退職してからも親会社の仕事だけをし続けました。

Bはあれから紆余曲折はあるものの、いろいろな場所でいろいろな仕事をして、いい経験ができたこと、会社とは袂を分かったものの育てられ方に感謝しています。
Aはあれからも親会社からの仕事だけをしています。そもそもよそで働くという発想がないのと、50も過ぎたので残念ながらほかの仕事をするのは厳しいでしょう。

#育て方

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