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気づいたら「ミドル起業家」になっちゃってました

野暮な自己紹介はtwitterプロフに譲るとして、31歳(10月で32歳になる)で起業しましたよ、という報告をさせていただきます。

別にそんなに珍しくないし悲観してる訳でもないのですが、僕より若い方で結果を出されてる方をたくさん知りすぎてしまったのと、これまで起業するすると言いつつ寸止めし続けていた僕なので、知ってる方は「やっとか」感もあるかなと思いましてこんなタイトルになってます。

エクイティでの資金調達をさせていただいたのでスタートアップの形式となりまして、2019年5月30日創業でやってます。今はステルスで活動しているため投資家さんのご紹介はまた期が来ましたらさせてください。

このエントリでは、起業に到るまでのちょっとしたストーリーと、いま何をしてるのかの報告と、僕になにができそうかなどを書きたいなと思ってます。

起業に到るまで

起業するする詐欺の始まりは大学3年からでして、(今は消滅したらしい)意識高めの「ベンチャーラボ」という大学公認の団体に所属をしていました。一応代表者だったのですが、周りの友人に助けてもらいまくって起業家の方をお招きした勉強会をやってみたりビジコンやってみたりしてました。

昔は"可愛い子が多い大学"として、今は"足が早い大学"として認知されてる表参道にある某大学を"起業に強い大学"としてのブランドをつけられないか、と妄想していました。ミスコンと間違えてビジコンに来場させられないかというアホな理由で学園祭でビジコン開催したのが懐かしくて痛々しい。

そんな意識だけ高い状態でビジネスを作らずに過ごしてしまったのは、今の学生起業家の方々との決定的な差だなぁと振り返って思います。そしてそのツケは結構早めにきてしまいまして、大学4年の内定先インターン時代から食らいます。

30単位以上残しながらも週4-5くらいで働いたのですが、いざ現場に放り込まれると何もできない自分に絶望しました。何事も期待値って大切で「できる!」と思ってたのに「できない。。」とそのギャップに凹みます。器が小さい僕は受け止めきれずインターン期間中はずっと環境のせいにしていました。

その新卒で入社した会社は当時20名程度だったのですが、どんどん成長していって環境が悪いという僕の見立ては完全に誤っていました。今振り返ると卒業して起業する人も多く、数えてみたら組織が100人になるまでに入社した人の中で、起業家は自分を抜いて15人ほどいます。

同期は6人いましたが、3人起業し、ほか3人は今も現職で頑張ってます。Exitした起業家もいれば、シリーズA~Cの起業家もいて、まとめたらそれなりに面白そうなのでニーズがあればまとめたいくらいです。

その卒業生の方たちとは今も仲良くさせてもらっているのですが、目線を引き上げてもらったり、仕事で助けてもらったりしていて、それも含めて入社してよかったなぁと最近噛み締めてます。お世話になってる方ほんと、感謝してます。

息巻いてするすると言っていたけど、実際には周りがどんどん起業していって、しかもうまくいってる人も割と多くて、同世代でIPOした人も何人もいて、そんな外部的な要因でほだされるように、流れで起業してしまったというのが今の僕です。

そろそろこのベンチャーとかスタートアップ界隈に足を踏み入れて10年くらい経ちそうなので、おいおいまじかよ。20代と比べてきもち乳首の位置下がってきたよ。って感じですが、新卒でスタートアップに入社した選択を正解にしたいなぁとは思います。

ちなみに、僕はその会社に6-7年くらい在籍しまして、その後は出資先に出向しそのまま転籍するというイレギュラーな形で転職しました。その時のことはブログにまとめているのでよろしければご覧ください。


いま何をしてるのか

最近はユーザーインタビューをしまくってます。正確にはまだプロダクトはないので、その領域で知見を持ってそうな方とディスカッションしたり、作る予定のプロダクトの現時点の代替サービスを利用している方にヒアリングさせてもらったりと、とにかく人に会いにいきまくっています。

いちおう、こんな気持ちでお話ししてるのですが、圧倒的にギブしてもらう側だと認識してまして、早くインタビューでお世話になった方々に喜んでもらえるようなプロダクトを作りたくてもどかしい毎日です。

チームはと言うと、来月にCTOにジョインしてもらうことになってまして、この人がいるからスタートアップとしての一歩を踏み出せたし、もっと成長せなあかんなと思わせてくれる信頼するパートナーです。

僕の場合、やりたいことが見えても一緒にやりたいと思える人が見えないと、なかなか決断しきれないところがありました。ですので、今回やりたいこととチームが揃った(株主の方々含めです)というのは大きな後押しになりました。業務委託として手伝っていただいる方も2人いまして、まだほんの小さなチームですが、この輪を大きくできたらいいチームになりそうだなという感覚を持ててます。粛々とやってきましょう。

それから昨日発表がされたんですが、ユーザーベースグループのUB Venturesが主催するアクセラレータープログラムに半年間参加させていただくことになりました。

テーマは”BtoB/SaaS”ということで、SPEEDAやFORCASといったSaaSプロダクトを展開されているユーザーベースさんが持つノウハウを、しっかり吸収しまくってこようかと思っています。あと同期の方々とも切磋琢磨していきたい。

ちなみに前職時代もアクセラレータプログラムはいくつか参加経験があるのですが、KDDI∞Laboに参加した時、こんな(やや批判的な汗)ブログ書いてますw 要はこういうプログラムは目的意識が大事なので、しっかり目標設定して良い半年間にしたいものです。

いまの僕に何ができそうか

何社かインタビューの延長でお手伝いをさせていただいてるのですが、これまで人事の経験も多少あるので、主に採用周りのお手伝いをさせていただいているところです。キャリアとしてはマーケティングとかアドテクの事業開発、それから人事が僕の数少ない専門領域になります。

以下のことであれば多少はお力になれるやもしれません。

1. 新卒採用とか比較的得意です。ブランド作りからインターンの設計、学生さんをアトラクトするフロー構築など抽象〜具体までちょっとはお話しできます
2. 人事の方の指標になりつつある話しですが、ナチュラルエントリ(自然応募)の増加施策は少し考えがあります
3. 採用チームの立ち上げ、どのサービスをどのフェーズで使うべきか等。この辺は普通のことくらいしか喋れないけどディスカッションしたいです

採用に関わっていらっしゃる方でユーザーインタビューに答えてやってもいいよ!って方もぜひぜひお話しさせてください。こちらの投稿にfavいただければご連絡させていただきます(FacebookのDMでも大丈夫です)


最後になります

僕は家族があり子どもが3人いるんですが、年食ってくると守りに入りやすくなるし、体力も落ちてくるし、なんとなく攻めることが怖くなったりします。

現実的にいつまでにいくら貯蓄しないと十分な選択肢を子どもたちに用意できなくなるなぁなんてことも考えたりします。独身時代の方が挑戦・調整がしやすいのは、はっきり言って間違いない。それはミドルの不利な点でしょう。

一方で、ミドルの有利な点は何でしょうか。スキルや経験と人脈、そこからくる精神的な安定感などはありそうですが、ドメインの趣味趣向がはっきりし始めることで「強いドメイン愛」を持ちやすい点があるんじゃないかと思います。

僕は得意かどうかはさておき、戦略とかマーケティングが好きです。あと古い業界や慣習をテクノロジーでアップデートするであったり、行動の結果がわかりやすく反映される領域・世界観が好きです。プロダクトアウト、テクノロジードリブンよりは、最終的にユーザーに与えるUXが全てだと思っていて、UXが作り込まれてるプロダクトに感銘を受けたりするタイプ。
これら要素のいずれかがあればドメイン愛へ昇華させやすい気がしていまして、今回選択したHRは比較的それらの要素を絡めやすいと感じています。

HRマーケットの国内市場規模は●兆円!海外ではすでに▲▲という市場がきてるから日本も同様にくるはず!みたいなストーリーも素敵ですが、冷静にマーケットを見ると、日本は採用・人材派遣カテゴリがとても大きくそのお財布にアプローチできないと意外に渋いかもとか、海外と国内のHR事情は全然違うからATSなどのプロダクト一つとっても独自の変遷を遂げているんだなとか、ちょっと調べるとわかります。

また転職顕在層ではなく潜在層へのアプローチってもはや求職者側のユーザーペインはなんなの?みんなどう定義してるの?みたいなことも考えたり。要は、わかりやすいペインに対しプロダクトを当てにいくフェーズは終わり「未来に生き、欠けているものを作る」的な発想でないと次のトレンドとなるプロダクトは生み出しづらくなってきているなと感じています。

そんな感じでマーケットとユーザーを行き来しながら、あーでもないこーでもないって100回くらいやる中で、「あるべき未来」と「そこに到るまでのステップ」がまだ朧げですが見えてきた感じです。

初期のスタートアップのやるべきことの主は解くべき課題の発見ですが、初期だから初歩に見えて実は一番本質的で悩みぬくべきイシューだと思います。ここに対峙する上で結構効いてくるのはドメイン愛なんじゃないかと思い到るわけです。

まだ世に何も生み出していないのでバカみたいだけど、時代にあったサービスを次々に生み出し続けられる会社にしていきたい。そして月並みですが人の人生を幸せにできるようなプロダクトを作りたい。そんなことを考えていたらミドル起業家になっちゃいました。

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