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東洋化成イベント Open FactoryにOtonashi Records出店してきました

2023/11/11に東洋化成の鶴見工場で行われたレコードイベントにOtonashi Recordsも出店してきました。
さまざまなショップ、個人店、ブースもノンジャンルで出店するカオスイベントかつレコードプレス機の見学まで出来るという企画性十分。
ディスクユニオン等の大手ショップに紛れて我々のような野良レコ屋が存在するのも面白いかもしれない。
わざわざニッチジャンルのレコードをこんなイベントまで来て買う人もいないだろうと思っていたのは正直なところだったのだが、あえての開き直りで取り扱いジャンルに「Skramz」と書き込んで参加することにした。
しかし想像以上に得られるものの大きいイベントだった。
素晴らしいイベントだったので、是非2回目も開催してほしい。

帯化の造園計画も出店していた。彼が書いてる↑のnoteを読めば、ニッチサイドから見えたイベントの温度感が伝わると思う。
我々の方の店も、お客さんが途切れることなく DIGり続けていて、結局レコードプレス機械を見学にいく余裕はなかった。プレス機が見れなかったのは残念だったがむしろ想定外の嬉しいサプライズだと言える。

出店リスト的にも新品レコードをメインで取り扱う店は少なく、ディガーの興味も基本的にはUSEDやRARE盤になるであろうと予想してはいたものの、
近隣の3LAユーザーの方が来てくれたり、ハードコアパンクを解っているお客さんが多数来てくれて(つまり、予想は外れて)想像以上にレコードが売れていった。

メインの6箱のうち EmoやScreamoの箱が半分くらい、残りはIndie RockやSSW、Ambient、Punk/Hardcoreみたいな感じ。前日に入荷されたpg99やFeverchildなどが売れたし、店舗やwebのほうでは売れなかったOFF!なんかが売れた(OFF!は3タイトル全部売り切れた)ので、3LAが普段リーチする層とは異なる層のハードコア好きも来客していたということになる。

予想の倍のお客さんが集まっていたらしい。ちなみに先週まで暖かかったがこの週からかなり寒い。過酷な環境ではあった。

レコードディガーの熱は侮れない

レコードディガーの熱も凄いというか、誰かが箱をディグり始めると急に人が集まり始める、というムーブが幾多も観察された。
普段の店舗では、店内で複数人が同時にディグっているという状況もなかなかないためあまり感じたことはなかったが、"誰かが熱心にディグっている状況"といのが生まれると、「ここには何かがあるかもしれない」という心理が働くのか、他の棚を別の人がディグり始める。
逆に棚箱を誰もディグっていない状況が生まれると、目の前を通る人たちもすっとスルーして通っていく。
なるほど、行列の見えるラーメン店が気になる心理と同じですね。
こういったディガーの熱はお互いの負けず嫌いなプライドから生まれるものかもしれない。誰かに負けたくないって気持ちが昔はもっとあったような気がする。インターネットによってそれらの熱は消えてしまったと思っていたのだけれど、マジのディガーの熱に触れると大事なものを思い出した気もした。

新品レコード vs 格安レコード

我々は新品のレコードメインで取り扱っているが、その値段は3000円台後半から4000円台後半くらいとなる。他の店舗では500円程度のレコードや、USEDで2000円以内でも買えるレコードが多数あるので、イベント内ではかなり高めな価格帯だと思われる。
新品も中古もどちらも市場にとっては必要なものだが、自分達は新品メインでいくというのをこれからも変える必要はないだろうなと思った。USEDは数を揃える必要もあるし、薄利多売になる。レコードにつけているコメントカードの内容が独自に偏っているのも当店の特徴の1つであることも自覚しているが、そのコメントを読みながら最後まで熟考して、候補の数枚のレコードからおそらく予算内で購入するタイトルを決めて買って行ってくれたお客さんを見てそう思う。
安物を売っているんじゃない、価値のあるものを取り扱っているんだ。これからレコード棚でトントンやっている奴はぶん殴っていこう。宝石のように扱え。

やっぱりビッグネームは強い

実際には1枚も売れなかったのだが、持っていったナンバーガールのレコードの食いつきが一番デカかった気もする。他の店舗にはもうないのだろうか。値段を聞かれたり、思い出を語られたり(買えよ)、若い人たちからも反応は良く、やはりビッグネームのレコードがあるのは強いのかもしれない。
Otonashi Recordsの在庫は基本的にはパンクハードコア番外地の超ニッチジャンルで、自分もわざわざでかいバンドを入荷したりしていないのだが、でかいバンドをきっかけにニッチへ誘導していくような入り口の役割を果たすバンドは確実に存在していて、そういうレコードは必要かもしれない。
ナンバーガールは売れなかったが、ex.BLACK FLAGのキースモリス率いるOFF!のレコードがこういったイベントで売れたのもある意味ではそういうことだったのかもしれない。
そういえばOFF!の最新作は入荷してなかったな。
もちろんビッグネームだけでなく、City Of CaterpillarやYaphet Kottoなども売れている。

ここからは、微妙な話も含まれるので課金地帯です。

  • ポリティカルの話 / DJについて

  • 金の話、イベントの意義

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