転職しました
7月末で7年半勤めた株式会社メンバーズを退職しました。8月からは株式会社フライング・ペンギンズという会社でお世話になります。また、デンマークのDesign Matters(デザインカンファレンス)にも正式にジョインする予定です。
先に断っておきますが、あまりわかりやすくキレイなキャリアでもないし、確固たるビジョンや夢があって突き進んできたわけでもないので、美談や美しい退職エントリーではないです。
ただ、SNSで長文のエントリーで済ますのもなんなので、自分への備忘録と、身内でコンテクストを知りたい方向けに書こうと思い綴ってみました。
メンバーズとUX MILK
株式会社メンバーズという会社に2014年1月から数えて7年半おりました。メンバーズはデジタルマーケティングなどをする会社で、主に大きな企業さんのデジタル周りを支援するお仕事が大半なのですが、僕はその中でも例外 of 例外で自社開発の新規事業担当として入社をしました。
話すと長いので割愛しますが、紆余曲折を経て2年目にUXデザインメディア「UX MILK」をローンチし、このメディアを軸に様々なイベントやサービスを企画・運営してきました。去年の暮れからは学生などをメインターゲットとした「Practica」というオンラインラーニングコミュニティのプロデュースなんかもしておりました。
「UX MILK」では本当に色んな経験をさせてもらいました。自分のサービス開発に対しての視野がぐんと広くなりましたし、自分のプロジェクトに人を巻き込んでいくことの楽しさを知ることができました。UXデザインのメディアとしては国内最大といっていいじゃないでしょうか。ここまでできたのも関わってくれた社員、運営スタッフ、企業さん、登壇者や寄稿者の皆さん、皆さんの協力あってのことですので、本当に感謝しかありません。
なぜやめたのか
メンバーズという会社や環境に不満はありませんし、むしろ忖度なしにいい会社だと思います。
僕は7年半前入社したとき、なにかやれそうに見えて、結局なんにもできない、正直クズのような人間だったのですが、メンバーズのおかげで真人間になることができました。もう規模が大きい会社なので、相性や人間性のガチャがあるかもしれませんが、辞める直前まで、僕は上長に恵まれ、たくさんのことを学ばせていただきました。特に社長や当時の子会社社長は、入社当時の僕によく愛想つかさないでいてくれたなと大変感謝してます…。
僕がやめた理由は単純にやりたいことがぼんやりとでてきたからです。
UX MILKを通して、UXデザインやその業界について考えることが当然増えたわけですが、モヤモヤすることも多くなってきました。僕はサービス開発で悩んでいたときに改めてUXデザインに触れ、「これだ!」「ワクワクするな」と感じたからこそ、ここまでやってきたんですけど、その感覚と今の業界の感覚ってまだあまり一致はしていなくて。その正体が何なのかまだあまり言語化できていないのですが、端的に言ってそれを探す旅に出たいと思うようになりました。
旅の当面の問いは以下のようなものです(まとまらないが一例です)。
・日本らしいサービスデザインってなんだ?
・UXデザインってもっとイノベーティブなものじゃないの?
・エシカル&サステイナブルなサービスデザインってどうやるの?
ちなみにすごくアカデミックな方向に行きたいとかではなく、あくまで現場より、そしてビジネス視点も交えつつ考えていきたい問いだと思っています(共感する方いたらぜひ雑談したいのでコメント等ください)。アラフォーというのもあり、デジタルに関わってきた身として、より社会に貢献したいという想いが強まってきて、こういったことに関心が出始めています。
こういった意識が芽生えたのと、それに対して行動できる環境はもちろんメンバーズでもあるとは思います。ただ、この手の話は日本に閉じこもっていてはダメだと考えており、そういった意味ではメンバーズが最適な環境か?と考えたときに疑問が生まれました。海外経験も長いネイティブスピーカーとして、もっと自由に動き回って世界を見るべきだと考え、メンバーズを離れる決意をしました。
これからのこと①
去年の1月に、とあるきっかけからデンマークのDesign Mattersというデザインカンファレンスに携わることがありました。Design Mattersは毎年デンマークのコペンハーゲンで行われる世界的なデザインカンファレンスなのですが、それの日本版をやりたいというのでUX MILKとしてサポートした形です。
日本側のホストとして、運営から司会まで色々やったんですが、向こうのスタッフもとてもいい人たちですごく仲良くなりました。彼らはデザインに対してとても真摯で、アートとビジネスのバランス感覚がとてもよく、北欧というのもあり、僕の「問い」にもごく自然に取り組んでいて、ここは一つの旅の起点になるのかもなと思っていました。
そして何よりも、彼らは自国のデザイン文化を誇りに思うだけではなく、日本のデザイン文化にも大変興味を持っているというところが素晴らしいと思っています。このあたりはDesign MattersのスタッフでもあるJulieが以前書いたこの記事からも読み取れます。日本でもとても反響がありました。
そんな中、彼らからも正式にDesign Mattersにジョインしないかというオファーをもらい、喜んでジョインさせてもらうことにしました。僕は日本版のDesign Matters Japanを仕切ることになりますので、またこちらも追って色々情報出していきたいと思います。コロナ次第ではありますが、早速今年の9月のDesign Mattersは現地に行きたいと思っています。
これからのこと②
8月からは株式会社フライング・ペンギンズという新しめな会社にジョインしました。順序的に逆になってしまいましたが、こちらが本業ですw
フライング・ペンギンズは一言で言えば小さめなUXデザインファームです。僕はここでは新規事業開発とブランド・コンテンツ戦略という2つの役割を主に担う予定です。
オファーを頂いて対話を重ねていた際に、今回ここに書いたようなモヤモヤや問いについても当然話しており、それに大きく乗ってきていただいたのがフライング・ペンギンズさんでした。現在の僕の関心に大きく重なる形でお仕事できそうと感じ、ジョインを決めました。
新規事業に関してはまだここでは何も言えないのですが、日本と海外をつなぐような活動になっていければと思ってます。すぐに何かをやるというより、しばらくは色々試しながら感覚を掴んでいきたいなと思ってます。
また、会社自体のブランドやコンテンツ戦略、また本業のクライアントワークにおいてもコンテンツを扱っていた経験で役に立てる部分もあるかと思い、コンテンツストラテジスト的な役割も担います。良くも悪くもまだ会社としてのアイデンティティが確立されておらず、それをともに作っていきたいという思いもあります。
自分で決めた肩書は
Global Business Development Manager / Brand & Content Strategist
です。これから社長の意見を聞くので代わるかもしれませんがw
肩書って難しい。
・・・
というわけで、心機一転色々頑張っていこうと思います。
相変わらず、人に説明しづらい仕事だなと思うのですが、逆に人に説明しづらい仕事だからこそ、未知数で面白いのかも。今は結構ワクワクしてます。
引き続きいろいろな方を巻き込みながらやっていきたいなと思ってますので、どうぞよろしくお願いいたします。
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