見出し画像

80,90年代格闘技ファンにこそお勧めしたい「護道の完成」

皆さんは「護道」という武道をご存じでしょうか?

もし、知っていたらかなりの格闘技マニアだと思います。

恥ずかしながら私もつい最近、菊野克紀さんのユーチューブチャンネルで初めて知りました。(どうやら月刊秘伝の取材に関連したコラボだったようです。)
https://youtu.be/jujOrlgALBM

そのユーチューブで創始者の廣木先生が語っていた内容がとても興味深かったので、早速9月に発売された「護道の完成」という本を買いました。
https://amzn.to/39FGIdI

この本は護道の技術体系の説明と、廣木先生が護道に至るまでの様々な格闘技や武道の体験談になっています。

そしてこの廣木先生の体験談が抜群に面白く、格闘技・武道ファン、とくに80,90年代から格闘技を追いかけている人にはぜひおすすめしたい内容でした。

お勧めしたい理由は主に3つです。
①今まで流行った武道の実践性と課題がわかる
②格闘技史の有名人との交流が知れる
③過去から現在までの日本の格闘技文化が追える

①今まで流行った武道の実践性と課題がわかる

廣木先生が素晴らしいのはその強さへのあくなき探求心です。
学校の喧嘩に始まり、少林寺、芦原空手、中国拳法、新空手、沖縄空手、柔術等自分に足りないと思ったものはいろいろな方に教えを請い、研究し、路上での実践を通して自分のものにされていました。
その、探求心が影響しているのか多くのトラブルにも巻き込まれて、それぞれの格闘技の良さと弱点が実体験として書かれているのは非常に説得力があり、とても面白かったです。(顔がぼこぼこになって、会社で困った話とか)
そして最後に行きつく、介護現場での本当の何でもありで使える技術には多くの説得力がありました。
80,90年代の武道・格闘技ファンにとって、いわゆるMMA以前に本当に実践的で強い格闘技や武道何かという議論は永遠のテーマだと思います。
この本を読んでいて、その多くのピース埋まったと感じました。(金的、目打ち、防具やグローブの影響等はとても参考になりました。)

格闘技史の有名人との交流が知れる

①の体験の中で、廣木先生は偶然、芦原英幸や田中正吾といった名前が知られている方との交流が書かれています。芦原空手に縁があり、学生時代にリングスを見ていた私としてはそれを読めただけでも大変よかったとおもっています。
そのほか、中国拳法の達人、沖縄空手の達人、ランカーのキックボクサーとの交流の話は普通の人では語れない貴重な話だと感じました。

③過去から現在までの日本の格闘技文化が追える

①②と関係しますが、廣木先生の格闘技歴に影響しているのは、当時の日本ではやった格闘技や武道です。
まさに同年代に格闘雑誌を読みふけっていた自分としては、あの時期はそういう格闘技が流行っていたなとか、UFCで技術が変わったなという思い出を追体験できる機会になりました。

本は、章が細かく分かれていて、写真の解説も多く入っているのでわかりやすく、楽しい本だと思います。
興味がある方はぜひ一度手に取ってみてください!

こんなにわくわくした格闘技の本は久しぶりでした!!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?