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君たちはこたつの誘惑を絶ちきれるか

北国に住む人間としては、床暖房でもない限り、こたつを手放す、という決断は極めて難しい。
底冷えがハンパないので、ホットカーペットやらエアコンやら使ったところで、暖まり方なんて、たかが知れている。

少々さっぱりとした、オシャレな生活を目指し、一時は脱こたつスタイルにしてみたものの、子供からは大ブーイングを浴びせられていた。
ホットカーペットの上で、寝室から毛布を引っ張り出しては毛布を被って寝転がる日々。
正直、私も、さぶい。
やっぱコタツ、必要じゃね?

しかし、夫は納得いかない様子で、やや暫くコタツ導入を阻止していた。
コタツなんか入れたら、生活が乱れる。
コタツのある生活スタイルは、自分の目指す生活スタイルではない、と。

元々体感温度の違いから、服装も常々薄着だった夫は、それまでの室内温度は適温だったのかもしれない。
しかし、人一倍寒がりな私達の我慢は、とうに限界を超えていた。

じゃあテーブルに毛布かける?
いや、それではテーブルが使えなくなる。
コタツ仕様にするなら、天板が必要。

我々は、秋からのじわりじわり大作戦を決行した。

今使っているテーブル、狭いよね。
お料理並べるのに、限界があるね~。
(食卓も寒いということで、使われていない…。)
少し大きめのテーブルにしようか~。

(ニトリにて)これ、コタツついてるけど、コタツっぽくないし、いざという時に使えばいいことにして、コタツは使わないでおけばいいんじゃない?

そう言って、騙し騙しコタツを購入した。

ホットカーペットの上にコタツテーブルをセッティング。
多少寒い時にはホットカーペットのスイッチをON。じわり、じわり。

そして、冬。

ある日突然、コタツ布団を天板の下に挟み、ホットカーペットのスイッチをONにして、みんなの帰りを待つと…

『何これ~♪あったかいね~!』

子供たちの評判は、すこぶる良し。

夫は…
ニヤニヤ。

おい!なんやかんや言って、今まで我慢してたんじゃないですかい!

『なんか…やべぇな(笑)』

その日から、子供達はコタツに串のように刺さり、そして、みんながスライム化していったことは、言うまでもなく…。

心も、体も、暖かいと、誰もがみんな、癒されるね。

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