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対応力は、人間力の一つ。 経験と周囲に対する思いやりから溢れるものだと思うの

トラブルに見えた対応力

いろんな所に一人で旅行すると、どうしても一人で何とかしないと行けない時があります。例えば飛行機が遅れて次の予定に支障が出た、とか、旅先で携帯が壊れた、盗まれた、とかね。

とにかく何が起こっても一人で対応していかなければいけない。そういった経験があって、何とか対応してきて私は今があります。

先日この ”対応” についてちょっと感じたことがありましたのでぽつり。

仕事先からの帰り道でのことです。そこは信号のある交差点で、線路も近くにあるため混み合う交差点でした。
そんな混み合っている交差点で、青になっても一番前の車が一向に進まない。他の車はその動かない車を追い越して進んでいました。
私と先輩の乗った車がちょうどその動かない車のすぐ後ろになったタイミングで信号は赤に。

おかしい。助手席にいる人しか見えないけど、助手席にいる人はドアを開けて携帯を触っている。何かあったのかも知れない。

車の温度計は40度を超えている。熱中症も多かった今年の夏だったので、何かあったのではないかと、車を左に寄せて助手席に見える男性の元へ行きました。多分20代後半くらいの青年・・・いや、同い年くらいやん。と思いながら、

「大丈夫ですか?何かありました?」

すると男性は「あっ、あの車が動かなくて、、」と、ちょっと慌てた様子。

とりあえず、体調が悪いとかそういう感じではなさそうなので一安心。どうやらこの猛暑で車もヒートアップしてしまったようでした。

(っていうか、、動かなくなっちゃったからってずっとそこに停まってたら邪魔やし、さっさと車どけるか後ろの車の誘導してよ・・・)

と言いたいところをぐっとこらえて、「ここに停まったままだと危ないので、道の隅に移動しましょう。後ろから押すのでハンドル操作してもらえますか?」と声を掛けたところ、

「いや、動かないんですって!汗」

(いや、だからさ・・・)

謎に助手席に移動して携帯触ってたから、余裕そうに見えたけれどどうやら内心かなり一杯一杯らしい。

「一度ニュートラルギアにしてもらっても良いですか?動くので押します。」と再度促し、半信半疑で男性は運転席へ。

無事に道の隅に移動できました。

きっと彼が一度でも同じような経験があれば、こんなに焦っていなかっただろうし、きっと適切な対応ができていたはずです。

けど、それだけじゃない対応の悪さ。
その一番の原因は周囲への配慮が足りなかったこと。

彼は後ろから来る車に対する配慮は全くなく、外に出て後ろから来る車の誘導をするでも、発煙筒を付けるでも、なんならハザードを点ける事もしていなかったことです。二次災害に繋がりかねない、配慮と想像力の欠如です。

もちろん常に最善の対応が出来る人など存在しないと思っています。しかし彼に関しては何もできていなかった。対応をしようと携帯で手段を探していたのだと思います。けれど、周りを見て、どうしたら良いのか自分の頭で考えてまず対応する事は出来たはずです。

対応力は、人間力の一つ。

対応力をつけるには、色んな経験をすることと、周囲に対する思いやりを持つことがとても重要なのだと思います。

インターネットの中には膨大な情報が入っていて、大概のトラブルの対応方法はどこかにあるのかも知れません。けれどそればかりに頼りすぎて、頭で考えることがおろそかになってしまっていては、人間である意味がないみたい。

それってAIじゃない?

AIが発達して、ロボットが溢れる未来予想図に出てくるようなロボットって、そうやって頭を使わなくなった人間の形態の比喩なの?

頭で考えて、感じてこその、人間でありたい。
人間くさく生きたい。


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