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楽しかった熱海旅行③

 伊豆山神社の参拝を終え、その奥にある本宮を目指して、私達親子は山中を歩きます。


特に雨上がりの道は滑りやすいのでご注意下さい

 立て看板の注意書きにもあるように足元はぬかるんでいます。足元に注意しながら、2人できゃっきゃっとはしゃぎながら山道を登ります。

はじめは階段があります。

 登り初めは、少し整備されている木の階段からです。まだまだ余裕があります。娘は厚底ブーツ。おまけにミニスカートで伊豆山神社本宮を目指して入山です。

 徐々に山道は険しくなってきます。

木の根っこの階段か?

 こんな道を登りながら、「階段600段って言ってたけど、どこのレベルを階段って呼ぶの?」「この木の根っこの階段は1段に入らないのか?」なんて会話で山道を登るのですが、どんどん道が道ではなくなるのです。もはや山❗️

 後ろから「ひえ~。山登りじゃん!」と言う娘に、「いや・・これで山登りが好きになるかもしれないじゃん。人間どこで興味を持つようになるかわからんから、何事も体験・・体験」と私。娘は「ない!ない!ある訳ない」笑って答える。

 そして、前を見れば、私達の前に山に入った夫婦の早いこと…早いこと…あっという間に姿が見えなくなってしまいました。

 私が前、後ろから娘がついてきます。すると後ろから「重力って凄いね」とぼそっと呟くので、「はっ?なんで今それ?」と聞いたら、「だってこんなに急な道なのに、体が倒れないってさあ・・重力って凄くない?」となんと無邪気な事。

 こんな山道で後ろから重力の話をする娘に笑ってしまいました。

 こんな山の中に入ってしまったというのに…

山中から空を見上げる

 こんな山の中を歩くとなんだかとても懐かしくなります。福島の田舎育ちの私は子供の頃、山や川で毎日遊びました。そんな昔の自然を子供にも楽しませてあげたいと思い、我が家の子供たちをボーイスカウトに入団させていた事がありました。長女が少学5年、長男が1年生、次女が幼稚園年中の時。

 活動拠点に山を持っている分団に入団させたので毎週山の中でボーイスカウトの活動をしたことを思い出し、娘とその頃の思い出話などをしながら山を登ります。

 だんだんと体が熱くなり、汗が噴き出てきます。足も少しだけパンパンになってきた感じもします。

 「本宮」への案内経路にあった第一関門にやっと到着でしょうか?

御神木
鳥居が1つ出てきました。

 この御神木と鳥居が出てきたところでとりあえず一休み。2人とも少し、息はキレ気味。そしてとても体が熱くて、汗が勝手に出てきます。

 2人とも、座りたい思いでいっぱい。バッグの中からコンビニ袋を見つけ出し、それを広げて座ります。

 赤い鳥居の先に見える道は、もはや岩山。一休みしながら、時間を見ると、既に14時30分だ。まだ1番最初の関門。入り口の経路案内を思い出してみれば、この先に、どう少なく見積もっても35分の所要時間が必要である。

 本宮まで行っって15時半~16時。本宮まで行ったら、降りて帰ってこなければいけない。16時にスタートしたとして、伊豆山本殿に到着が17時。

 そんな話しを2人でする。2人で「どうする?」と話す。2人とも「ここまで来て、リタイアは悔しいよね」「ここまで来たら、最後まで見てやりたいよね」「でも時間もない」

 そしてミニスカートの娘は時折、縞々の蚊の餌食になっていました。

 疲れたし、鳥居の向こう側の岩山の道を見るとかなり大変そう…しかしそんな事で諦めるのも悔しい…という会話をしたのです。

「私達は諦めたんじゃない‼️リタイアでもない‼️
私達はハイキングを楽しんだ‼️こんな険しい山登りに挑戦して頑張ってここまで来たんだ‼️」

 …と娘に言いました🤣🤣🤣

 「そうだ‼️こんなに頑張った‼️」

と娘も言い…

  「下山決定‼️」

 帰り道は足元ぬかるんだ下りの山道。

「ママはママだから、ちぃちゃんの事を全力でお守りしてあげるからね💪」

…というも…娘から

「逆じゃん」

と言われて、突っ込みもしなかったが、あれは、娘が私を守るっていう意味の解釈で良かったのだろうか?

 帰り道、「熊が出たら、死んだふりは効くのかね?」

 「ってかさぁ…あの夫婦がさぁ『あの親子来ないね』とか言うよね…」

 「あの夫婦、登って降りてくるんだよね…車は本殿の下の駐車場って言ってたから戻ってこないとダメだよね…本宮まで行けたかね…」なんて夫婦の心配をする親子なのでした。

 そして無事に伊豆山本殿に下山して一休み。

伊豆山本殿から見た風景
ハートの椅子がかわいい

 ここで一休みをして伊豆山神社本殿を後にして、また徒歩で熱海駅に向かって出発する。熱海駅まで徒歩40分程度である。

 私達親子が歩いている横をバスが何度も通る。「駅までの道はこれであってるのかしらね?」と娘に言ったら「さっきからバスが何度も横を通ってるじゃん。ここバスの通り道だよ。熱海駅行きの・・・」と冷めた声で言われました。

 勾配が激しく、急な上り坂、下り坂をうねうねしながらひたすら歩き、やっと熱海駅到着です。

熱海駅前

 朝11時にホテルをチェックアウトして16時半。1日ずっと歩き続けました。夕飯を熱海で食べて熱海を後にしようとしたら・・・「楽しいのが終わっちゃう」「お別れするのが寂しい」と言う娘の寂しげな声で、急遽、熱海にもう1泊する事となりました。

 そしてあの日からずっと、本宮まで行けなかったのが心残りで、地味にずっと調べていたら本宮まで行くルートが3種類ありました。

 私達親子が行ったのは、「ちょっとハードなハイキングコース」

 伊豆山神社の案内板、もっと親切にわかりやすく作り直す事を神主さんに「参拝者の貴重なご意見」として伝えたい。そうしたらあの夫婦もきっと、もっと楽なコースを行った事だろう。

 そして今夜の私と娘のLINE

 あの山道を歩き始めた時に「もしかしたら山のぼリ好きになるかもしれないじゃん」と言ったあのセリフ。

 もしかしたらあの日に、山登りに目覚めたのだろうか?

 いや・・ない・・ない・・・・(笑)

 ただ、伊豆山神社の上の本宮だけは次回は見たいと思っている。

 あの日、あの鳥居の先の風景を見れなかった心残りの想いと、山登りは楽しかったという思い出を持って、またあの同じルートに挑み、今回見る事ができなかった風景を私は必ず自分に見せてあげるつもりでいる。

 「旅行って性格が出るな」と改めて思い、それがまるで自分の人生の縮図のようである。

 「迷ったり、戻ったり、止まったり」

 それでも私は楽しみながら、遠回りしても目的地には辿り着きたい。

 まぁ…できれば無駄なく進むのが良いのだが、性格上、このスタイルがきっと合っているのだろう。

 「自分の心と体のご褒美」が週末ホテルにちょいとお泊りが最近の私の大切な時間。

 「ちょいと」がいつものバッグに、おパンツ1枚だけいれて、ちょっとそこまでの熱海に行ってしまったら、なんと素敵な時間と経験を頂いた事でしょう。

 そしてまだまだ沢山の課題を頂いて、本当に有り難き事。

 毎日お仕事をさせて頂くことも有り難き事。

 日々の仕事は、正直な思いを言ってしまえば、「面倒くさい」

 面倒くさい、つまんない、仕事なんかしたくないと思えば、毎日はどんどん憂鬱になる一方だ。

 仕事が楽しくなるように、仕事前のティータイムがあり、仕事中の整理整頓で、仕事の効率を上げる楽しみを見つけ、私ファンを作ってお客様とのお話しの時間を作る。

 そしてそのご褒美の時間が週末。

 今日は水曜日。明日が木曜日。そしてまた週末の金曜日が来る。

 今週金曜日は、府中市あたりのホテルで、大浴場付き、朝食バイキング付きで一泊7500円を1人で楽しむ予定である。

 充実している日々を過ごせる事に感謝です。

 ここまで読んで頂きありがとうございました。





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