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ニホンジン・ゴルフを初めて目にしてから50年になります・・・・

ゴルフは今年で誕生から50年。カローラが2度目のモデルチェンジを敢行し、ベレットがいすゞジェミニというGMのグローバルカーの一員に置き換えられた1974年、まだ富士スピードウェイ名物30度バンクが現役だったのがデビューの年。実はオイルショックの余波で国産車のモデルチェンジは極端に減りましたが・・。

あまりに有名なT型フォードが持っていた量産車世界一の生産台数記録を塗り替えた唯一の車種フォルクスワーゲン・ビートルの本格的な後継車種として生を受けました。

だから責任は重大!
でも偉大なるビートルとはことごとく違うスタイルが大きな特徴です。
丸っこい昆虫的なスタイルのカブトムシとは正反対に直線と真円だけで構成された明快なデザイン。丸いのはタイヤ以外ではヘッドランプとVWマークくらいのものでした。

空冷エンジンで後輪を駆動していたビートルから水冷エンジンをフロントに置いて前輪を駆動したところも正反対。ビートルにはなかった4枚のドアやテールゲートの下の大きな荷物空間も魅力です。

そして4メートルに満たないサイズからは想像もつかない広い室内空間は当時のクラウン・クラスのタクシー並みのサイズを誇っていたものです。

更にゴルフの魅力を後押ししたのがスポーツバージョンたるGTIの追加でした。アウトバーンでも快速ぶりをアピールし、フォルクス・ワーゲンのイメージを根底から覆したと言ってもいい人気車種に成長します。

それだけじゃありません。続いて加えられたゴルフDの心臓部はディーゼル・エンジン。当時のこのクラスで小型化したディーゼルを積んだのは旧いすゞ車やプジョーを除き、まず前例がありませんでした。

GTIとディーゼル、やがてはカブリオレも戦列に加わって、ゴルフは立派にビートルの後継者としての大役を果たし、ビートルはドイツ本国での生産を終了します。

最後までモデルチェンジをしなかったビートルとは異なりゴルフは10年を経ずに第二世代に移行しました。と言っても若干のサイズアップとクオリティの向上。そして四輪駆動を取り込んだゴルフ・カントリーと言う実験的な車種も生まれました。今から思えばクロスカントリータイプの乗用車の嚆矢でしたね。

90年代に生まれた三代目からは大きく豪華に変身してゆくようになります。V型6気筒エンジンを積んだのもこの世代から。日本でいう5ナンバーサイズを超えてワイドになったのもトピックです。この当時、メルセデスが投入した190セダンが大ヒットしているのも影響したのか、ゴルフよりも価格の高いクラスをターゲットに加えているように見えます。(メルセデスに買い換え・ステップアップが多かったのでしょうか?)


最近のゴルフは経済者というより・・・

4世代目以降ともなると、販売で苦心する局面にも見舞われます。
モジュール化を進めて生産を合理化したり、オンロード4駆の最強バージョンを加えたり、ビートルが担っていたボトムレンジの役割はポロ、ルポ、UPといった弟達に委ねられ、ゴルフはゴルフで豪華なゆとりあるクラスへと変貌してゆきます。

そんなゴルフもビートルのように次代へバトンタッチを迫られるタイミングに差し掛かっているのかも・・・・EVのID2にはゴルフばりにGTIも用意され・・・・

ガソリンエンジンとともに、姿を消すのか?ゴルフ。一度は所有したいと思うけれど何世代目が一番魅力か?これはかなり難しい問題です

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