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【YAMAHAのギター語り】Rolly所有のPacificaについて考えてみた。

Youtube視聴中にとあるギターアンプをRollyがレビューしてる動画が
おすすめに出てきたので視聴したところ、Pacifica使ってました。

RollyはグレコとかFenderのメジャーじゃない機種を愛用するイメージがあったので意外でしたが、よくよく見るとこのPacificaもちょっとヘンなんですよね…。
上記レビュー動画からいくつかピックアップしてみたいと思います。

画像1

(1:15-)
パッと見た感じ112VMかなと思いますが、センターピックアップがありませんね。

画像2

(14:47-)
ブリッジはウィルキンソン(6か所ねじ止めされているのでのVS-50かと)、リアピックアップが普通のハムバッキングではないようです。
ボリュームとトーンの間にミニスイッチが増設されているのも気になります。

画像3

(14:59-)
メイプル指板にナチュラル塗装のヘッド、ペグは現行の612系に搭載されているグローバーのロックペグっぽく見えます。
1/2弦のストリングスガイドの位置が612系のデフォルト位置よりネック寄りにつけられてますね。

ここまで確認したうえでググってみると、2012年にヤマハのイベントに出演した時の情報が見つかりました。

このときに使用したのはPacifica510Vとのこと。画像を見るかぎり市販品からの変更はありません。
先の動画で弾いてた画像と比べると、ボディーカラーやリアピックアップ等は変わりませんが、指板がローズウッドだったりフロントピックアップが無かったりと結構違います。
510Vにはメイプル指板のモデルはラインナップされてませんでしたしね…。

さらに調べるとご本人のTwitterにこんな記述が。

2019年のマーシャルアンプのイベントでPacificaを使用しています。
この写真だと先の動画と同じ仕様になっているため、2012年のYAMAHAのイベントで使った510Vの印象が良かったことからイベント後に510Vのメイプル指板モデルを特注したのではないでしょうか。
その際にフロントピックアップを増設した、と。

ただ、ボリュームとトーンの間に増設されたミニスイッチが何なのか疑問は残ります。
改めて510Vの仕様を確認してみましょう。

ピックアップはリア1発という豪快な仕様。
リアピックアップ1つなのにセレクターがあることに疑問を持つかもしれませんが、これはピックアップに秘密があります。
リアピックアップに採用された「P-rail」というモデルは、ざっくり言うとP-90とシングルコイルを束ねてハムバッキングにしたようなピックアップです。これによって、スイッチ切り替えでシングル/P-90/ハムの3種類の音を出すことができます。
510Vではその切り替えを3Pのセレクタースイッチで行う仕様となっています。

このギターにフロントピックアップを増設したいと考えた場合、標準のピックアップ種類切り替えスイッチの他にピックアップのポジション切り替えスイッチが必要になります。
(つまりスイッチは2つ必要になる)
ストラト等はピックアップのポジション切り替えをセレクタースイッチで行うので、持ち替えた時の違和感を減らすために元々リアピックアップの種類切り替えで使っていたセレクタースイッチをピックアップのポジション切り替え用とし、リアピックアップの種類切り替え用にボリュームとトーンの間に3Pのミニスイッチを増設したのではないでしょうか。


ここまで書いてきたことはあくまで推測ですが、こうやって一本のギターを掘り下げて書いてみるといろんなことが見えてきて面白いですね。

同じ仕様のギターを手に入れたい場合、以下のようにすれば市販品の組み合わせでも作れなくはなさそうです。
 ・Pacifica 510Vのボディが黒のモデルを買ってくる
 ・Pacifica112VMを買ってくる
 ・510Vと112VMのネックを入れ替える
 ・ナットとペグとストリングスガイドを入れ替える
 ・フロント用のシングルピックアップを入手し諸々配線する

ここまで手間かけて再現してみるのも面白いんじゃないでしょうか。

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