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感覚過敏について(例:はるまきの視覚過敏)

感覚過敏について、最近いろいろ学ぶことがありましたので、The Adult Autism Assessment Handbookを参照しつつ、主にわたし自身について書いてみたいと思います。

感覚過敏というといわゆる五感、視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚が挙げられることが多いです。これに、平衡感覚・固有感覚(筋肉の状態)・内的受容感覚(内臓の状態)を加えて8つにすることもできそうです。

わたしについては、特に視覚過敏がわかりやすいように思います。

まず、光についてはあまり過敏性は目立ちません。日光はまぶしいので基本的にはカーテンを閉めて過ごしていますけれど、蛍光灯は白いほうが好きですし、室内でまぶしいと感じることはまずありません。室内でサングラスは不要なタイプです。

色については過敏性があると思います。蛍光灯(直視するわけでない)はあまりまぶしくない一方で、白地に黒はものすごくまぶしいです。白い背景に黒字で書かれたパワーポイントや、真っ白な紙に印刷された黒い文字は、「目に刺さる」のでしんどいです。わたしがパワーポイントでスライドを作る場合、黒板色に白文字で統一しています。

スライドの配色

また、雨の日に駅前広場にいると軽く吐き気がします。色鮮やかな傘がうようよしているのがつらい。自分の傘も、抑えめの色味にしています。原色はチカチカする。映画やテレビ、動画もしんどいです。最近のテレビは鮮やかな色のテロップが出てくるので、まず観ません。昔の白黒映画は、なんとか観ていられることが多いです。

100色以上ある色鉛筆も、隣同士並べることなく、ふつうに区別できます。ふつうかな、ふつうじゃないかな。区別できない人もいるらしいとは知ってるんですけどね。

形について。明朝体が苦手です。あの「とげとげ」が邪魔で見づらいのです。自分で資料を作るときにはいつも、ゴシック体の細いのを使っています。長い文章については一般的に、明朝体のほうが可読性が高く読みやすいと言われていますけれども、ゴシック体であっても、細ければ可読性は上がります。

アルファベットも、サンセリフ体のほうがローマン体より疲れづらいです。アルファベットで行間が詰まっていると、ほんとうにすぐに疲れて読めなくなります。このへん、キンドルは調整可能で楽でいいですね。(The Adult Autism Assessment Handbook は、ペーパーバックもサンセリフ体です。ユニバーサルデザインでしょうか?)

フォント

形については、同じ形の繰り返しを特に好む傾向があります。ランダムよりは幾何学的なほうがいい。ずれにはたぶん敏感です。このへんは、Illustrator作業に多少役立っているような気がします。

漢字の違いに気づきやすいので、校正には向いていると思います。わりとよく見つけます。

という感じで、案外いろいろなところに、過敏性は表れているんだな、というのが感想だったりします。そういう分析、疲れやすさの原因究明と対策など、役立つ場面はありそうです。

同じ「視覚過敏」でも、人によって何に反応するかは違うようですね。考えてみれば、色担当の細胞と形担当の細胞は、目の細胞の中でも別々なのでした。そのへんも、「視覚過敏なのにこれがまぶしくないなんておかしい!」とかではないかもしれないので、詳しい分析は有用そうです。

あと、この感覚過敏、ASDだけってわけじゃないですよね。たぶん。ASDの有無にかかわらず、感覚過敏があればその対処をしていけばいいんじゃないかな、とか思ったりしています。


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