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あたしが自殺未遂して超絶きつかった話第二段

どうも。くずです。
前回の話を読み返したら、
漢数字とアラビア数字がごっちゃになっている
という小学生でもやらない様な
くっそ初歩的な間違いが多すぎて
一気に萎えたくずです。
それでは続きをかきまっしょう。
前回私は自殺を図り、
景気付けと言っては何ですが
お薬を二百錠ほどぱーっと
飲み干し、ぱーっと意識を失いました。
そして……

目が覚めました。
ぱちっと、本当にぱちっと
急に目覚めました。
一番最初に思ったのは

「うあちゃー生き残ってしまったー
おわぴっぴー」


です。くずです。
むしろ鮮やかと言ってもいい、
物凄く綺麗に失敗しちゃったなと。
やっべー超はっずい、超めんどうと。
上を見たら、見覚えのある天井です。
ああ、前に入院してた病院に連れてこられたんだなーと。
白いステンレスベッドへ横たわり、
腕に点滴が刺さっていて、体は全く動きません。
確かその時から、ベルトを巻かれて
拘束されておりました。
私がぐるぐる目を回していると、
側にいた男性看護師さんが気づいて
「あ、目覚めた?ここ病院だよ。」とか言われて、私も「あ、はい…」。存じ上げておりますよーと。
で、他にも看護師さんがわらわらいらっしゃり、
「名前は?年は?生年月日は?
ちゃんと言えるー?」と
記憶力をめちゃめちゃ疑われ、
私は普通にぺらぺら答えます。
それから
「あなたは沢山薬を飲んで、救急車で
運ばれてきたんだよ。
三日位寝ていたけど、
私達がずっと今までついていたんだよ」
と説明を頂き、
「あーすみませんありがとうございますー」
そして確か、
もう結構前のことなので
記憶が曖昧すぎて申し訳無いのですが、
そこでまたふっと眠ってしまいました。
んで、目が覚めたら
「これから先生来るから」と言われ。
ちょっと待つと
ガチャ、
「失礼しまーす。医師のM園でーす」

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うわっ、すっげーファンキーな
お医者さん来たあ!!!!
マキシマムザホルモンの上ちゃんかよ!!!
やべえ、ここはハラペコって言っておくべきか??
てか、よくその髪型で医師やれてんなぁ!!!!ハラペコおおおおお!!!!

という感じで、
あまりの衝撃に脳内がバグりにバグり、
大量服薬で朦朧としていた意識が
お陰さまで上々に覚醒しました、上ちゃんだけにね。
もう超メタルパンクスな、
こいつ絶対元ヤンだろっつー
抜群の編み上げっぷりです。
彼が入ってきた瞬間のことは
一生忘れません。
それで

M園先生「どう?調子は?」
私「あ、はいまあ、お陰さまで…」
M園先生「ふーん。そっかー。
今回だいぶ飲んじゃったみたいね。
どうしたの?」

と、結構強面なのに反して、
かなりフレンドリー&軽いノリで
話しかけてくれます。
流石上ちゃん、やっさしー。
私も以前申し上げたように
自殺する明確な理由はあまり覚えてないので
「あー…なんか、受験のストレスで…
辛くなってしまって…ふへへ」とか
適当に返します。
「そうかぁ。辛くなっちゃったかあ」
と先生もあまり突っ込まずにいて下さり、
またしばらく
私は部屋で横たわることになりました。

何と言えばいいのでしょうね、
ただひたすらに虚しかったです。
未遂前の
生から解放される脱力感とはまた違う、
それはそれは
どうしようもなく惨めな、さびしい、
情けない心持ちでした。
人間って
あんなに惨めになれるものなんですね。
うんこ踏んだ浅草のホームレスより
ずっとみっともなかったです。
うんこ踏んだ浅草のホームレスの方
ごめんなさい。
けれども、
じゃあもう一回自殺チャレンジするか、
と思う気概も特にありませんでした。
何かもう全部全部めんどくせぇ、みたいな。
後はなるようになるだけだ、
何もかも成り行きに委ねちまえという。
元々あらゆる事への気力が無くなりすぎて、
自殺に至った訳ですから
死ぬのもめんどくさくなった訳です。
死のうとして大失敗するという、
とんでもない恥を見せたのですから
今更生き恥晒したところで
別段変わりもないでしょう。
もう仕方ねえなあ、と観念するような
気分でもありました。
やるだけやって、生き残ってしまったんだから諦めよう。
これからどうしようかなぁ、
また勉強再開しなきゃだなぁ、
受験めんどくさいなぁ、
どれ位で退院できるかなぁ、と
薄ぼんやり考えて
すぐに考えるのもしんどくなり
後は医者やら看護師やらに
任せるしかないので
目をつぶりました。

そしてまた看護師さん達が
わりゃわりゃお部屋へ侵入してきて、
「今から病棟うつるからぁ」

おいおい、結構急だなおーい。
まあでも当然っちゃ当然なのです。
私は自殺未遂者として
緊急に運ばれてきた為、
たまたま空いていた男女病棟の一室に
何とか寝かせて頂いていたのです。
ですから、小六の時に入院していた
あの懐かしの女子病棟へ移動します。
よく知っている場所なので、正直ほっとしました。
担当看護師さんも
以前の女子病棟で担当して頂いた
T村さんです。
両耳ピアスの穴があきまくった
ピース綾部似の
普段絶対チャラそうな男性看護師さんよりかは、ずっと慣れています。

それでまあ移動するのですが、
何せ三日昏睡していた訳で
中々起き上がれません。
つまり、ベッドごと移動します。
精神科の看護師やら医師やらに取り囲まれ、
点滴打たれながら
ガラガラと廊下やエレベーターに運ばれていく。
ちょっとヤバめな祭りの神輿担ぎみたいで、それはそれはカオスです。
私の母が出産後に手術する時も、
こんな感じだったなあと
思い出しました。
すると、女子病棟の顔見知り
おばちゃん看護師さんらが
わらわら出てきます。
中には、
前はあんなに恰幅がよかったのに(失礼)
ガリガリ痩せている看護師さんが
いらっしゃって、
「え、大丈夫ですか!?」と思わず言ってしまい、
「大丈夫じゃないのはあなたでしょう」と
笑われてしまいました。そらそうだ。

まあそんなこんなで、
お祭り騒ぎのようなゴタゴタ大移動も
無事完了しました。
そこで、担当医師も変わるらしく、
新しい先生がいらっしゃいました。
三十代前半の
とっちゃん坊やよろしくといった、
穏やかそうな男性医師H先生です。
診察が丁寧で好評な方です。

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色々説明されましたが
どうやら何とかかんちゃら数値が
異常に高く、
私の筋肉組織は壊れまくっているようで
当分動けないらしいです。だよねー。
私が結構な量の薬を飲んだことについて、

H先生「結構本気だったんだね…」

えっ、自殺に本気も糞もないでしょ?
本当に死にたいから死ぬ以外に
何かあんの?
って感じでちょい疑問に感じましたが、
それは置いておいて。
無事に診療も終わり、
いよいよ入院生活が始まるのです。

まず、私はベルトで拘束されている為
寝返りが自分では打てません。
どうしても絶望的に痛む時以外
小心者過ぎて看護師さんを呼べないため、
床擦れが出来てもじっとしています。
もどかしいです。
後夜中とか
点滴の針がちょっとずれた時に
点滴の機械がビービー物凄いサイレンを
鳴らすので、
折角眠れたのに目覚めるわうるさいわで
イライラします。

何より一番嫌だったのはトイレ。
まだ自分で歩くことも出来ないから、
オムツを穿いて
尿道にチューブをずっと差し込んでいます。
用を催した時は
管を通して
尿瓶という、
アダルトグッズでありそうな
変な形をしたガラスビンへ排尿します。
なんだか尿がしづらくて、
膀胱に尿が溜まりがちだし、シーツにこぼれそうでむずむずします。
全然尿が出なくて
看護師さんにお腹を手で押してもらい、
どうにかやり過ごします。
診察の時とか
股から伸びたチューブが剥き出しで、
H先生には丸見えですが
まあそれ位は何ともありません。
でも、排便は別問題。
看護師さん二人や三人に
手足、体を支えられて
どうにかこうにか
ゆっくりと起き上がります。
本当に全く動けません。
ただ三日眠っていただけなのに、
壊れたロボットよりも
重たい体になってしまいました。
そしてまたしばらく
時間をかけてやっとこさ立ち上がり、
オマルにのっかります。
用を足したはいいのですが、
便の臭いが部屋にずっと残ってしまい、
気分が悪かったです。
オマルとチューブで尿瓶生活は
約二週間程続きますが、
全く情けない
虫けら以下のくずになってしまった、
そんな気分でずっと過ごしていました。
しかもシャワーも浴びれないので、
ずっと目や顔がばりばりしており、
頭も爆発した葉加瀬太郎のように
くっちゃくちゃです。
皮脂のすえたにおいと
便の残り香が立ち込めるなか、
頭のおかしい汚いメスガキを相手に
しなくてはならないのですから、
本当にH先生が可哀想でした。

このように、自殺に失敗すると
とんでもなく面倒くさくて情けない目にあい、
周囲にも多大なる迷惑をかけてしまいます。
死ぬことを考えている方は
もう一度、
いや何度でもしっかり考えてみて下さい。
自殺に確実なものはありません。
私程アホな失敗の仕方は
わりと珍しいでしょうが、
自分で死ぬってとてつもなく難しいですよ。

それから忘れないでいて欲しいのは、
「自分の人生は自分だけの物」
だということ。
こんな死に損ないのメスガキに言われたくないだろうけど、
一番重要なのは
「自分の意思を最優先すること」。
あなたの辛さや悲しみ、苦しみ、怒り、
喜び、楽しさ、
も全てあなただけの物。
誰かの代わりになりはしない、
あなただけが
あなたの為に感じて、抱え込み、背負うこと。
だから
あなたが一番納得して後悔しない選択を
して。
もしまだ迷いや分からない部分があるのなら、死ぬべきではないと思う。
もう何もかも
どうでもよくて、疲れきっているのだとは思うが、
それであなたの人生をうやむやにしてしまうのは、やっぱり違うんじゃないかな。

とか、自分は死んでもどうでもいいのに
人には死んでほしくない
メスガキのエゴを押し付けてみましたが
次回はいよいよ
チューブも外れ一人歩けるようになった
メスガキメンヘラが、
患者達と戯れるお話になります。
また読んでみてね。くずでした。


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