FF10のシンと究極召喚とティーダについて考える

FF10、およびFF10-2の「シン」まわりの設定を、人の手借りて時系列順に並べて、考察&言語化したものまとめ。

※2013年にまとめた自分用のまとめです。久々に読み返したら中々面白かったのでサルベージして置いておきます。

夢のザナルカンドとシンが生まれた背景

1000年前に栄えていた二大都市「ザナルカンド」と「ベベル」
この二都市間の戦争(機械戦争)がそもそもの始まり。
召喚術で栄えたザナルカンドと、機械技術と軍事力に長けていたベベル。
戦局は圧倒的にベベルが優勢で、ザナルカンド壊滅の危機に瀕した際、当時の領主エボン=ジュがザナルカンドの「存在」を永遠に残しておこうと考えてできたのが「夢のザナルカンド」

夢のザナルカンドとは

ティーダとジェクトが住んでた世界。
実のところは、その昔(ユウナ達の住む「スピラ」から数えて約1000年前)、「ザナルカンド」の領主エボン=ジュが「ザナルカンドの住民」を祈り子にして今もなお召喚し続けている架空の存在。
(定義としては、その構成物質?は幻光虫なので「召喚獣」に近い。)

「夢」と称されるのは、FF10の世界での召喚獣というのが「祈り子の見る夢」とされることから。
ザナルカンドを召喚し続ける祈り子、つまりは「本来のザナルカンドの住人」はガガゼトの御山にて祈り子像の群となって安置(封印?)されている。エボン=ジュの一計で通常では見えない状態になっていたはず…

そんな簡単に祈り子て作れるものなの?

そもそもザナルカンドてのは召喚士が多い街で、それが結果的には夢のザナルカンドを作らざるを得ない事態を招いたのだけど、今は割愛。
やっぱり、召喚士てくらいだから祈り子に成り得る素養を持った人がたくさん居たんじゃないかな…

ティーダもジェクトも夢のザナルカンドの一部。
祈り子達の見る「夢」なので、本当に過去のザナルカンドに存在していたかすらもわからない。

そもそもシンって何?

「シン」は夢のザナルカンドを守る為にエボン=ジュが生み出した存在。
で、あると同時に、ザナルカンドを壊滅に追いやった「ベベル」に対抗する為の存在でもある。
ザナルカンドを守る=ザナルカンドの敵であるベベルへの攻撃手段。
ただ、ベベルを壊滅させた後もなおその攻撃は止まらず、ベベルの壊滅=軍事の要であった機械への攻撃=機械に対する敵意、だけで動く存在になってしまった。

シンを構成するのは無量大数の幻光虫。
重力の力で幻光虫を引き寄せ、それらを調整することで空を自在に飛ぶ事も出来る。
中心には核となる「エボン=ジュ」が存在し、要はシンを倒す為には周りにいる無数の幻光虫を振り払い、中に潜む核を直接叩けばいいのだけど、実行するにはとんでもなく苦労を要する。

一般的に言われている「究極召喚」でのシン討伐と言うのは、簡単な話、シンに匹敵する幻光虫(究極召喚獣)をぶつけてシンの鎧となっている幻光虫を取っ払う訳だけど、この瞬間、実はエボン=ジュが同じ幻光虫群衆体であった究極召喚獣に乗り移ってしまう。
乗り移った初期段階では殆ど核しかない状態。
ここから時間をかけて膨大な幻光虫をその身に集め、やがて究極召喚の祈り子となっていた人物の自我も消えてしまう。
消えてしまえばあとは新たな「シン」となって攻撃をくりかえす、という悲しい流れ。

ちなみに「ヴェグナガン」とは…

10-2ででてくる「ヴェグナガン」はそのシンを倒すためにベベルが作った機械兵器のこと。
シューインが最後に乗ってたアレ。謎のオルガン「クラヴィツィン」が操縦席になっており、要は多少なりともピアノを弾ける人じゃないと動かせない。
(確か、鍵盤を弾く事でヴェグナガンと意思を同調させてく為だとか。人の敵意に反応して自ら逃げ出したりするので、機械兵器というよりなんか生物兵器ぽい。この辺が「シンに対抗する術として不十分」とされた原因なのか…。)

ベベルの地下に封印されている事になっているけれど、FF10ではそんな描写微塵もなかった。
さらにオマケ話をすると、シューインの恋人・レンはザナルカンドで有名だった歌姫でもあるけれど実は優秀な召喚士でもある。
(そんな彼女の恋人でクラヴィツィンも弾ける、て事はシューインもレンの生活に深く携わってた人なんかね。音楽的な意味で。)

究極召喚

一番最初にそれを編み出したのが、エボン=ジュの娘である「ユウナレスカ」とその旦那さんである「ゼイオン」
ユウナレスカさんも立派な召喚士。よく痴女と言われるけど、これでも人妻である。
この二人はザナルカンド住民が祈り子にされる瞬間は別の所にいたので、被害を免れた。
免れたはいいけど、結果的に父親の暴挙を娘が止める結末となってしまった。

究極召喚というのは、強い絆で結ばれた者を祈り子にし、その人を「召喚獣」にしてしまう術法、でいいのかな。
正確には祈り子を媒体として、祈り子の見る夢として召喚獣が生み出されて…て事だと思う。
wikipediaやアルティマニアを見る限り、実際には「究極召喚」で死ぬのではなく、究極召喚でシンを倒す=「シンにその身を乗っ取られる衝撃」で、祈り子・召喚士ともに死んでる。
(そらそうか、普通に考えれば召喚士自体は死ぬ要素が無いもんな。…いや、でもシンに匹敵するくらい強大な存在を喚ぶ、てことで負担がかかるのかな…)

ジェクトと「シン」

シン化したジェクトの背中には「ザナルカンド」らしき街が生えている。
シンがザナルカンドを守る存在だからなのか、ジェクト自身のザナルカンドに対する想いがそうさせたのかはわからない。
召喚獣ていうのは「祈り子が思う姿」なので、後者の可能性は高い…!と思ったけど、最終戦の召喚獣ジェクトは「自身をそのまま異形化させた姿」でした。
て、事はシンがザナルカンドをその背に負っているのはシン自体の性質が表すものなのかな…
(ジェクトの郷愁の想いが生んだザナルカンドだったら切ない展開になったのかもしれない。)

夢のザナルカンドとバハムートの干渉

原作中、バハムートの祈り子がたびたびティーダの目の前に現れてる。
夢のザナルカンドに何故召喚獣であるバハムートが?て疑問が生まれたので、自己解決に挑戦してみた憶測の結果↓

夢のザナルカンド、と名のつくものの、その性質は召喚獣であり「幻光虫」
バハムートの祈り子もまた然り。
召喚獣同士の干渉というのは既にベルゲミーネさんをはじめ、シーモアのアニマとの戦いで可能である事が証明されている。
つまりは、バハムートが同等の存在である夢のザナルカンドに渡り、そこでティーダに干渉する事も可能である。憶測おわり。

ところで、バハムートはなんで「夢を終わらせる存在」としてティーダを見つける事ができたんだろう…
そもそもジェクトがスピラに行く事が出来たのは何故?偶然?ていう疑問もあるのだけれど、その辺は解決に至ってない。

エボン=ジュが最後にティーダを選ばなかった訳

エボン=ジュは他の存在(召喚獣)に乗り移ることで生きながらえる。
究極召喚ジェクトを倒したあと、ユウナは自らの召喚獣にエボン=ジュを乗り移らせ、要は「小さなシンを生み出し続け、最後に他の何者にも乗り移れなくなった瞬間」を狙った訳だけども、上記の話をふまえると、最後にもう一人「召喚獣」と言ってもいい存在が残ってる。

夢のザナルカンドから分離したティーダも、確かに召喚獣といえる存在ではあるけれど、エボン=ジュはティーダには乗り移らなかった。
ティーダが「召喚獣」と言えるほど多くの幻光虫を保有していなかったから。とか、そもそもティーダは自身が召喚している「ザナルカンドの一部」だから。とか、妄想色々なんですがここは明確なこじつけには至らなかった…。
ただ。後者だとジェクトに乗り移れた理由の説明がつかなくなるので、ここは前者の方が有力なのかしら…。

おわり

上記までが当時の記録でした。
アルティマニアを隅から隅まで読み込んで設定を確認したので、()書きでない箇所はそんなに誤りがないとは思うんですが、もし「ここ違う」てところあったら教えてください。
あと「これってこうじゃない?」という新たな考えもぜひ聞かせて欲しいです。
FF10の「シン」や「幻光虫」の設定話、とても好きなのにあんまりそこに触れた話を聞いたことなかったのでもっとみんなこの設定の深さを語って欲しい……。

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