見出し画像

私の好きなカバーソング(9) Stranger〜異邦人

ジャズピアニスト山中千尋さんの新作「Dolce Vita」が8月30日にリリースされた。先日亡くなったジャズ・サックスのレジェンド、ウエイン・ショーターの作品が中心だが3曲目に「Stranger」があった。え?ストレンジャー?
ストレンジャーといえば自分にとってはビリージョエルの作品で、1978年に日本でもヒットした。CMでも使われ、当時のディスコでもよくかかっていた。とにかくいろんなところで流れていた曲だ。イントロが素敵で本人の口笛もカッコよかった。そのビリージョエルのカバーと思って聴いたところ、流れてきたメロディーはなんと久保田早紀の「異邦人」だった。
久保田早紀の「異邦人」は1979年の大ヒット曲で、音楽番組ザ・ベストテンに何度も登場した。中東の音楽ぽいイントロやサビが印象的で耳に焼きついている。この曲のヒットのあと久保田早紀の姿をテレビでみることはなかった。まるで夏の終わりの夜空に打ち上げられた花火のようなアーチストだった。壮大で美しかったが一瞬の輝きだった。その後、嘉門達夫が替え歌メドレーの中で「ちょっとふり向いてみただけの未亡人」と歌い笑ったが。
久保田早紀の異邦人が大輪の花火なら、山中千尋バージョンは線香花火かな。繊細で美しいが儚い。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?